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2004年7月のdiary

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2004.7.1 『エリン・ブロコビッチ』/
2004.7.3 つかの間の休息/
2004.7.19 暑さに負けて/
2004.7.26 移転します/
2004.7.27 移転準備/『黄色い目の魚』
2004.7.28 /『踊り子の死』
2004.7.29 過去の亡霊/『文学賞メッタ斬り!』
2004.7.30 腹いせ+閉店ショック+映画/
2004.7.31 移転準備、大詰め/『ぬしさまへ』
移転準備、大詰め 2004.7.31(土)

 bk1とAmazonにURL変更の手続き。
 Amazonは昨日、システムが大変だった模様ですが、私がアソシエイトにログインしたときはちゃんとしてました。一時的な正常だったのだろうか。メールも一通も来ませんでしたし。ちょっとつまらない(おい;)
 bk1は結局またメールで変更依頼を出しました。本日中に変更が完了しなくても(しない確率の方が高いだろう……休みだし)、明日移転することにしました。

 ところで、台風はどこへ行ったのかなあ。7月になって突如異常に暑くなって、蒸し暑いままがずっとつづいてますが、まだ7月が過ぎただけなんだよなあ。今年の夏は長いなあ……これがあと8月も9月もつづくのか……ため息しか出てこない。ぼうっとしたまま、意識が溶けてなくなりそうですな。

 bk1からもう変更完了のメールが来ました。はやい。これで心置きなく移転できます。

 畠中恵ぬしさまへ(新潮社.2003.247p.1300円+税)[Amazon][bk-1]読了。身体の弱い若だんなと妖の兄いふたり、そしてたくさんの妖怪たちの活躍する「人情推理帳」の短編集。 『しゃばけ』の続編。

 「ぬしさまへ」「栄吉の菓子」「空のビードロ」「四布の布団」「仁吉の思い人」「虹を見し事」の六編収録。寝る前に二つずつ、三日間かけて読みました。
 回船問屋兼薬種問屋の長崎屋の若だんな一太郎が、身体の弱い自分に歯がみをしつつ、気遣って甘やかす両親と手代にうんざりしつつ、明晰な頭脳を事件の解決に発揮する、ほのぼの風味の妖怪小説。異様に菓子作りの下手な菓子職人の幼なじみとか、個性派ぞろいの妖怪たちとか、誇張した漫画っぽいキャラクターの多いお話。ですが、若だんなの腹違いの兄の不遇な境遇を描く「空のビードロ」や、何者かの夢の中に入り込んでしまった若だんなの顛末を描く「虹を見し事」などしみじみとした味わいがやっぱり時代物、人情ものという雰囲気。現代物ではこういう空気感はなかなか出せないというか、うそっぽくなるような気がする。
 今回、震えるような男前の仁吉(妖)の壮大な片思いの話「仁吉の思い人」が好きでした。結末は予想できたけど……。

腹いせ+閉店ショック+映画 2004.7.30(金)

 一冊だけ買って帰ってくるつもりが、いつのまにか四倍に増殖。

 ゆうべ、睡眠中に蚊に刺されまくりました。
 床についてまだ一時間半しか経っていないころ、右足がなんだか痛いような熱いような痒いような感触で目覚めたら、踵から土踏まずにかけてを横に向かって帯状に、赤く腫れあがっているではありませんか。
 もともと皮膚が硬くなっているところだったため、刺されたことを感じとれなかった模様です。

 かたきをとろうと部屋中を見回すものの、敵の姿は発見できず、とりあえずかゆみ止めのクリームを塗ってふたたび寝ることにしたのですが……こんどは左手の甲を刺されました。

 ことここに至り、これ以上刺されて不快を味わうのはたまらんと、真夜中に蚊とりマットを探しまわることになりました。汗だくになってみつけたマットを設置し終え、ようやく安らかな眠りの中へ……入ることができたらよかったんですが、転々としたのち、眠れないので結局入眠剤を飲んでしまいました。うう、くそ。痒いのはあせもだけでたくさんだ。

