2003年9月のdiary
■2003.9.6 中国つながり/『恐怖の霧 グイン・サーガ90』
■2003.9.10 最高気温摂氏35度だったらしい/『翼のない天馬 サンク・ヴェリテの恋人たち』
■2003.9.12 暑さきわまる/
■2003.9.15 阪神優勝/『マリア様がみてる 涼風さつさつ』
■2003.9.17 /『ホース・ウィスパラー 上』
■2003.9.19 『パイレーツ・オブ・カリビアン』/
■2003.9.22 /『霊玉伝』
■2003.9.23 風邪ひいた/
■2003.9.25 /『500年のトンネル 上』/『500年のトンネル 下』
■2003.9.29 /『ホース・ウィスパラー 下』
ニコラス・エヴァンス(村松潔訳)『ホース・ウィスパラー 下』(新潮社.1996.278p.1700円+税
Nicholas Evans "THE HORSE WISPERRER",1995)(文庫版[Amazon][bk-1])読了。『ホース・ウィスパラー 上』のつづき。
ううむ。悲惨な事故によって傷ついた人と馬の魂を救うために、こんな結末が待っていたとは。
途中、危惧したとおりの○○劇に発展したときには、「やっぱそうなるのか」と思って、まあ残りはあと少しだから読んでしまえと、正直なところ読み飛ばし体勢に入っていたことは否定できません。傷を癒す過程でそれまで潜んでいたゆがみが表に出てきたり、心の痛みは個人のものであっても、その原因は関わっている家族すべてにリンクしていて、ひとつひとつを取り出して癒すことはできない、とか、部分部分では共鳴できるところもあるんですけども。でも、そこにすべてをぶちこわす可能性のあるロマンスがどうして必要なのさと。そんなことを書くくらいなら、馬のことを書いて欲しかったし。ロマンス前提の話ならそのつもりで読みますが、この話のすすむべき方向はちがうだろう、という気がしていたので、がっかりしたのです。しかし。
読み終えてみると、これはキリスト教の話だったんだなーと。
なんといっても、馬の名前がピルグリムですよ。そのあたりで、勘のいい人は気づくんだろうと思います。私は鈍いので、第四部の最後まで読んで、ああ、そうだったのかとようやく思いいたったのですが。突然、教会に行くことを思い立つシーンがあったりして、伏線はあったんですけど。
しかし、それがわかっても、ぜんぜんすっきりとはしないんですけどねー。要するに、私はキリスト教徒じゃない、ということか。こういうラストで救済されることができるのは、やっぱりキリストの受難を血肉として育ってきた人たちなんじゃないかと、感じてしまう。なんだか複雑な読後感でした。
アメリカが舞台の話ですが、著者はイギリス人。そのあたりは、すこし作品に反映されている気がする。どこがどうとは言えないのですが。
スーザン・プライス(金原瑞人・中村浩美共訳)『500年のトンネル 上』(創元推理文庫.2003.368p.840円+税
Susan Price "THE STERKARM HANDSHAKE",1998)[Amazon][bk-1]、
スーザン・プライス(金原瑞人・中村浩美共訳)『500年のトンネル 下』(創元推理文庫.2003.318p.740円+税
Susan Price "THE STERKARM HANDSHAKE",1998)[Amazon][bk-1]読了。16世紀と21世紀のイギリスを往復しての人間たちの攻防とロマンスを描く、タイムトラベルファンタジー。
21世紀の私企業が極秘プロジェクトとして開発した〈タイムチューブ〉は、微妙に次元が違うが歴史的にはほとんど変わりのない16世紀のイングランドとスコットランドの辺境地帯に固定されていた。運営元であるFUPは、天然資源ゆたかな16世紀を開発しようと画策しており、そのために原住民であるスターカームの一族を懐柔しようと試みていた。スターカームたちは21世紀人たちをエルフと思いこみ、アスピリンをはじめとしたさまざまな〈エルフのわざ〉を手に入れようとする。
