2004年1月のdiary
■2004.1.8 のっけから+テレビ購入/『闇の女王にささげる歌』
■2004.1.9 保証書紛失/
■2004.1.12 絵本ふしぎものがたり/『捨て猫王女の前奏曲 スクラップド・プリンセス』
■2004.1.16 主婦の息抜き、実家は嵐/『<皓(しろ)い道途(みち) キターブ・アルサール』
■2004.1.18 /『カオス レギオン 02 魔天行進篇』
■2004.1.20 舌噛んだ/『バッテリー』
■2004.1.22 通院+エースをねらえ!/
■2004.1.25 /『バッテリー 2』
■2004.1.27 『ラストサムライ』/『バッテリー 3』
■2004.1.30 薬を減らす/『赦されざる者達の騒動歌 スクラップド・プリンセス2』
前回受診したときに、最近いろいろと出ている症状はとある薬の副作用であろう、と医師にいわれて「なるべく」薬の量を減らしてゆきましょうと、そういうことになりました。まあ、今までとおんなじですが。
で、今回は調子がよかったので、減量に挑戦してみることにしました。この月曜から一日一錠飲んでいたものを、とりあえずは一日半に一錠にしています。日々飲む時間が変わるのでちょっと面倒ですが、カレンダーに印を付けてチェックすることにしてなんとかつづけてます。
減らすことで一番不安だった痛みは、いまのところそれほどひどくなるようなことはなく、むしろ拍子抜けするほど痛くない。すこし関節に腫れは出ているけど、それは体調によって変化するときの調子の誤差としてもかまわないくらい。
なんだ、大丈夫じゃん――と思いかけたのですが、ここ二、三日だんだんだるくなってきた。しんどいです。気がつくと朝からため息をついている。それにやる気がなくなった。ホルモン関係の薬ってこれだからなあ……。
ということをやっているときに、『クローズアップ現代』を見てて処方薬依存症というものを知りました。私が減らそうとしている薬は、取りあげられたものとはまったく違うものですが、依存症を引き起こしたことが報告されている薬の中に、ついこの間まで眠れないときと頸の痛みを緩和するために飲んでいた薬の名前が挙がってて、うーむと考え込みました。あのとき、医師は「この薬はほとんど副作用がないから、心配しなくても大丈夫」とおっしゃっていたんですけどねえ。だんだん、飲んだときに余計に不安な気分になってくることに気がついて、飲むのをやめたんですが、それでよかったらしい。
結局、薬というものは必要以上に飲むべきものではない、ってことですよね。
とにかく、いまは一日半に一錠のペースに速く身体が馴染んでくれることを願います。何をする気にもなれない。
と書きつつ、延滞になりかけなので図書館へ行って来た。『バッテリー』のつづきを二冊ゲット。
榊一郎『赦されざる者達の騒動歌 スクラップド・プリンセス2』(富士見ファンタジア文庫.1999.298p.520円+税)[Amazon][bk-1]読了。異世界ファンタジー「スクラップド・プリンセス」シリーズの二冊目。『捨て猫王女の前奏曲 スクラップド・プリンセス』のつづき。
かるーく読める異世界ファンタジー、ひきつづき。刺客に狙われるいもうとを守る超強い双子のきょうだい。新たなキャラクターが話に変化をつけ加え。アクションシーンが相変わらず派手でおもしろい。テレビアニメーションにぴったりな感じのお話です。やる気の出ないけだるい午後に読むには最適かと。
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タダ券消費のため、映画鑑賞。
今回は渡辺謙のゴールデングローブ賞助演男優賞受賞なるかと騒がれていた(逃してしまいましたが)『ラストサムライ』を見て参りました。
感想は……ふーーーむ。確かに渡辺謙は熱演でした。殺陣もすごかったし、馬が突っ込んでいくシーンはものすごい迫力でした。が、あの武士達はいったいなんのために死んでいったのでしょうねえ……腑に落ちない。私にはいまひとつ感情移入のできない物語でした。
