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2000年11月後半のdiary

最新の日記インデックス
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2000.11.16 日記にタイトルを/『永遠の森 博物館惑星』
2000.11.17 レンタルサーバー/『高天原なリアル』
2000.11.18 幻想水滸伝2
2000.11.19 サーモンを釣りたい/『バッキンガム宮殿の殺人』
2000.11.20 サイトの模様替え/『ブライトライツ・ホーリーランド』
2000.11.21 サイトの模様替え2
2000.11.22 でかけた/『砂の覇王3 流血女神伝』
2000.11.23 これでしばらく/『ライアルと5つの魔法の歌』
2000.11.24 過去に読んだ本
2000.11.25 フィギュアスケート/『媚薬』
2000.11.26 ハズレ本/『猫は鳥と歌う』
2000.11.27 冷え性/『M.G.H. 楽園の鏡像』
2000.11.28 幻想水滸伝2の戦争イベント
2000.11.29 冬の空気/『スカーレット・ウィザード4』
2000.11.30 収穫あんまりなし
収穫あんまりなし 2000.11.30(木)

 タダ券消費のため、映画館に。観たのは『チャーリーズ・エンジェル』。例によって、時間が合うものを観ただけという、いい加減さ。きれいなオネエサンたちの存在感のある肉体に圧倒された。日本の芸能人とくらべると、身体の厚みがまったく違うのはなぜなのでしょうね。単に民族の差なのだろうか。それなりに楽しめたけど、自腹を切ってまで観たいと思うような作品ではなかった。

 本屋で以下の本を購入。どちらもコミック。

 『女(わたし)には向かない職業2』は、朝日新聞の朝刊に連載されている『ののちゃん』の担任、藤原瞳先生が主役の作品集。ヒロインがずぼらなので、とても親近感があります。

冬の空気 2000.11.29(水)

 寒いのと空気が乾燥しているのと、どっちが原因なのか。どっちも原因なのかもしれませんが、外を歩いていると鼻の奥が痛い。というか、じんと痺れた感じ。鼻からつながっている目の方にも余波が来たらしく、知らぬうちに涙目で歩いてました。きょうは放射冷却でとても寒いです。やっと平年並みの気候になってきましたね。

 茅田砂胡スカーレット・ウィザード4(中央公論新社C・NOVELS Fantasia.2000.226p.857円+税)読了。規格を大きく踏み超える人物が暴れまくるスペースオペラシリーズの四作目。『スカーレット・ウィザード3』のつづき。

 田舎海賊にさんざんな目に遭わされ、とうとうブチ切れたケリー。かれの報復はあまりにも凄まじすぎて、その普通をはるかに越えた能力がもう笑い話にしかならないほど。娯楽小説の中といえど、あまりにも超人すぎると現実感が失われて、「もういいです」と言いたくなります。
 常識をつぎつぎと破壊されているクーア・キングダムの乗務員が非常に哀れ。だけど、かれらのおかげで夫婦のものすごさが理解されるようになっているので、当分試練はつづくのでしょうね。超人的な能力のインフレーション現象にはいささか食傷気味ですが、キャラクターの楽しさは相変わらず。ケリーの過去も垣間見られたし、おもしろかったです。しかし、赤ちゃんが生まれていたことを、すっかり忘れてた…。ジャスミンがあんまり元気なもんだから。

幻想水滸伝2の戦争イベント 2000.11.28(火)

 まだやっております、幻想水滸伝2。本日は最近ご無沙汰していた戦争イベントが、ひさびさにやってきました。しかし。なんどやってもわからないことが。
 部隊を編成するときに、画面に名前が表示されていないキャラは選べないのでしょうか。説明書にも攻略本にもなんにも書いてないんだけど。「特殊能力を組み合わせて」編成しようとしてもキャラクターが揃わなくて、けっきょく「アップルにおまかせ」して貧弱な部隊で戦に臨んでしまい、その後のイベントでとても苦労することになる…ということを何度繰り返したことか。
 いろいろボタンを押してみるんだけど、やっぱり選べないのかなあ…。しくしく。

冷え性 2000.11.27(月)