なんという話。あらすじを書いているとものすごく滑稽で荒唐無稽な話としか思えないのに、読んでいるときのリアリティ、とくに16世紀に生きるスターカームたちの圧倒的な存在感には驚かされました。16世紀側が21世紀のテクノロジーをすべて〈エルフのわざ〉として解釈するのにほとんど無理がないのにも感心する。スターカームの長のひとり息子ピーアと、21世紀の調査員アンドレアとの恋は、21世紀側から見ると大女と美少年の滑稽なロマンスなのに、16世紀のピーア側から見るとエルフの乙女と若者との悲恋としてなんの違和感もない。ことなる価値観から生みだされる些細だけれど深い誤解が諍いへ、そして殺伐とした戦いへと発展する中で、両側のいいところと悪いところの板挟みになって苦悩するアンドレアと無邪気なピーアの交流が物語にふくざつな色合いをあたえています。
描かれているのは異文化の衝突ですね。16世紀の暮らしぶりがことにくわしく描かれているのが印象的。21世紀がそれに匹敵するほどには描かれなかったことからも結末は予想されますが、白鳥の乙女の伝説がうまくつかわれた物語の余韻は、やはりこのラストでなければ味わえないもののような気もします。
『エルフギフト』などと比べるとファンタジーの幻想色は薄れましたが、とりあえず、迫力たっぷりのプライス節は健在。
ゆうべは寒さのせいでなかなか眠れませんでした。まだ秋の支度をしてなかったのです。寝る前はそんなに寒いと思わなかったので。油断しました。
出ているありったけの寝具をかぶってみましたがそれでも寒くて仕方ないので、靴下をはいて、カーディガンを着て、頸の装具までつけて横になりました。ようやく寝つきましたが、たぶん午前二時半を過ぎてました。
朝起きたら、眼はしょぼしょぼするし、頭が重くて、喉が痛いし、腰も痛い。微熱が出てました。ううう。だるい。
いきなり寒くなったので、風邪をひかなければいいがと思っていたけど、風邪をひかないようにしなくちゃと積極的に考えていなかったのが今回の敗因か。
昼間は意外とふつうに過ごしてましたが、夕食後に寒気のせいでなにもできなくなったので、秋の寝具を出してそうそうに床につきました。
スーザン・プライス『500年のトンネル 上』[Amazon][bk-1]を読みはじめました。
台風一過で気温が急降下。風邪をひきそう。
バリー・ヒューガート(和爾桃子訳)『霊玉伝』(ハヤカワ文庫FT.2003.411p.740円+税
Barry Hughart "THE STORY OF THE STONE",1988)[Amazon][bk-1]読了。架空の中国唐代を舞台にした、奇想天外なファンタジー。『鳥姫伝』のつづき。
懺悔いたします。
私はこの本を、せわしなく、心ここにあらずの状態で、やたらに中断を挟みつつ読みました。そして、それまでの話が分からなくなってもぜんぜん読み返したりしませんでした(その場限りの読み方でも充分おもしろかったので)。
さらに、後半分は薬で朦朧とした中で読んでいて、翌日には読み終えたことを忘れる始末(読み返したら、思い出しましたが)。
どんなストーリーだったかとあらためて考えてみても話の断片しか出てこないので、自分で茫然といたしました。なんて申し訳ない読み方! 読んでるときはとってもおもしろかったのに……(汗。
教訓。精神的に不安定なときに、こみ入った話を読むのはやめませう。
というわけで、申し訳ありませんが、あらすじが書けません。
どうやら間をおいて読んでたせいで、伏線にほとんど気づかず通りすぎてしまったみたいです。この本でのこの失態は致命的。
李高老師はあいかわらずひょうひょうとしていて、その博学ぶりにしびれました。十牛くんはいつのまにか老師に弟子入りしていたんですね。あちこちでよろしくやっているようでしたが、本人が素朴なのは変わらず、いろいろと学ぶことも多そうで。