 朝、起きたら、右足は土踏まずが半分なくなって歩きにくくなってるし、踏むとじんじんするし、左手は手首から親指関節までひとまわり太くなっていました。赤く腫れて、熱を持っている。そういえば最近、虫に刺されたあとの症状がひどいんだよなあ……。

 なんだか不愉快な気分が増してきたので、腹いせに(?)映画に行くことにしました。7月いっぱい有効のタダ券、このところの陽気で出かけるのが億劫になっていたのだけど、ちょうどいいから憂さ晴らしということで。ついでに「流血女神伝」も買ってこようっと。

 映画の上映開始時間が遅いので、先に本屋に行くことにしました。そこでアクシデントが。「流血女神伝」がみつからない。平積みされてるのは『マリア様がみてる』(既刊すべて)ばかりです。うー、そんなに人気なのね「マリみて」って(この略し方にどうも慣れない。歳を感じる)。そういえばしばらくつづきを読んでいなかった。どこまで読んだんだったっけ。でもこっちは図書館で借りてるから、いまはカリエちゃんよ、と思いつつ、必死になって探したのですが、やっぱりない。時計を気にしつつ、意を決しておんなじE書店の隣のビルの売り場(ほぼコミック・ライトノベル専門店)に遠出したのだけど、やっぱりない。

 ここは私の最後の砦だったのに……と悄然としつつ、べつの新刊をみつけてレジにもって行ったそのとき、目に飛び込んできた貼り紙に、私は心底驚きました。「八月一日をもって閉店いたします」だと!!!

 中学生の頃から慣れ親しんだ書店の閉店にショックを受けつつ、時間がないので映画館に向かう私。そうか、もうすぐ閉店だから追加の入荷がなくて、「流血女神伝」のスペースは空いたままだったんか……なるほど……そうなのか。

 その後、「流血女神伝」は映画を見たのちにY書店で無事ゲットしましたが、あとでE書店のカバーに印刷されている系列店名をみたら、本社入れても五店しかなかった。以前のカバーには11店もあったのに。書店は不景気なのかなあ。ついこの間、一店なくなったばかりのような気がするのに。しかも、そこもコミックとライトノベルの品揃えが豊富だったところ。さびしいなー。いよいよライトノベルの買い逃しはできなくなるなー>本音はそれか。

 映画は『ウォルター少年と、夏の休日』を見ました。じいさまたちと少年の心あたたまる夏のお話。じいさまが元気な映画でした。ふたりのじいさまたちが好き。最近の私は、なぜか、じいさまばあさまが活躍するお話が好きな模様です。今回ばあさまは出ませんでしたが。始まりは『ニュー・シネマ・パラダイス』[Amazon]かと思ったけど、母親の描き方は気に入らなかったけど、少年はもっとやせててくれた方が好みだけど、そこそこ楽しめてよかったなーという映画でした。『キング・アーサー』と天秤にかけて選んだことを思うと、微妙というのが本音ですが。『キング・アーサー』はどんな感じなのかなあ。とっても面白いといわれたら、残念かも(汗。

 夏休みだからか、いつもの調子でぎりぎりに行って、席がほとんど空いてなくて、やっぱり焦りました(学習しなさい)。でも、子供連れが多かった気はしない……熟年層が多かったような。それにしては反応が過敏で、ちょっとしたエピソードでもくすくすと笑い声が上がるので、私は鈍いのだろうかと不安になりました。

 出がけにザアッと雨が降っていたので雨傘をもって行ったのに、その後ほとんど雨が降ることはなく、日傘としてさしていたらまわりのひとに変な目で見られてしまいました。傘に変わりはないだろうと思うのだが……やっぱり、妙なひとに見えるのか。

過去の亡霊 2004.7.29(木)

 bk1とAmazonのアフィリエイトにサイトアドレスの変更を申し込まねばと思い出す。
 そういえば、前回bk1に変更を申し込んだときはたしか「自動でできるから自分でお願いね」というような内容のメールを受け取ったような気がしたのだが、現在どこを探してもそんなページは見当たらない。それに、ブリーダーのFAQにはメールで変更依頼を出すように書いてあるような……。二年前のあれは夢まぼろしだったのだろうか。あるいは私のメールの読み違い? 確かめようにもメールの現物はPowerBookの中で眠っている。