 きのう、今日と暖かいのに、足だけが冷たいままです。これを世間では冷え性と呼ぶ。足が冷たいだけで、なんとはなしに不幸な気分。

 三雲岳斗M.G.H. 楽園の鏡像(徳間書店.2000.350p.1600円+税)読了。第一回日本SF新人賞受賞作のSFミステリ。

 近未来の日本。大学院で材料工学を研究している鷲見崎凌は、従妹の森鷹舞衣とともに新婚カップルとして、日本初の多目的宇宙ステーション白鳳を訪れることになる。一行にはふたりのほか、やはり新婚旅行できた航空宇宙開発公社の加藤浩一郎と妻の優香、そして交際の噂される女優の水縞つぐみとミュージシャンの滝本拓也がいた。
 白鳳の研究室で材料工学の第一人者である朱鷺任博士と面会したのち、かれと舞衣は無重力ホールに飛び散る血液の球を発見する。そのさきに浮かんでいたのは与圧服を身につけた研究所の副所長、滝本博士だった。充分な治療設備もスタッフもいず、博士はそのまま死亡する。
 医学生の舞衣が博士の死因としてあげたのは、上半身全体に受けた強い衝撃だった。地上であれば墜落死としても問題はない。だが、ここは無重力の空間なのだ。事故なのか、事件なのか、いずれにしても原因は不明だった。

 『コールド・ゲヘナ』を読んだときにも、ハードに強い人なのかなという印象がありましたが、ここまで正統的なSFを書く人だとは、思いませんでした。それに、こちらの方がずっとおもしろかった。いっきに読んでしまいました。私自身はぜんぜん理系の頭をしていないので、科学的なからくりを詳しく書かれると、それだけでカンドーしてしまうというところがなきにしもあらずなのですが。

 ただ。主人公の性格のせいか、せっかく人間関係にもいろいろと怪しげな部分を入れてあるのに、あまり活用されていなかったのがもったいない。
 これが舞台が宇宙ステーションなだけのミステリなら、水縞&滝本カップルなんかもっとうんと胡散臭く描写して盛り上げたろうと思うのですが、そのあたりはあっさり、さわやか。有名人なのになんていいヒトたちなのって感じなのが、もの足らないというか。不快な人物が好きな訳じゃないんだけど。ああ、これはいつも読んでるようなミステリではないのだなーと、妙なところで得心。そうか、謎解きが主眼のミステリだとこういう雰囲気なのかも。私、あんまりそういうの読んでいないんですよね。
 とりあえず、同じ著者のほかの作品も読んでみようかなと思いました。

ハズレ本 2000.11.26(日)

 きのう、とある本を読み始めた。
 アメリカのホラーの大御所が「いま、もっとも読むに値する作家」と誉めていたという文をどこかで読んだ作家の本。その評は、最近大手出版社から出たハードカバーの本に関するものだったのだけど、当然、図書館ではものすごい予約待ちですぐに読めるような状態にはなかった。

 次善の策として同じ作家の別の本を読んでみようと思い立つ。そこで発見したのが、件の本。ハードカバーとは別の出版社から出版された文庫本。そのとき借りたい本が少なかったため、上下二冊を一度に借りてしまった。というのが話の前段。

 読み始めてすぐに、壁にぶちあたりました。
 ある文章の意味がどうしてもわからない。一分くらい見つめていたけれど、文中にある「それ」がなにをさすのか、理解できない。前後を精読してみても、混乱するばかり。なんなの、これ。

 つづきを読もうとするが、さっきの文が気になって仕方がなくなっている。そうするうちに、さっきの程ではないけれど、やはり日本語として意味をとりにくい表現がでてくる。何度か考え込むうちに、わからない文はやり過ごすようになる。面倒になってきたからです。そして、前巻の五分の一にも達しないうちに、ストーリーの先を知りたいという好奇心を、もうこれ以上読みたくないという気分が上まわってしまった。

 たぶん、もとの文章ではなく、訳文の方に問題があるのだと思う。原書を読むような英語力はないので、断定するわけにはいかないのですが、でも、娯楽作品で評価されている作家の文章が、こんなにわからないものとも思えないので。
 幸いなことに娯楽小説でこんな文章に出会ったのは、初めてです。展開がたるくてイヤになったことはあったけど。