今回は『紅楼夢』関連の話だということでしたが、『紅楼夢』を何故か読んだことのある私は、そのことにとらわれたせいで余計なことを考えすぎたような気もします(私にとっての『紅楼夢』は読むのに苦労した難読本だったので)。
そういえば、前巻同様、今回も物語のとっかかりがわかりにくくて、最初だけは何回か読み返しました。
この文章を書くためにまたちょっと読み返してみたんですが、文章そのものに含みがありすぎて、文意がくみ取りきれないのではなかろうかと思います。ということは、やっぱり私の頭が悪いからか(苦笑。
最近更新が間遠なので、半月ごとのファイルの分割をやめました。そのうち九月分のファイル名を変更すると思います。
タダ券消費の映画行き。最近大きなストレスに見舞われていて、外出ができるか不安だったのですが、朝から昼間にかけては大丈夫なようだったので、無理しない程度なら気分転換になるかと出かけました。
『踊る大捜査線 THE MOVIE 2』とどちらにしようか迷った末、早く上映期間が終了する『パイレーツ・オブ・カリビアン』にしました。ジョニー・デップ、好きだし。
話は他愛ないんですが、ディズニーランドに行ったことのない私はなんの予備知識も持たずに見たので、海賊の背景がわかったときに「うわーそういう話だったのか」と驚きました(苦笑。
ジョニー・デップ演ずる素敵にイカれたキャプテン・ジャック・スパロウの存在感が秀逸。オーランド・ブルームが一途でかわいい若者なのと好対照で、目が離せませんでした。
ヒロインの脅威の体力に目をまるくしつつ、こまごまとした遊びを満喫。肩の凝らない、娯楽映画でしたね。ラストの主張がよけいでしたが。
本屋にも行きましたが、CD屋で谷山浩子の新譜『宇宙の子供』[Amazon]を購入後、帰宅。
ニコラス・エヴァンス(村松潔訳)『ホース・ウィスパラー 上』(新潮社.1996.270p.1700円+税
Nicholas Evans "THE HORSE WISPERRER",1995)(文庫版[Amazon][bk-1])読了。
ニューヨークに住むグレースは、辣腕編集者の母と優秀な弁護士の父親を持つ十三才の少女。週末、愛馬ピルグリムと過ごすために郊外の牧場を父親と訪れたグレースは、早朝、まだ父親が寝ているうちに外へ出た。親友の乗馬友達ジュディットとともに、雪の積もった自然の中へ馬にのって散歩に出たふたりは、アクシデントの末にブレーキの利かなくなったトレーラーと遭遇する。
悲惨な事故によって傷ついた人々と馬の静かな再生を描く物語、だといいなあと思いつつ、まだ上巻なので結論は保留。
この本を借りてきたのは、たんに「馬が出てくる話を読みたい」というだけの理由だったのですが、冒頭の事故の余りの悲惨さ、とくにピルグリムの遭遇する衝撃的な事故の描写には、かなりショックを受けました。痛すぎるー。
題名のホース・ウィスパラーは、馬に囁く人。人によって虐げられて傷つけられたあげくに手のつけられなくなってしまった馬の心を理解し、寄り添って、こわばった心を解きほぐしていく人の伝説からとったもの。作中のホースウィスパラーは、モンタナを拠点に馬のクリニックを開催しているジム。文庫版のカバー写真を見るとわかりますが、これは映画化されたときロバート・レッドフォードが演じた役柄でして、『モンタナの風に抱かれて』[Amazon]という邦題で公開されました。そこでここに一抹の不安が芽生えるわけですが…。
最初に書いたように、私の関心はグレースとピルグリムにあるので、グレースの母親の恋愛には興味ないのよー。だいたい、父親のロバートはどうなるのよ。しかし、これは映画に対する先入観から導き出した勝手な憶測なので、まだそうならない可能性もあるわけで、それに期待して下巻も読みます。
阪神タイガースのセントラルリーグでの優勝がついに決まりましたね。
しあわせそうな関係者の人たちの顔を見ていると、こちらも嬉しいような気がします。