『ロード・オブ・ザ・リング 王の帰還』の予告編を見られて、たいそう嬉しかったです。
以上購入。
『のだめ』既刊分が揃ってしまった。あとは続刊が出るまで読めない。さみしい。
あさのあつこ『バッテリー 3』(教育画劇.2000.256p.1500円+税)[Amazon][bk-1]読了。思春期にさしかかる少年たちとそれをとりまく大人たちを丁寧に描く、少年野球小説。『バッテリー 2』のつづき。
三年生の一部と原田巧との間の確執は、野球部監督戸村真が負傷するという事件を引き起こして部外者の知るところとなり、野球部は部活動の禁止を宣告されてしまう。夏休みも終わり、三年生は引退する時期となるが、最後のシーズンを悔いの残るものとして欲しくないと願う戸村は、県下でも有数の強豪校である横手二中との練習試合を組んで欲しいと、校長に申し出る。
やーっと、試合シーンの登場ですー。
ううう、長かったよー。これまで巧君の投げてるシーンはあったけど、試合はまったくナシで、そもそもそんなコトしている場合ではありませんでしたけど。やっぱり、野球ものの醍醐味は試合でしょう。今回は部内の紅白戦ですが、レギュラー対一年生、という図式が力量の差をどうやって埋めてゆくのかという興味を引きだします。さりげなくアドバイスをくれる控えの二年生野々村くんの大人な存在がいい味だしてます。そしてそんな人材をさりげなく一年生チームに配する戸村教諭、なんだかいい奴じゃん。
巧と三年生の対立は解消はしませんが、それでも陰々滅々とした嫌がらせではなく、正々堂々と自分の考えを表明するってところにまでたどりついたので、気分的には晴れました。
さあ、次は強豪との練習試合が読めるかなー。
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e-honで購入。岩波書店の大型絵本。11歳の少年が伯父である男爵の城へ小姓として奉公にあがる、という設定で13世紀のイングランドにおける貴族の生活を一年分描いたもの。こういう本は見てるだけで楽しいです。
あさのあつこ『バッテリー 2』(教育画劇.1998.360p.1600円+税)[Amazon][bk-1]読了。思春期にさしかかる少年たちとそれをとりまく大人たちを丁寧に描く、少年野球小説。『バッテリー』のつづき。
中学生になった原田巧は永倉豪とともに野球部に入部するが、自分の納得できないことは拒否しつづける頑なな態度のために、監督で生活指導の担当である戸村真教諭から目をつけられる。戸村はかつて巧の祖父である井岡洋三の教え子だったが、突然監督を辞めた井岡にわだかまりを持ちつづけていた。まばゆいばかりの才能と協調性のなさを併せ持つ巧に、生徒を圧力によってしたがわせてきた戸村は複雑な思いを抱く。そんな戸村の迷いを感じ取った野球部の三年生たちは、巧に対する反発から陰湿な嫌がらせをするようになる。
教師たちのふりかざす得体のしれないもののために、頭から押さえつけられるような圧迫感を覚えつつ過ごす学校生活の閉塞感。そんな思い出したくもないものをリアルに追体験させてくれた、現実感あふれる物語。主人公巧の不器用な性格が痛々しい。野球をする。そんな単純なことを実現させるために、どうしてこんなにしちめんどくさい手順が必要なのか。主人公の投げる素晴らしいボールの魅力を知っている読み手も、野球シーンと出会うためには主人公と一緒にこの試練を乗りこえなくてはなりません。なかなか辛い試練ですが。
単なる高圧的な教師に留まらない戸村教諭の描写も、読み応えありました。弟の青波君の存在は清涼剤ですね。
でも、はやく野球のシーンが読みたいよ〜。
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通院日。あんまり寒かったので、防寒にニットの帽子をかぶり、マスクをしていった。メガネもしてるし、なんだか不審人物めいた格好…。
前回の血液検査の結果、甲状腺には異常はなく、ほっと一息。しかし、そうするとこの症状はどこから来るものなんでしょう。考えるのが怖い。