 そんなわけで、途中でもう読まないと決めた本ですが、ストーリーをある程度追ってきた(しかも、かなり苦労して)経緯があるだけに、このさきどうなるのかを知りたいという気持ちは残ります。文章の問題がなければ、おもしろかったはずの本なのかもしれないし。だけど、あと一冊半以上残っているのをみるとげんなりだ。

 リリアン・J・ブラウン(羽田詩津子訳)猫は鳥と歌う(ハヤカワミステリ文庫.2000.334p.660円+税 Lilian Jackson Braun "THE CAT WHO SANG FOR THE BIRDS",1998)読了。シャム猫ココシリーズの18作目。

 クィラランの住む納屋の近くに、アート・センターが完成した。開館を盛況のうちにむかえたが、直後に複数の裸体画が盗まれていることが発覚した。また、センターの向かい側に住む変人として有名な九十代の老女の家が火事になった。燃えつきた家の残骸から、彼女は焼死体で発見される。クィラランは彼女がつい最近農地を売り払っていたことを偶然知っていたが、どうやらこの取引に関わった会社には怪しげなところがあった。

 基本的に、田舎に起こった事件を、都会育ちの元ジャーナリストが培った経験と情報網、そして飼い猫から受けるインスピレーションを元に解決してゆく、というパターンで描かれるミステリシリーズ。
 その前に読んでた本とくらべちゃいかんと思いつつ、その日本語の読みやすさ、わかりやすさに感動いたしました。
 今回、いつもにまして食べるシーンが多かったような気がします。クィラランは運動のためと称して自転車に乗ったり、歩いたりはしてますが。こんなにカロリーの高そうなものばかり食べて…と架空の人物の気楽さがちょっとうらやましい。

フィギュアスケート 2000.11.25(土)

 本日夕方にNHK第一放送でフィギュアスケートのアメリカ、カナダ両大会の模様のダイジェスト版が放送されました。…が、そのことにぜんぜん気づいてなかった私は、出かけてしまいました。気づいたのは帰り着いてからで、すでに放送時間は残り30分を切ってました。まあ、誰それのファンだというわけではなく、演技を見ていればそれで幸せなので(最近、選手の名前もおぼえなくなってるし)、見逃したぶんもそんなに悔しいとは思わなかったけど。興味のあるはずのことすらアンテナにひっかからないということが、けっこうショック。新聞のテレビ欄は見たはずなのに。

 気になったことがひとつ。第一人者のあるスケーターの出来の良くなかったほうの演技をすべて放送しておきながら、よかった方を細切れというのは、なんだかヘン。どうせ見るならうまくいった方を長く見たいです。

 図子慧媚薬(角川ホラー文庫.2000.450p.762円+税)読了。

 光島啓子はシンクタンクに勤めるOL。同僚の茅島聡史を落とすために苦労を重ねていたが、どうしてもふりむいてもらえない。ある日、彼女は同僚でよくパソコン関係のトラブルの面倒を見てもらっている日埜戸に占いのCD−ROMをもらう。家に帰りさっそく試してみると、最後にインターネットにつながり、そこに「媚薬」の通信販売の案内が載っていた。
 茅島の学生時代からの友人でライターの磯良は、茅島にマレーシアの日系バイオ企業の会社案内をつくる仕事を頼まれる。マレーシアに自前で行くつもりだった磯良はふたつ返事で引き受けるが、でかけたマレーシアで奇妙な太った男に出会う。丁と名のる男に案内されて入った洞窟の中には、陶壺から生えている不気味な植物があった。壺の中身は村人の遺体で、その植物は遺体に寄生している寄生植物であるらしい。科学ジャーナリストの磯良は興味を覚えるが、植物におぼえた嫌悪感をぬぐいされずにそのまま帰る。

 バイオホラーなのかと思って読んでいると、最後はファンタジー。それも、ものすごく不気味な。
 よく考えてみると終わり方はあまりすっきりしていないんだけど、磯良のキャラクターへの安心感や、ペットショップでバイトをしていて事件に巻き込まれた高校生の龍司の若者らしいしなやかさなど、救われる部分があるので読後感はそんなに悪くないです。科学系の情報もすんなりと頭に入ってくるけど、ぜんぜん説明じみてないし。いつものことながら人物が、ちゃんと新陳代謝している人間だと感じられるところがすごいなと思います。