そして五年前の幸福を思い出す。あのときも舞台は甲子園でした。思えば遠くへきたものです。
今季は最後まで阪神に貢献していたような気がするなあ、横浜ベイスターズは……。まだ、全試合は終わってないんだけど。
あとはあれです。湘南シーレックス(現在イースタンリーグ2位)を応援しよう(笑)。
今野緒雪『マリア様がみてる 涼風さつさつ』(集英社コバルト文庫.2003.318p.540円+税)[Amazon][bk-1]読了。由緒正しいお嬢様学校に通う少女たちのゆれうごく心を描く、シリーズ十四冊目。『マリア様がみてる 真夏の一ページ』のつづき。
夏休みだった前巻を受けて学園祭シーズンに突入するこの巻は、まずは花寺学院高校の学園祭を中心に構成。
祥子さま大好きな祐巳ちゃんが、男嫌いなお姉さま、勝ち気だけどじつは小心者なお姉さまのために奮闘する姿があいかわらずけなげですが、今回は祐巳ちゃんと弟の祐麒くんの関係を掘り下げてあったのが印象的。仲のよい姉弟の気の置けないやりとりの中で、それぞれに成長していくおたがいに気づく、ほんのかすかな間とか。妙に感傷的になりながら読んでしまいました。ほんとうに祐麒くんっていい子だなあ……。いつもそればかり書いてる気がするが(汗。
舞台がリリアン女学園でなかったり、男の子たちがたくさんでてきたり、雰囲気の変化をかなり楽しみました。銀杏王子も大活躍(?)だし。こういう芝居がかったキャラクターって、かなり好きです。話の中だけですが。男の子が活躍すると話がとたんに豪快になりますね。
『真っ暗闇の中でも、祐巳がいるならすぐにわかるわ』
冗談のようなこの台詞が見事にラストに繋がるのを、うるうるしながら読んでいる。最近の私はめちゃくちゃ感傷的で涙腺が弱いです。
リリアンの文化祭が楽しみ。
予約本の到着を報せるお電話をもらってしまったので、図書館へ行きました。
もしかして、今年一番暑いんじゃないのか? というくらいにもわもわとする外へ、日傘を差して出発。
頼んでいた本は三冊来てました。うち一冊は『マリア様がみてる』。予想より速い到着です。
カウンターで借り出すときに、「予約本の到着は、自分で確かめてください」と書かれたチラシをもらってしまいました。いや、たんに図書館へ行くのをサボってただけですよー。ほったらかすつもりはなかったんですってば。
ほかに、馬の描写が多そうだというだけの理由で『ホース・ウィスパラー 上』[Amazon][bk-1]を借りてみたり。『蒼穹の昴 下』[Amazon][bk-1]を予約したり。
帰りの本屋で、霜島ケイ『終の神話・天泣の章 封殺鬼シリーズ26』[Amazon][bk-1]を購入。『デスティニイ』は思案中。
それにしても、この暑さ、いつまで続くのだろう……。
昨日はものすごーく久しぶりに新幹線に乗って、母親とふたり、日帰りで病人の見舞いに行ってきました。
めったに遠出をしないので、出かける前から緊張し、出発後は勝手が分からずうろうろして、現地に着くまでにそうとうに気力を消耗しました。
病人はいろいろと想像していたほどには悪くはなさそうだったので、ちょっとだけ安心して、とんぼがえりしました。
行きはのぞみで、帰りはひかりで。のぞみの速さを実感しました。
せっかく出かけたのに、どこにも寄り道しませんでしたが、帰り着いたときには疲れのための興奮状態でなにがなにやらわからなくなっていたので、まあ、それでよかったのでしょう。興奮しすぎで入眠剤も効かなくなってたし(汗。
それにしても、暑かったよ、大阪は。
どうせ行くなら、もっと楽しい用事で行きたかったです。
そして、もっと涼しい時期に。
どこに行くかも調べておかなくちゃですね。甲子園(は大阪じゃないけど)と大阪ドーム以外、何も思いつかなかった;
今日は妹にお土産を渡しに行った後、疲れてだらだらしていたら、図書館から電話がかかってきて焦りました。先週、病院行きでさぼったので、すでに延滞中なんですよね。