帰りの電車で『のだめ』を三回読み返していたら、目が疲れて頭が痛くなりました。馬鹿です。
メガネをかけないでいると楽なので、ふと気づくとやっていたドラマ『エースをねらえ!』をそのまま見ていたら……笑えた。すべてがぼんやりとしているのに、なぜか髪の毛のちりちり具合だけが目につくのです。
お蝶夫人の縦ロールはボリュームが不足気味。加賀のお蘭の髪も傷んでる。究極は逆光の宗方コーチ。どうしてもソバージュのおばさんに見えてしまうんです、うぷぷ。
他にも実にいろいろと話の種になりそうなドラマでした。原作ファンが見たら激怒しそうだけど、これだけ認知度が高いと視聴率はそれなりにとれるのかな。
それにしても、めずらしく見たテレビドラマがこんなんで、そういえば私は最近テレビドラマというとこんなものしか見てません(たまに『プライド』とか見てみたりもするのですが、だれてすぐチャンネルを変えてしまう)。
気づいたのは、高橋ひとみがまた母親役をやってたなあ、てこと。いつのまに母親役者になったのだろう。またというのは『ウォーターボーイズ』にひきつづき、という意味で。つまり、私の最近ちゃんと見たドラマが『ウォーターボーイズ』だってことですが。
スポーツドラマはプレイシーンがちゃちなことが多くてそれが興ざめの一因であることが多いんですが、『ウォーターボーイズ』はかなりまともで、それもよかったんですよね。役者たちもきちんと体を鍛えていたのがわかったし。
昼食の時、ご飯と一緒に舌を噛んでしまい、夕食の時もまだ痛く、寝るときまでずーっと痛かった。
噛むときは「ああ、危ない。このままだと噛む」とわかるのに、なぜか防げないんですよねー。反射神経が鈍いのか。
自分が悪いので誰にも文句が言えない。
あさのあつこ『バッテリー』(教育画劇.1996.244p.1400円+税)(角川文庫版[Amazon][bk-1])読了。思春期にさしかかる少年たちとそれをとりまく大人たちを丁寧に描く、少年野球小説。
もうじき中学生になる原田巧は、父親の転勤で両親の出身地の地方都市へと移り住むことになった。たぐいまれな素質で少年野球のエースの座に君臨していた巧だが、家族の中では浮きがちで、とくに体の弱い弟の青波に神経を使う母親真紀子との折り合いがうまくいっていない。一家は母方の祖父と同居することになっていた。祖父、井岡洋三はかつて高校野球の監督として甲子園に出場したことがある有名な指導者だった。少年野球の地方大会で敗退した巧は洋三に、そのとき自分が三振を喫した球種と信じている「シンカー」を教えてくれと頼み、断られる。その日の夕方、ランニングに出て道に迷った巧は、同い年とは思えないほど大柄な少年と出会う。
自意識が大きく成長する少年期に大人の無理解に苛立つ主人公が、野球を支えに生きていく物語…でしょうか。主人公の少年の心理を丁寧に追っているだけではなく、周囲を取りまく大人たちの事情や感情もきちんと踏まえた上での、現実的な世界を描いている。さりげなく挿入されるエピソードの暖かさも印象的でした。
個人的に、主人公が、亡くなった祖母が撮りためた自分の写真を貼ったアルバムを手渡されたシーンで、不覚にも目頭が熱くなって困りました。バスの中で読んでたから。
昔読んだ「大人はわかってくれない」系の少女マンガに似た雰囲気があるのですが、それよりもずっと思慮深く、大人の視点・子供の視点に偏ることなく公平に書かれた、真面目な物語だと思いました。そのぶん開放感が少なくて、重たい雰囲気であるのは否めないんですけど、主役の野球に対する真摯な心、自分のボールに対するプライドが、大空へ突き抜けていくような未来を感じさせるのが救い。
大変面白かったので、つづきも読んでおります。
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冲方丁『カオス レギオン 02 魔天行進篇』(富士見ファンタジア文庫.2003.410p.660円+税)[Amazon][bk-1]読了。異世界ファンタジー。『カオス レギオン 01 聖双去来篇』のつづき。