過去に読んだ本 2000.11.24(金)

 この日記では過去に読んだ本のことにはほとんど触れてません。以前にも書きましたが、私は読み終えたあとまで話の世界をひきずらないというか、かんたんに忘れてしまうというか、記憶力が欠如しているというか、そういう人間なので、昔読んだ本のことを語るということについて、とても不安があるのです。
 たいていは一度きりしか読みませんし。
 「あ、この本はものすごく好きだな」と感じても、あまり読み返しません。なぜだろう?
 最近は図書館で借りた本が多いので、そういう理由もありですが、でも自分で買った本だってそうなんです。
 とても好きな本だとしてもその本のあたまから最後まで、一言一句気に入っているわけではないし、好きなシーンを初めの感動とおなじに味わうことは不可能だから、というのは今ひねくりだした理由。自分でもよくわかりません。
 このサイトをはじめて、あらすじを書くために、もういちど本をひっくりかえすようになりましたが、つまみ食いをしても楽しい本って、あんまりないですよね。最初から地道に盛り上げていってこそのクライマックスであり、どんでん返しなので。
 しかし、コンテンツが日記だけだとつまらないと自分でも思うので、すこし過去に属する本についても書いてみようかと思ってます。とりあえず、すぐ手にとれるところにある本からですね。ということはものすごい大昔の本ということに。

 図子慧『媚薬』を読む。

これでしばらく 2000.11.23(木)

 ようやく暖色系の画面にアップできそうです。まだ細かいところは保留してありますが、とりあえずはこんなところですか。
 日記に目次をつくって、下の方の日付にもすぐ飛べるようにしました。タイトルがないとまぬけなので、この仕様はこのファイルからということで、以前の日記はそのままにさせていただきます(色もそのままです)。いまさらタイトルをつけるのもヘンだし。

 キャサリン・ロバーツ(吉田利子訳)ライアルと5つの魔法の歌(サンマーク出版.2000.367p.1800円+税 Katherine Roberts "SONG QUEST",1999)読了。「五つの歌」の力を自在にあやつる「歌使い」たちと、半人たちの住む世界を舞台にした、異世界ファンタジー。

 ライアルは、歌使いたちの住むこだまの島のエコリウムで、歌使いの訓練を受けている少女。嵐のつづく海辺に難破船の漂着物をみつけるため、訓練生たちは浜辺を探していた。仲の悪いケロンなどはぬけがけしようと単独行動に出て皆のひんしゅくを買っていたが、ライアルはそのあいだじゅう奇妙な頭痛になやまされていた。頭痛とともに訪れるのは、遠くから聞こえてくる嵐の海のような歌声。歌声が言葉になったとき、ライアルはそこにみちた恐怖のために愕然とした。「子どもたちが死ぬ、子どもたちが食われてしまう……」
 一方、ケロンはだれも知らない洞窟の中で死にかけた男を発見する。どうやら難破した船に乗っていたらしいが、話しているうちに別の船が近くにいるらしいことがわかった。ケロンは皆を、とくにライアルを出し抜くために、この事実を利用しようと決心する。

 歌使いたちの使う歌は癒し、笑い、涙、恐怖、死と五つあって、それぞれに名前がついている。かれらはおもに治療のためにそれを用い、また真実を見極めるために自分の能力を使う。どうやらこの世界の調停者のような役割を果たしているらしい。ほかの話なら賢者とか魔法使いとか神官みたいな存在でしょうか。
 秩序を重んじる歌使いたちの目を盗んで、欲望のままに協定違反を犯しつづける領主たち。その犠牲になっていたのは、半分魚のマーリーや半分鳥であるケツァルという半人たち。
 領主を影であやつる存在との争いが、物語の本筋ですが、主眼はライアルのというよりケロンの成長物語かなあ。クラスでいちばんの存在にどうしてもなれず、その実力をなかなか直視できない二番手というのが彼の位置。ライアルをやっかむあまり、とんでもない方向に突っ走ってしまうケロンは、人間味たっぷり。優等生のライアルよりも親しみがもてました。
 すべてをブルーストーンで築いたという歌使いたちの住むエコリウム。その中心にある五角形の部屋ペンタングル。老いた長老のエリヤ。変声期にふりわけられる歌使いの訓練生たち。
 いろいろな道具立てが私のファンタジー好き心をそそってくれるのですが、ときどき訳に抵抗を感じるところがあり、そのたび現実に連れ戻されてしまったのが残念。それに題名に「5つ」ってのはないんじゃないかなー。ときどきセリフに使われている本文とは別の字体も、あんまり感心しません。巻頭にストーリーにかかわる説明を入れるのもどうかと思う。物語自体は楽しく読めたので、そういった小さなことがけっこう悲しかったりするのでした。