 いっぽう、Amazonのアソシエイトプログラムは、メンバーログインシステムにエラーが出て、なにもできない状態。ううむ。

 Safari(関係ないけど、サファリというのはアラビア語で旅という意味なんですよね、たしか)は相変わらず。スタイルシートで指定したボールドも無視してくれる。どうやって書名を目立たせればいいのやら。

 大森望・豊崎由美文学賞メッタ斬り!(PARCO出版.2004.391p.1680円+税)[Amazon][bk-1]読了。

 7月19日に読んだ本。
 文芸評論家のお二方が日本の文学賞について本音で語り合った、対談本。文学賞のガイドブック。大変面白かったのですが、私には基礎知識が欠けているなーということをしみじみと感じさせてもらった本でもありました。というわけでこの本は文学賞には疎いひとでも楽しめて、その文学賞の素性のようなものの輪郭が何となくわかるようになります。海外の文学賞についての記事もあり。

 個人的には選考委員と選評についてのラウンドが一番楽しませてもらったです。作家である限り、選評にも芸がないといかんのですね。これを読んで文学賞そのものへの興味がわいたとか、そういうことはまるでないんですけど、とりあえずだいたいチェックしていた(←過去形なのが何とも)日本ファンタジーノベル大賞の受賞作の評価が高かったのは、うれしいなと。

 2004.7.28(水)

 ジル・マゴーン(高橋なお子訳)踊り子の死(創元推理文庫.2002.469p.1029円+税 Jill McGown "DEATH OF A DANCER",1989)[Amazon][bk-1]読了。イギリスミステリ。「ロイド&ヒル」シリーズの三作目。

 問題児を受け入れる寄宿学校で起きた、寮母殺人事件。被害者は副校長の妻だったが、その男性関係のルーズさはつとにしられた事実だったため、暴行の形跡に皆が困惑する。だれが、何の目的で彼女を殺したのか。事件に先立ち、校内で頻発する窃盗事件の捜査に訪れていたジュディ・ヒル部長刑事と、上司であるロイド主席警部が謎に立ち向かう。

 7月16日に読んだ本。
 寄宿学校内の事件というと、エリザベス・ジョージの『名門校 殺人のルール』[Amazon][bk-1]を思い出してしまう私ですが、この本はそれほど猟奇でも殺伐としてもおらず、心理描写どろどろでもなく。代わりに、謎解きに幾重にも工夫が凝らされていて、最後までさらりと読めました。内容はそれほどさらりとしてはいないんだけど、あまり問題意識が前面に出てこず、理知的なお話といった印象。当初から疑わしく思われていた人物の存在を忘れ去るほど、二転三転する推理の過程がおもしろかったです。が、人間関係や心理描写にそこはかとなく物足りなさを覚えるということは、やっぱり私の好みはどろどろのエリザベス・ジョージのほうなのだろうか。それはもう気分的に重荷になったと思っていたんだけどなあ……最近ぜんぜん読んでないし。

 しかし、ジュディ・ヒル部長刑事の夫関係のエピソードはどうにかしてくれ〜と思いました。前作までを読んだときは、ヒルとロイドの秘めた恋が深みをもたらしていたような気がしたんですが、それは私の錯覚だったのか。このシーンって笑いを誘うために入れてある訳じゃないんですよね……?

Amazonでサーチ>>「ジル・マゴーン既刊」

移転準備 2004.7.27(火)

 このページをMacOSX標準のブラウザSafariで表示すると、ボールドタグが無視されることが判明。感想のところのスタイルは、見直した方がいいのかも。あと、OS9のときクリックで出てきてた「コンテクストメニュー(だったっけ?)」が出なくなった。画像のダウンロードはどうすればいいのだろう。それから、これはまったく別の件だけど、nikkansports.comがどうやっても途中までしか表示されないのはなぜなんだ。