〈銀の乙女〉ノヴィアへの想いからノヴィアの側にいるジークへの対抗心を強めるレオニスは、聖地シャイオンの領主として反逆者ドラクロワと手を結ぶことを決意する。かれはジークを陥れるために豊かな地方都市ナデッタを壊滅状態に陥らせた。故郷を失ったナデッタの人々は、聖法庁の用意した遠隔の地を新天地としてめざすことになり、ジークとノヴィアは彼らとともに途方もない道のりを歩みはじめることになる。
ひとつの都市の住人が個別にではなく集団で、ひとつの土地をめざして歩いていく。ただひたすらつづく人々の行進が、それだけで壮大なひとつの物語となっていることに感動を覚えました。
集団での行進というと、なにやら悲壮で残酷な死と紙一重の歴史上のものを思い浮かべたりもしたんですが、そこまでの切迫したリアリティはない変わり、理想を表現するのにもてらいや無理がなくストレート。初めはバラバラだった人々の間につまずきながらも高まってゆく連帯感が熱いです。散々彼らを苦しめたはずのレオニスの「自分はそこには行けないんだ」という言葉が切なかった。しかしレオニスはまだあきらめてはいないんですね。これからはノヴィアを挟んでレオニス対ジークという図式がしばらくつづくのでしょうか。
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寒い部屋での作業つづきで、そこはかとなく疲れた週末。図書館へ行くついでにたのしみーにしていた『のだめカンタービレ』ですが、もより駅の本屋では在庫がすっかり消えておりました。一週間前には全巻揃ってたはずなのに(T.T)。
しかし、繁華街へ行く気力はなかったので、夫婦関係修復のためにつれあいとデエトに出かけた妹にメールを送る。「つづきが読みたかったら、買ってくるように!」
そしたら、二冊も買ってきましたよ、彼女は。買ったはしから貸してる私は一回しか読んでいない三巻までを、毎日舐めるように読んでいるらしいので、よほど気に入ったらしいです。殺伐とした主婦の毎日のささやかな楽しみなんだとか。
しかし、そのデエトの間、チビを預かっていた我が家では……はあ。妹一家帰宅後の静寂が、嵐のあとの放心状態のようでございます。
朝香祥『皓(しろ)い道途(みち) キターブ・アルサール』(角川ビーンズ文庫.2003.318p.552円+税)[Amazon][bk-1]読了。中近東風異世界を舞台にした「ヒロイック・ロマン」の三冊目にして完結編。『蒼い湖水(みず) キターブ・アルサール』のつづき。
敵対するディラムによって制圧されたオアシス国家エラーン。先の領主であるジャウザー家の生き残り、次代の領主とされるアルセスは、ディラムに捕らえられた姉アイシスとジャウザー家に伝わる宝剣の奪還を目論んで兵を挙げた。しかし、ともに作戦を担っていた異母兄ファランが宝剣と引き換えに敵の手に落ちてしまう。エラーンを救うために、自分は異母兄を切り捨てなければならないのかもしれない。思い悩むアルセス。一方ディラムでは、ジャウザーの生き残りに情けをかけ、故国を裏切ったかどで、領主の息子サイードが姓を奪われ、奴隷の身分に落とされていた。
設定は既成のものにアレンジを加えただけのものですが、登場人物の心情に寄り添って展開される物語に素直に感情移入できる。これは少女小説の特色かなーと思います。
設定に凝りまくった世界に展開される共感しにくい物語と、ありきたりな舞台だけど共感しやすい物語。私がどちらが読みやすいかと言えば、やはり後者なんですね。あんまり現実べったりのものはそれはそれで読めないので、私としては、独自の世界で展開されつつ共感できる話がベストだなー、と思います。
で、この話は、成長途上の主役より、敵役サイードのエピソードが美味しいです。ディラム側の内幕のほうが、エラーン側より面白いんだから仕方ないです。あとはやっぱり、カウスですね。
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風邪ひきました。間接原因はここのところの寒さだと思われますが、直接原因は喉の酷使。