内容は予約本の到着お知らせでしたが、「17日までに来てください」と念押しされたので、ほとんど督促とおなじことです。いつも到着を報せてきたりしないもん(汗。
橘香いくの『翼のない天馬 サンク・ヴェリテの恋人たち』(集英社コバルト文庫.2003.318p.540円+税)[Amazon][bk-1]読了。異世界ラブコメディー。『精霊の歌う夜 サンク・ヴェリテの恋人たち』のつづき。
ブローデルきっての切れ者と名高いリアンクール公爵ラウールと、成り上がり男爵の娘シャロンは、宮廷生活からの引退を望んだラウールの隠居住まいのあるサンク・ヴェリテの森で婚約期間を過ごしている。ある日、シャロンのリアンクール公爵夫人としての資質を疑う、とある人物が訪問を予告してきた。ラウールの叔母であるデュヴァリエ侯爵夫人イレーネ。彼女は王弟の謀反事件の際に財産を没収され、ラウールによい感情を持っていなかった。おまけにラウールが跡継ぎを残さずに没した場合、リアンクールはイレーネの息子、セドリックのものになる。厄介な人物の来訪を前に覚悟を決めるシャロンとそれを不安ながら見守るラウール。準備をする途中で森を通りかかったシャロンはなにものかに襲われている若者を発見。その間に到着したイレーネは、同行していた息子が行方不明になったと騒ぎ立てた。
す、すみません。読んだの先週の木曜です。
おもしろかったです。
読んでいる間はとても楽しかった。物語の進む方向はみえみえなんですが、それでも楽しませるキャラの反応に軽快なテンポ。あまりにも定番過ぎるキャラクター造形が、「コラリーとフェリックス」にくらべるとほんのすこし物足りないかもしれませんが。肩の凝らないたのしい読み物です。
だるさがぬけず、なんにもする気が起きないのですが、あまりにも非生産的な日々に自分でうんざりしてきました。でも本日もとても蒸し暑い。日々の気温差が大きいのが、今年の夏の辛いところかなー。
現実逃避に、『蒼穹の昴 上』を読んでから気になっていた、森川久美の『蘇州夜曲』と『南京路に花吹雪』新書版で全四巻を一気読み。ついでにヴァレンチーノ・シリーズを二冊読んで果てました。
栗本薫『恐怖の霧 グイン・サーガ90』(ハヤカワ文庫JA.2003.318p.540円+税)[Amazon][bk-1]読了。異世界大河ロマン「グイン・サーガ」シリーズの90巻め。『夢魔の王子 グイン・サーガ89』のつづき。
つづきを購入したのでためてしまう前にと思って読みました。
依然としてつづくパロ攻防戦(?)。
グインと悪魔の王子アモンとの戦は陰険そのもの。しかし、大昔に出た外伝で予言されていた、グインとお妃であるシルヴィアの仲の決定的な瞬間がこれかとおもうと、少々気が抜けます。いや、どうしてもどうしても修復されない関係というものを実にリアルに描いているとは思うんですが、こんなに下世話な台詞がぽんぽんと飛び交うシーンになるとは予想していなかったので……。グインの神秘性までもが剥がれ落ちてゆくとなると、どこに幻想を求めればよいのやら(^_^;)
本日は通院日でした。
昨日の猛暑のままならたどりつけずに途中で倒れて果てるかもと不安だったのですが、前線が南下して通りすぎてくれたのでほっとした。でも、予報じゃ一日曇りだったのに目的地にたどり着く前には晴れあがってて、結局は暑くなってしまった。空気が乾燥しているから昨日よりはマシだと思って耐える。
病院では医者に午前中のだるさと頸の痛みをせつせつと訴えた。だるさ対策として、前回の診療をうけて薬を減らす前段階として朝食後に飲んでいた一錠を夕食後に飲むよう変えたのを、もう一度朝食後に戻すことに。半日ずらすのにもけっこう苦労したんですけどね〜。頸の方は現在入眠剤として使用している薬(肩こりなどに処方されるらしい)を継続使用するということに。なんだ、いいんだ、毎晩飲んでも。調子が悪いので次回は四週後。