 佐藤多佳子黄色い目の魚(新潮社.2002.333p.1575円+税)[Amazon][bk-1]読了。

 7月7日に読んだ本。不器用な自分への不満と周囲の無理解にいらだちつつ、自分だけの何かを見つけて成長していくふたりの少年少女の青春。現代ものの連作短編集。
 忘れていた自分の中高生時の記憶をつつかれているような、居心地の悪さと共感を同時に呼び起こされた本。何気ない日常を舞台にして描かれている、すこしだけフツーと違う登場人物たちの物語のふんいきは、私にとっては昔読んだ、陰影や強弱のすくない線で描かれる、画面のしろっぽく淡々とした種類の少女漫画の世界に近い。と思うのは、この本を読んでいて思い出したのが山田詠美の本だったのだけど、それとくらべるとこの本がかなり肉体的には淡白だったからかも。
 読んでいてすうっとひきこまれてゆき、あれと思う間に読み終えていた。暑さを忘れていた。
 わくわくという本ではないけど、しみじみとする本でした。読み終えてからもしばらく浸ってしまいました。思春期に読めるとよかったな、と思いました。

移転します 2004.7.26(月)

 ようやくiBookが落ち着いてきました。iBookがというより、iBook(含むMacOSX)を扱う私の方が落ち着いてきたと言った方が近いですが(苦笑。
 じつをいえば新OSにふりまわされていることは未だにかわらないのですが、とりあえず必要なことはできるようになった(と思ってる)し、当初の追いつめられたような異様な興奮状態も脱したので、これからの移行はのんびりと進めていこうかという気分になって参りました。
 というわけで、環境もなんとなく整ってきたので、ここいらでサイトに復帰するための準備を始めることにいたします。

 それで、更新休止から復帰するにあたり、どうせやらねばならないことならちゃっちゃとやってしまおうということで、復帰と同時にサーバーを移転することにしました。
 今回はリニューアルはしません。ファイルを移動するだけ。ただ、休んだ間に読んだ本の感想を、申し訳程度にですが書き加えておこうと思い、すこし猶予をいただくことにしました。
 たった三冊ですが、時間が空いてしまったのと暑かったのと、思考能力がゼロ付近を行ったり来たりしていたため、記憶が曖昧でたいしたことは書けそうもないのが哀しいですが。

 ちなみに、現在はコニー・ウィリス『犬は勘定に入れません』[Amazon][bk-1]を読んでいる途中ですが、今日は疲れたので昨日ビデオ録画しておいた『英雄 -HERO-』[Amazon]を見てました。吹き替えだと状況がわかりやすいのがいいなあ。

暑さに負けて 2004.7.19(月)

 大変長らくご無沙汰してしまいました。
 七月五日にPowerBookG3の液晶がイカレてしまうというアクシデントに見舞われて、パソコン環境の激変を乗り切らねばならなくなり、サイトの更新ができなくなっております。
 現在、新たに購入したiBookと格闘しつつ、さらに元のPowerBookのデータを移行させるのにいろいろと悪戦苦闘している最中。

 なによりも問題は、この暑さ。長時間連続使用しているだけでハードディスクが昇天してしまいそうな猛暑の中、相も変わらずノークーラーで、汗はだらだら、あせもはバリバリ。気短になって、元データをコピーした外付けハードディスクがなかなか認識されないのに業を煮やし、FireWireを引っこ抜いたりしたあげく、どうやらハードディスクは本当に昇天してしまった模様。いまディスクユーティリティーで復活を試みてるところですが、全然駄目みたい。認識してくれない。買ったばかりだったのに……しかもまだデータは移動し終えてないのに……しくしく。

 その後、家族のWindowsXP機に繋いだらフォーマットできたので、またMac用に初期化し直しました。

 そんなこんなで、これまでずっとOS9を使用してきたのでOSXはよくわからないし、わからないながらに(説明も読まずに)あちこちいじっているうちに、あちこちに不具合を作り出している状況でございます。唯一救われるのはOSXではマルチタスクが可能なことで、ハードディスクの反応を見ながらこうして文章を書いたり、助けを求めるメールも送れるというところですね。
 現在、ハードの箱やらソフトの箱やら、取り扱い説明書やら保証書やら、とっちらかったもろもろの物体で部屋の中は足の踏み場もない状態に。しばらく頭の中身も部屋の中身も整理がつかないままになりそうです。