『赤ずきん』の絵本を、二回つづけて読まされたのがいけなかったのだと思います。
幼児相手にうつむいて声を出していると、どんどん喉が痛くなってくるんですよね。オオカミの声色なんて、わざわざつくるんじゃなかったー(けっこうノリノリだった人)。
『赤ずきん』の話は民話だから、細かいところを突っ込んではいけないと思うのですが、「どうしてオオカミはおばあさんと赤ずきんを、服を着たまま食べたんだろう」とか、「オオカミはあの口で、人間ひとりを丸飲みできるなんて、蛇並に顎が外れるのか」とか、「腹を裂かれたまま、どうして寝続けられるんだ」とか、考えてしまうとどうにも不思議でなりません(苦笑)。
暮れに『マッチ売りの少女』を読まされたときには泣きそうになったけど。
『マッチ売りの少女』はクリスマスの出来事だと思っていたのですが、読まされた絵本では最初「大晦日の夜」になっていて、だけど途中でクリスマス話が出てきたりして、かなり不思議な展開になってました。
榊一郎『捨て猫王女の前奏曲 スクラップド・プリンセス』(富士見ファンタジア文庫.1999.265p.520円+税)[Amazon][bk-1]読了。異世界ファンタジーシリーズ「スクラップド・プリンセス」の開幕編。
ラインヴァイン王国に連綿と伝えられる〈聖グレンデルの託宣〉。その第五壱壱壱回めの儀式において「十と六の歳月を経た運命の日、世界を滅ぼす者」と預言されたのは、王妃の身ごもっていた双子のうちの王女だった。生まれてすぐに廃棄処分にされたはずの王女は、しかし、ひそかにふたりの男女に預けられ、生き延びた。〈廃棄王女〉の噂、あるいは伝説は王国の人々に伝わっていった。
なんとなく借りてみた一冊。
設定がなかなか魅力的です。とくに、魔法の仕組みがコンピューター用語を流用したようなシステムなのが面白い。神秘的ではないけれど、理屈が頭でわかるような魔法ですね。
そしてどう見ても悲劇な話なのに、キャラクターたちのおとぼけ加減が力みをぬいて、全体的にほのぼのな感じに仕上がっております。
けっこうおもしろかったのですが、キャラクターの動機付けがちょっと薄い感じがして、感情移入ができなかったのが残念でした。シャノンとラクウェル、パシフィカの絆に説得力を持たせるエピソードが欲しかったという気が。アクションの切れ味とキャラクターの個性は充分伝わってきてその場は楽しめるんですけども。どうして戦うのかの必然性が、キャラクター本人たちにも納得できてないような印象を受けるのは私だけか。続刊ではそのあたり、もっと書き込まれていくのでしょうか。
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以上購入。
『のだめカンタービレ』は最近の私と妹の心のオアシスです(苦笑)。
せっかく新しいテレビが来たのですが、甥っ子が午前中から遊びに来ていてそれどころではなくなり、DVDはお預け。
甥っ子はまだ二歳児。かわいいんですが、出かけた後で疲れていただけに、「早く帰ってくれないかなー」状態で遊んでいたことは否定できません。
そして今日もまたビデオ攻撃が。いったん沈静化していた『おかあさんといっしょファミリーコンサート』熱が最近またぞろぶりかえしまして。さらに近頃は自分でビデオテープをデッキに挿入したくてたまらず、人がやってしまうとギャーギャー泣きわめきます。面倒なのでやらせてしまうんですが、本日の失敗は前部に物の置かれた、ものすごくやりにくい状態のままでやらせてしまったこと。
それで、甥は見事にビデオデッキの挿入口カバーを壊してくれました。
なにもわからない二歳児を叱るわけにもいかず、私は泣いたです。
取扱説明書には「挿入口カバーが壊れたとき」なんてFAQは載ってないし。
だが、いやしかし。DVDプレーヤー一体型のこのビデオは、たしか購入したのが去年の二月。ということは保証期間内のはずだ、と保証書を探しまくったのですが、どこを探してもでてこない。
この一年、家中が混乱状態にあったことはともかく、保証書くらいきちんととっとけよ<自分(-_-;)
