ごく個人的な2003年ベスト
管理人が2003年に読んだ中から選んだお気に入りの本。
「2003年に読んだ」というだけで、出版されたのは大昔の本もあります。順番にはとくに意味はありません。
下の著者名をクリックすると、その項目についての雑文に飛びます。
- バリー・ヒューガート『鳥姫伝』
- ローズマリ・サトクリフ『落日の剣』、『アネイリンの歌』
- ジョージ・R.R.マーティン『七王国の玉座』
- 冲方丁『マルドゥック・スクランブル』
- 上橋菜穂子『神の守り人』
- トマス・ウォートン『サラマンダー―無限の書―』
- 壁井ユカコ『キーリ 死者たちは荒野に眠る』
- その他の印象に残った本
バリー・ヒューガート『鳥姫伝』ハヤカワ文庫FT
最初がかなりとっつきにくかったんですが、読み終えたときには「あー楽しかったー」とニコニコできたお話。最近読んだ本の中ではまれにみる爽快感を持ったラスト。とにかく後味がよかった。
ローズマリ・サトクリフ『落日の剣』、『アネイリンの歌』
歴史に忠実な「アーサー王の物語」として描かれた『落日の剣』。そしてブリテンに伝わる長編詩「ゴドディン」の史実を再現する『アネイリンの歌』。どちらも厚みを持った人間のドラマであると同時に、戦闘シーンの迫力に息を呑む戦記物でした。死を覚悟した人間の悲痛な思いが胸をうつ、伝説のような物語。
ジョージ・R.R.マーティン『七王国の玉座』早川書房
描きだされる世界の重厚な臨場感、圧倒的な人間ドラマが圧巻の、迫力満点の物語。物語の中で鼻面取られてひきまわされたような、体力を消耗する本でしたが、つづきがものすごく気になるシリーズです。
冲方丁『マルドゥック・スクランブル』ハヤカワ文庫JA
2003年の収穫。『ばいばい、アース』の冲方丁がこんな物語を書きつづけていたとは。出版に時間がかかっただけのことはある力作でした。この一年ですっかりメジャーになってしまいましたねー。
上橋菜穂子『神の守り人』偕成社
土の香りのするファンタジーシリーズの新作。用心棒のバルサが本領発揮。異界とこの世の重なりあう幻想のシーンがとても魅力的。
トマス・ウォートン『サラマンダー―無限の書―』早川書房
不思議な感触の残るおとぎ話。とぎれなくつづく幻想の物語。
壁井ユカコ『キーリ 死者たちは荒野に眠る』メディアワークス電撃文庫
期待しないで借りた本が当たりだったときのよろこび。2003年はあまり味わえませんでした(そもそも、読んだ本が少なかったから)が、この本は数少ない当たりでした。寂しいような懐かしいような、なんともいえない雰囲気のお話。つづきを予約して数ヶ月が経ちましたが、まだ手元に来ません。
そのほかの印象に残った本 順不同
書名をクリックすると日記中の感想文に飛びます。- 池上永一『夏化粧』
- スーザン・プライス『500年のトンネル 上』、『500年のトンネル 下』
- エリザベス・ヘイドン『デスティニイ―大空の子― 上』、『デスティニイ―大空の子― 下』
- マーセデス・ラッキー『宿命の囁き 下 〈ヴァルデマールの風 第1部〉』、『宿命の囁き 上 〈ヴァルデマールの風 第1部〉』
- 秋山瑞人『イリヤの空、UFOの夏 その3』、『イリヤの空、UFOの夏 その4』
- メグ・キャボット『プリンセス・ダイアリー』、『プリンセス・ダイアリー ラブレター騒動篇』、『プリンセス・ダイアリー 恋するプリンセス篇』
- ジェフリー・ディーヴァー『コフィン・ダンサー』
- 賀東招二『踊るベリー・メリー・クリスマス フルメタル・パニック!』
- アンドリュー・クラヴァン『ベラム館の亡霊』
- ニコラス・エヴァンス『ホース・ウィスパラー 上』、『ホース・ウィスパラー 下』
- 安田晶『扉の書』
- 高楼方子『ルチアさん』
- ダイアナ・ウィン・ジョーンズ『ダークホルムの闇の君』
- ローズマリー・サトクリフ『炎の戦士クーフリン ケルト神話』
- ピーター・エルブリング『毒味役』
- ガース・ニクス『サブリエル 冥界の扉 古王国記I』