でかけた 2000.11.22(水)

 きょうはとても寒いです。図書館帰りに以下の本を購入。

 『乙女は祈る』は偕成社から『秘密の階段』として二巻まで出版されたシリーズの、雑誌に掲載されながら収録されていなかった残りと短編をまとめたもの。どうしてシリーズ名を変えたのかは知りませんが。寄宿舎のある、とある女子校を舞台にした連作ファンタジーコミック。
 『A Better Design』は「Mac Fan Internet」に連載されていたサイトデザインに関する記事を一冊にまとめたもの。

 須賀しのぶ砂の覇王3 流血女神伝(集英社コバルト文庫.2000.268p.495円+税)読了。『砂の覇王2 流血女神伝』のつづき。異世界冒険ロマン(?)。

 前巻でバルアンの妾妃に毒を盛った罪で捕らえられたカリエちゃん。投獄されたあとバルアン王子の裁定を待つが、ようやく後宮に戻ってきたバルアンは、何者かに陥れられたというカリエの訴えに耳もかさずにエディアルドとの密通の容疑を調べるために彼女を抱こうとする。

 好きなお話の新しい巻がでるたびに「あれ、この前はどういうふうになってたんだっけ」と思いながら読むのは悲しい。だからこの巻は次の巻が出るまで読まずにとっておこうかなんて考えたりしたのですが、やっぱり読んじゃいました。
 カリエちゃんの人生はほんとうに波瀾万丈ですねえ。あんまり怒濤の展開が連続するので、先がまったく読めません。ぐいぐいひきずられてます。
 エディアルドはほんとにしゃべんないなあ。今回、出番も少ないけど。
 グラーシカとドミトリアスはどんな○○になるのでしょうか。
 つづきがはやく読みたいです。

サイトの模様替え2 2000.11.21(火)

 ひきつづき、サイトの色彩設計を見直す作業をつづけております。
 背景とか文字とかリンク、既リンクなどの色は、タグで変えられるので手元でいろいろといじくれるのですが、問題はアイコンとかポイントとかの素材でした。
 できるところまで自分でやってみようと挑戦してみましたが、これがほんとに大変。労力のわりにできあがるものがたいしたことないうえに、でもここから変化させて元に戻したくなったら困るなと途中経過のごときものまでいちいちセーブしてるので、ディスクがどんどん半端なファイルで埋まっていく…。
 こんなにたいへんなものをフリーで公開されている素材作者さんたちって、ほんとに偉大です。私ごときが苦労するようなところは、たぶん、簡単にこなされてしまうのでしょうけどねえ。

サイトの模様替え 2000.11.20(月)

 の作業をしています。模様替えというより、お色直しの方が近いかな。
 まだリニューアル後ひと月半しか経っていないのにと思うのですが、最近、自分のサイトを見ているととても寒いです。ひたすら涼しさを求めて寒色系の色でまとめたのに。あれはまだ猛暑のさなかの出来事であったなあ。月日のたつのは早いことよ。
 せっかく画像ソフトも買ったし、すこしは見栄えのするものにしなくてはねと思いはするのですが、いかんせんセンスが…。

 古橋秀之ブライトライツ・ホーリーランド(メディアワークス電撃文庫.2000.336p.570円+税)読了。『ブラッドジャケット』につづく〈ケイオスヘキサ〉三部作の最終巻。