 というわけで、iMacにかろうじて作った緊急避難環境からこれ(インデックスファイル)を上げたら、またしばらく潜伏する予定。期間はiBookできちんと更新作業ができるようになるまで。しばらくあんまり本も読んでないから(前の記事を書いてから三冊だけ)当然書くこともないのですが、放置サイトみたい(つーか、まんま放置サイトだよな)にするのだけは阻止しようと、とりあえずはお知らせでした。  

つかの間の休息 2004.7.3(金)

 昨日にひきつづき、乾燥した青天。このままの気候がつづいてくれると大変に嬉しいのですが、まず無理でしょうね〜。

 図書館帰りに繁華街へ出て中元の配送手続きをする。道路が渋滞してて、なかなかバスが駅にたどりつかないのでダレる。Mデパートで日傘を物色しようと思っていたのに、遅れたバスが終点バス停を通り越して始発バス停まで行ってしまったため(デパートは終点バス停の側にある)、面倒な気分が勝ってあきらめました。

 ついでにCD屋に寄って、サラ・ブライトマン『Fly』[Amazon]を探す。えーと、サラ・ブライトマンってどこの分野にはいるのかわからなくて、かなり店内をうろちょろしてしまいました。おんなじ店の以前の分け方では女性ヴォーカルだったはずなのですが、その分野が店舗移動とリニューアルの後、消えてしまっていたのです。たしかに女性ヴォーカルって分け方はどうなんだろう、という気はずっとしていたのではありますが。けっきょくヒーリングミュージックのところで見つけましたが、別の店ではポップスの棚で見つけたときもあるし、なんか店によってまちまちなんですよね。探すの面倒。
 で、結局なかったので、先日新譜が出たことを棚を見て思いだした、コアーズ『Borrowed Heaven』[Amazon]を購入。最近金遣いが荒くなっている気がしているので、輸入盤を買いました(やっぱり節約のためにちゃんとサーバーを移転しよう)。ヴォーカルの入っている曲を聴くの、ひさしぶりです。

『エリン・ブロコビッチ』 2004.7.1(木)

 ようやく湿度が下がって、すこし生き返りました。

 心に余裕ができたので、昨夜BSで録画しておいた『エリン・ブロコビッチ』[Amazon]を鑑賞。
 ジュリア・ロバーツのスラング連発の演技にちょっとびっくり。字幕だとインパクトがかなり薄れると思われますが。ジュリア・ロバーツは私にとっては『マグノリアの花たち』[Amazon]の薄幸の女性のイメージが強いのですね。それから比べるとえらく成長(?)したなーと思います。

 エリン・ブロコビッチは三人の子持ち。元ミスコンの女王で、下品と紙一重のファッションを着こなす美貌はかなりフツーではありません。出てくるたびに目が服と胸の谷間に釘付けだ(苦笑。たぶん彼女のあのファッション(と言葉づかい)は自己防衛なのだと思う。そのうち信念を持って取り組んだ仕事によって自分を少しずつ認めてもらえるようになって、彼女はどんどん輝いていくんだけど、みずから道を切りひらくバイタリティーがすごい。冒頭は職探しで何度も壁にぶち当たってるんですが、どこからわいて出てくるのかこのパワーは、という感じでとにかくしたたかで強気を崩さないヒロインです。ものすごく落ち込んだときにこのパワフルさはうっとおしいかもしれないけど、ちょい落ち込みくらいなら元気をもらえるかも。
 仕事に邁進する母親が子供に言う台詞が、仕事一途の夫が妻に言う台詞みたいに聞こえるのはしようがないのかなあと思ったりもしましたが、それは言わないことにして。ヒロインのパワフルさとは裏腹に映画全体はわりと落ちついた静かな感じ。見てよかったと思える映画でした。

 ↑どちらもe-honで購入。『マビノギオン』はじつは王国社のと中野節子氏訳のと合わせて三冊目。今回の本はアラン・リーの挿画がとても素敵です。アラン・リーの序文もついてます。手に持ってるだけでじんわりと口元に笑みが……嬉しい>中身を読めってば。


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