サポートセンターに電話をしたところ、部品を実費プラス送料で送ってくれるとのことでしたが、それをちゃんと自力で装着できるのか。かなり不安だ。
一週間もサボってしまいました。
この間、正月休みも含めてほとんど本を読まなかったです。文章は読んではいたものの。
それから新年早々腰痛と股関節痛に苛まれて、パソコンに向かっていられる時間がひどく減りました。
なのに、新年早々、パソコン仕事が舞い込んできて、ここ数日腰が死にそうに痛いです。湿布が効いてないような気がする。というか、新しい種類の湿布薬になったら、薬効成分のじわじわ感がなくなってしまったんです。効いてる〜という気分が嬉しかったのに。
ものすごく簡単になってしまいましたが、2003年のベスト。総量が少なかったのでこんなものでしょう。
ようやくテレビを買いました。つなぎとして、25インチのブラウン管テレビ。デジタル未対応。BSチューナーは内蔵。火曜日に注文して、休業日を挟んで本日到着。近所の電器屋さんで購入したので、そんなにお安くなってませんが、複雑ーな工事込みだから結局とんとんくらい? はやくDVDを見たいです。
ローズマリ・サトクリフ(乾侑美子訳)『闇の女王にささげる歌』(評論社.2002.267p.1553円+税
Rosemary Sutcliff "SONG FOR A DARK QUEEN",1978)[Amazon][bk-1]読了。ローマ支配に反旗を翻したケルトの女王ブーディカの生涯を、女王付きの竪琴弾きの視点から物語る、幻想要素の濃い歴史小説。
一日に読みました〜時間が経ちすぎて、うろ覚えです。すみません(T.T)。
サトクリフの歴史物としてはかなり幻想色が濃いような気がしました。厳しいまでの現実性が気高い英雄性をきわだたせる、これまで読んできた話とはすこし印象が異なりましたが、それは主人公が女性だからなのかもしれません。竪琴弾きの語るブーディカが少し遠い存在だからなのか。もっと内面に踏み込んだ描写が欲しいと思ってしまいました。淡々と物語るのがサトクリフの特徴だとわかってはいるのですが……もしかして、これも女性が主役だからでしょうか。
・Amazonでサーチ>>「ローズマリ・サトクリフ」
2004年があけました。
微妙に調子が悪くて、大晦日は十時半には就寝してしまいました。本日ものっけからだらだらと一日過ごしてしまいましたが、正月だから、まあ、いいか。
弟が風邪をひいて帰省しなかったので、おせち料理が大量に余ってしまった。しばらくおなじものを食べつづけなければならないのか。
ラフィク・シャミ(泉千穂子訳)『マルーラの村の物語』(西村書店.1996.287p.1553円+税
Rafik Schami "MARCHEN AUS MALULA")[Amazon][bk-1]読了。シリアのダマスカスに生まれ、後にドイツに移住して「外国人労働者作家」となった著者が、両親の出身地であるマルーラにつたわる民話を語り直したもの。
中近東の香りが濃厚な民話集。大人向け。なつかしいなあ……と読みながら思いました。やたらに商人が出てくるところとか、艶っぽい話が多いところとか、なんとなく千夜一夜物語の雰囲気と似ています。ヨーロッパの神話伝説を基礎としたお行儀の良いファンタジーを読みつけていると、香辛料のきつさにめまいがするというか(苦笑。マルーラはキリスト教徒であるアラム人の住む村で、だからイスラムの教えなんかは出てこないので、イスラム教に馴染みのない日本人には千夜一夜よりも取っつきやすいかもしれないです。
ひとつひとつ細切れに読んでいたので、全体像がつかみにくいのですが、一番印象的なのはマルーラの村の歴史を語った「タクラ」でしょうか。あと、美女に惚れて妻にしておきながら、あとで別人の化けた妻を見ても偽物と認識できない男がなんなのさと感じる「冬ブドウ」とか、王様がチェスの相手に勝ったものの、のちに自分が負けていたことを知らされる「静かな水」もおもしろかったです。
・Amazonでサーチ>>「ラフィク・シャミ」