 積層都市〈ケイオスヘキサ〉を襲う魔の脅威。機甲折伏隊(ガンボーズ)は、都市の結界機能をおびやかす大型の魔神・幻獣を狩るのがつとめだが、その出動回数は急激に膨れあがり、ついには疲弊の果てに壊滅した。
 異常事態を受けて市政当局は「プロジェクト・トリニティ」の始動を決定する。計画の一環としてそれまで幾重のもの精神拘束を受けてブラックロッドとしてうごいていた、悪霊スレイマンが解放された。

 ストーリーがなんでそう動くのか、理解できない。けれど、なんとなく意味はわかる。つまりそういうたぐいのお話。設定された物事が多いのでとにかく消化するのが大変だし、それぞれのキャラクターの心理状態はほとんど描写されないのでそれも推理しなければならないし、いままでの話とつながっているところもあったり、読みながらいろいろ考えなくちゃならない。
 そのうえ、すんなり頭の中に入ってくる記述ってものが、ほとんどないんですよね。ほかの方々はちゃんと理解されてるのでしょうけど、私にとってはそうでした。密度が濃いというか、いちいち確かめつつ進んでいく必要があるので、なかなか苦労した。脳細胞の衰えにため息。
 けっきょく、私のおバカな頭では、「プロジェクト・トリニティー」の全貌がわからなかったです。最終的には神を生み出す計画なのかなとは思いましたが、大勢の市民を犠牲にしてそんなことを実行する必要性が、理解できない。どうしてこうなるのと思いつつ読みつづけ、そして終わってしまったという感じ。
 文章がとても映像的なので、これをアニメーションかなにかにしたら、少しは違った面からながめられるようになるかも。今回の挿画家のかたはとても上手で、絵に品があり、好きでした。
 あと、中に出てくるスラーンという宗教は、どうみてもイスラムがモデルですよね。「一なる神のほかに神なし」というフレーズは、やはりアラビア語で言った方がインパクトがあるなと思いました。
 よく理解はできなかったけど、なんとなくおもしろかった。無責任ですが、それが最終的な印象。

サーモンを釣りたい 2000.11.19(日)

 というのは『幻想水滸伝2』の中の釣りゲームの話です。本拠地内のレストラン経営に欠かせない食材集めですが、釣りゲームでの成果がそのまま食材になるというのは、なかなか考えているなと思います。だってこんなことがないかぎり、釣りをしようなんて思わなかったでしょう、すくなくとも私は。
 釣れるものにも順番があって、難易度の低いものをいくつか釣らないと次のレベルのものは引っかからないようになっている。その順番は「白身の魚、貝、エビ、サーモン」です。エビまではけっこう(自分としては)順調にすすんできたのですが、どうしても「サーモン」が釣れない。
 ゲームをするたびに必ず魚釣りをするのですが、何度やってもしくじるので、だんだん意地になってきていました。プレイ時間が長びくわりにストーリーが進まないのも、かなりの部分釣りゲームに費やしていたせいです。
 それが、きょう、はじめてサーモン釣りに成功したのです。それも二尾も。うれしいよ〜。だけど、こんなことで喜んでいるプレイヤーってたぶん私だけだろうなと、冷静になってみて思った。不器用な人間って…。

 C.C.ベニスン(宮脇裕子訳)バッキンガム宮殿の殺人(ミステリアス・プレス文庫.1998.430p.780円+税 C.C.Benison "DEATH AT BUCKINGHAM PALACE",1996)読了。イギリス女王の居城バッキンガム宮殿で起きた殺人事件を、カナダ人メイドと女王本人が推理する、コージー派のミステリ小説。

 カナダ人のジェイン・ビーは、祖父がイギリス出身だったおかげでバッキンガム宮殿のメイド職に受かった。
 ある日、彼女は少ないカナダ人の同僚、下僕(フットマン)のロビンが、こともあろうに従者控えの間で酔いつぶれたあげく、女王が彼にけつまずいて倒れたという噂を聞かされる。その日はロビンの誕生パーティーが仲間内で催されていたのだが、ジェインはデートのために参加していなかったのだ。しかも、ロビンはゲイだというのにその場で婚約を発表したという。相手は自分の魅力にものをいわせて出世しようと懸命な、やはり同僚メイドのアンジェラ。まったく納得のいかないジェインが真相を確かめようとしているうちに、またもや女王がなにかにつまづいた。しかし、今度の障害物はすでにこときれているロビンだった。