ところで、行きの電車で座れたのはいいんですが、大柄な男性ふたりに両側を挟まれるかたちになって、放射される体熱で死にそうに暑くなった。少しでも隙間があれば風がぬけていくんだけど、今回はきちきちにつまってて。小一時間も立つのはいやなので意地で座りつづけてましたが、どうにかして隙間をつくろうともがきつづけてました。
女性は外側に脂肪をつけてるから、身体のそとにはあんまり熱が出ていかないんだけど、男性はがんがん放出しているんだろうな。なのに背広なんか着てるからよけいに熱いんだよー。冷房の設定温度でもめるのも、これのせいだろう。右側のひとりが降りたとき、安堵のため息が出たのはいうまでもなし。
- ダイアナ・ウィン・ジョーンズ『グリフィンの年』[Amazon][bk-1]
- 橘香いくの『翼のない天馬 サンク・ヴェリテの恋人たち』[Amazon][bk-1]
- 谷瑞恵『魔女の結婚 哀しき鏡像の天使』[Amazon][bk-1]
- 栗本薫『魔宮の攻防 グイン・サーガ91』[Amazon][bk-1]
- 紫堂恭子『王国の鍵 3』[Amazon][bk-1]
以上購入。
ほかにもエリザベス・ヘイドン『デスティニイ 大空の子 上』[Amazon][bk-1]とか、
『デスティニイ 大空の子 下』[Amazon][bk-1]とかが目に入りましたが、あまりの分厚さに怖じけてこの次ということに(一冊千円の文庫;)。
新城カズマ『イスベルの戦賦(うた) 〈天の踵〉よ、来たれ』(エンターブレインファミ通文庫.2003.316p.660円+税)[Amazon][bk-1]読了。遠過去(?)ヒロイックファンタジーシリーズ、開幕編。
北の王国が北方派遣軍司令官によって滅ぼされてから二冬後。北方辺境で捕らえた娘たちを運んでいた〈翼ある獣〉の旗を掲げる共和国軍の輸送部隊が、原人の集団に襲われる。原人たちを率いていたのは、まだうらわかい娘。大きな黒い剣を背負った彼女は、夜の闇から忍びより男たちの生き血を抜きとると噂された『黒い剣の魔女』の正体だった。叩きのめされ逃げてゆく共和国軍にむかって、娘はいまは亡き北方諸王国の言葉で叫んだ。「私の名はイスベル! 〈翼ある獣〉の旗のもとにある者は、誰であれ、〈獣界の女王〉に誓って私の仇敵だ!」
シベリアで発見されたという七万年前のヴュルム氷期の謎の古文書にしるされた物語、という体裁で描かれる、血わき肉踊る現実と妖しい魔術と気高い獣たちの異界が交錯するファンタジー。
中世ヨーロッパ的な世界ではない古代的な世界で、荒々しい原始宗教や、人間たちの体を張っての抗争を描く、魔術に彩られた謎めいた物語の雰囲気は、まさしくかつて読んだヒロイックファンタジー。トールキン風のお行儀のよい魔法使いやエルフのヴァリエーションは幾つも読みましたが、こちらの系統で日本人の手によるものはそれほどお目にかかったことがありません。栗本薫「グイン・サーガ」の初期のころの外伝くらいでしょうかねえ。
私はハワードの「コナン・シリーズ」はあんまり知らなくて、カーターの「レムリアン・サーガ」を友人に借りて読んだだけなのですが、そのころうけとめた混沌として洗練されていない、でも非常にエネルギッシュでどこかあかるい感触を思い出しました。
自分の過ちを思い悩んでいる間もなく、命の危険にさらされ、苛酷な状況で生き延びることを強いられてゆく王女イスベルの姿には、眩しいような生命力を感じます。
美少女に女戦士、女呪術者に巫女、と女性陣が大活躍なので、ぜひ魅力的な男性キャラにもでてきてほしいところです。
共和国と北方諸王国の関係は、共和国ローマとケルト人の関係みたいですね。北方派遣軍司令官がカエサルにみえてしまったり。
各用語にふられた毛皮の民の言葉のルビがすごい。とてもすべてを再現できないので、あらすじでは割愛させていただきましたが。
えーと、些細なことですがイスベルの言葉づかいにはすこしばかり違和感を覚えました。「〜なのだわ」というのが少々多すぎるような気が。
しかしこの話を読むのに五日間もかかる私は、やっぱりどうかしていると思う…。