 イギリス女王の日常とか、宮殿がどのように運営されているのかとか、そういった好奇心をすこし満たしてくれる本。
 たとえば、宮殿の下級職は新聞の求人広告で募集されている。こんなこと、日本じゃありえないですよねー。さらにメイドは独身でないと駄目とか(なぜ?)。下級職は宮殿のなかに住み込んでるとか。
 ミステリの謎解き部分は、失礼ながらそんなにわくわくするような展開はなかったです。ただ、女王とジェインの秘密のうちあわせシーンが楽しかった。
 ジェインのイギリス在住の大叔母さんがとてもすてきなひとで、もっと活躍してくれるのかと期待していたので、ほんのちょっとだけの登場が残念。
 この話には女王以外の王族は出てきませんが、ダイアナさんがまだ皇太子妃で、彼女のスキャンダルで大騒ぎになったあとの時期を舞台にしてるので、会話のなかにも幾度となくそういったことに関するものが出てきます。そんなこともあったなあと月日のたつ早さを感じたりして。

幻想水滸伝2 2000.11.18(土)

 をまたやってました。
 ずいぶん本筋から離れていたので、何をするはずだったのかを思い出すのが大変。やっとティント市にたどりつき、ネクロードさま登場…になるはずの直前で、画面が固まりました。バグ…?
 セーブしてからけっこう時間がたっていたので悲しくて、そこでやめてしまいました。何ヶ月やってんだろ、このゲーム。
 五代ゆうが『ヴァルキリープロファイル』のノベライズを出すらしいのですが、これのまえにやってたのがまさに『ヴァルキリープロファイル』でした。あれは年明け早々から始めたんだから、『幻想水滸伝2』は、…かれこれ八ヶ月以上だらだらとつづけていることに…。

 C.C.ベニング『バッキンガム宮殿の殺人』を読み始める。

レンタルサーバー 2000.11.17(金)
 2000.11.17(金)

 を探してみました。
 このところ、サーバー関係でごちゃごちゃしているので、いっそのこと借りてしまえば広告表示に悩むこともないじゃん、と思ったのです。
 接続プロバイダで提供されているホームページスペースにも、いろいろとお得な容量の多いものがあるようですが、私は無料プロバイダを利用しているので、いまさらそちらにお金を払いたくはなくて。
 しかし、「タダでつくるホームページ」からだんだんと遠ざかりそうな勢いです。
 なにが私をしてここまで駆り立てているのでしょう?

 個人向けの安いレンタルサーバーは、だいたい容量が30MB〜80MBくらいで、年会費が6000〜1万円くらいなのかなというのが、今回めぐってみた感想。
 私が容量を気にしてるのは、容量計算をするのが面倒という理由から。実際に大容量のコンテンツは存在しないにも関わらず、「そのうち、画像を入れるかもしれないし」などと自分に言い訳しながら、無意識に容量の大きい方へとなびいてしまうのでした。でも、テキストだけで30MBも埋める気あるんかい?自分。ちなみにこのサイトは現在、すべてを合わせても750kbもいってません。
 うーん。もう少し考えよう。カウンタもそのうち復旧するかもしれないし。

 霜越かほる高天原なリアル(集英社スーパーファンタジー文庫.1999.286p.533円+税)読了。ヴァーチャルアイドルの誕生とその死についての物語。なんて書くとなんだか違う話みたいです。元気のいい、さばけた話なんだけど。

 毒島かれんは高校生。自分の名前に複雑な思いを抱いている。母親は24色の声色を持つ声優をしながら彼女を女手一つで育ててきた。
 ある日母親が恋愛シミュレーションゲームのヒロイン「高天原かほり」の声の仕事をした。ゲームは低予算で下請けに出され、宣伝もほとんどされなかったのだが、とてつもない大人気のゲームとなっていった。それにつれて「高天原かほり」の人気も急上昇。ところが母親はこの仕事を自分の名前ではなく「ぶすじまかれん」、つまり、娘の名前を名乗って受けていたのだ。かほりの声を「ふとったおばさん」が演じている事実を知られることを恐れた大手広告代理店の木戸は、母親の代役としてかれんを指名する。かれんと「高天原かほり」をいっしょにして売り出そうとする木戸の目的はなんなのか。

 あらすじを書いているうちに、これでは神代美代子おねいを入れるところがないよーという状態になってしまいました。すみません。この話はダブルヒロインで、高校生の毒島かれんとゲーム会社の開発勤務神代美代子27歳のふたりの視点から交互に語られて進行するのですが、なんでこんなことに…。はじめにかれんの視点で書き出してしまったせいでしょうか。
 神代美代子さんは零細ゲーム開発会社に出向させられて、「高天原かほり」が登場するゲームをつくりあげて戻ってきたヒト。『高千穂学園』(かのゲームの題名)が大ヒットになって2をつくれ、と号令をかけられたあと、高天原かほり人気に目をつけた木戸にかほりの声優の件を報告され、いつのまにか、かれんのマネジャーをするようになってしまう、美人で強気なお姉さま。このかたのキャラクターが好きです。
 お話はドタバタ調にすすんでいくけど、ゲーム開発の舞台裏などが、みたことはないけどリアルさを感じられるように書いてあっておもしろい。
 かれんや美代子さんの適度に節操のない元気な会話も、たのしい。
 連続コメディードラマになりそうだと思うんだけど。
 でも、『双色の瞳 ヘルズガルド戦史』とはまるで雰囲気違いますね。書き忘れてましたが、これが著者のデビュー作。1999年度のロマン大賞入選作です。

日記にタイトルを 2000.11.16(木)

 つけてみました。
 いままで、漠然と書いてた文章がすこしでもひき締まると良いのですが。まあ、無理でしょう。
 タイトルに背景色をつけるにあたって、テーブルとスタイルシートの両方を試してみたのですが、テーブルだと太ったラインになり、スタイルシートだと環境により見え方が異なるという一長一短が。結局、スタイルシートをとってしまいましたが、ネスケだと字があるところしかバックに色がつかないみたいです。文法的にいうとこちらの方が正しいのかもしれない。

 あと、いままでひと月分の日記をひとつのファイルに収めてきましたが、最近ものすごく量が増えてきてしまい、読み込むのに時間もかかるようになってきていたので、前半と後半で分けてみることにしました。

 菅浩江永遠の森 博物館惑星(早川書房.2000.330p.1900円+税)読了。
 地球の衛星軌道上にうかぶ巨大博物館を舞台に、「美」について考えるSF連作短編集。

 〈アフロディーテ〉。それは地球の衛生軌道上につくられた巨大な博物館苑である。人類が手に入れられる限りの動植物、美術品、音楽や舞台芸術が集められている。音楽や舞台、文芸全般を担当する〈ミューズ〉。絵画工芸部〈アテナ〉。動植物園〈デメテル〉。それぞれの分野に分けられた学芸員たちが駆使するのは、ギリシャ神話の三美神(カリテス)の名をとった優秀なコンピューターデータベース。外科手術によりデータベースと直結された学芸員たちが、〈アフロディーテ〉の学術調査能力を優秀たらしめている。
 田代孝弘は三部門を統括するといえば聞こえはいいが、実際はいつも調停役として雑用をとりしきる〈アポロン〉所属の学芸員。結婚したばかりの妻、美和子は、所長の第一秘書だった。おかげで所長直々にやっかいごとを申しつけられる頻度が増えているようだ。

 というようなわけで、田代孝弘氏にもちこまれる一筋縄ではいかないもめ事が、あらたな美の発見につながるというストーリー。
 ひとつひとつの作品が密度の濃いメッセージを含んでおり、たいへん感慨深い一冊でございました。
 気になっていたのは、田代氏の妻、美和子さんのイメージがなかなか明確にならないことだったのですが、最後の一編への伏線だったのですね。
 「無心で美をうけとめる」ために必要だったと思われる、美和子さんの人物像が個人的に苦手なタイプだったせいで、読後感が少々ひねくれたものになってしまいましたが、まちがいなく素晴らしい本だと思います。


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