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2003年5月前半のdiary

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2003.5.2 迷子になりそう/
2003.5.5 ゴールデンウィーク/『マリア様が見てる 子羊たちの休暇』
2003.5.8 一年の半分は夏/『夢魔の王子 グイン・サーガ89』
2003.5.11 体調下降気味/『魔女の結婚 熱き血の宝石(ジェンマ)』『魔法のほうき ファンタジーの癒し』
2003.5.14 本屋はいずこへ/
2003.5.16 /『猫は流れ星を見る』
 2003.5.16(金)

 図書館へ行き、本を返却。ちょっとだけ読みかけて、面白いかもと思いはじめた本も、けっきょく期限が来たので返却。
 五代ゆう『晴明鬼伝』[Amazon][bk-1]を購入。

 リリアン・J・ブラウン(羽田詩津子訳)猫は流れ星を見る(ハヤカワミステリ文庫.2002.334p.660円+税 Lilian Jackson Brawn "THE CAT WHO SAWS STARS",1998)[Amazon][bk-1]読了。元新聞記者が自慢の口ひげと飼い猫から得るインスピレーションで事件を解決するミステリ「シャム猫ココ」シリーズ邦訳二十一作目。

 親密な交際をしている図書館長のポリーが姉との旅行に旅立った。クィラランは湖畔の保養地ムースヴィルで休暇を過ごそうと計画する。ムースヴィルは昔から「大砂丘」と呼ばれる景観が有名だったが、同時にUFOの来訪地としてもその名をはせていた。ムース郡の住人が事あるごとに「来訪者」について言及せずにいられない状況を苦々しく思うクィラランは、ある日、シャム猫の導きによって大砂丘を散歩中に砂深くに埋められた死体を発見する。

 先日、私は「ミステリの謎解きには興味はない」というようなことを書きましたが、それはしっかりとしたストーリーがあった上で人間ドラマが描かれている場合のことだと、つけ加えておきます。
 なんなのよー、この話。
 ネタバレになるので詳しいことは書けませんが、これって「ポリーがいない間、ムースヴィルにはこんなことがあって、クィラランはこんなふうに休暇を過ごしていました」以上の内容がなにもない。
 個性的な登場人物のエピソードがつづくので、いちおう最後まで読めましたが、言い換えれば、ムース郡の住人たちに馴染みのない、シリーズ読者じゃない人には、ぜんぜん面白くないんじゃないかと思います。
 版権の都合であとまわしになった昔の作品の刊行がすんで、シリーズが前進するというので楽しみにしていたのですが。

本屋はいずこへ 2003.5.14(水)

 装具を作り直すので、今週も病院へ。
 今日したのは型どり。手をラップで覆い、その上からギブス用の包帯をぐるぐると巻いてゆく。全体を手でならして、しばらくしたら固まった石膏をカッターで切り開いてゆく。この型どりだけで二千円強も支払わねばならないのですよ。装具全体だと四万円くらいだって。あーあ。半永久的に使える装具って作れないものかな。

 改装なった本屋にライトノベル棚がなくなったことには、前々回の通院で気づいていたので、となりのビルの店舗に行ってみることにした。が、エスカレーターでたどり着いたフロアの景色が記憶と違う。そこはすでに本屋ではなかった。えーと、今思い出そうとしたんだけど、何を売る店になっていたのか、まったく記憶に残ってません。というくらいショックを受けて帰宅。
 帰りの電車で、あの本屋で紫堂恭子『グランローヴァ物語』第二巻(潮出版社版)を購入したとか、そのとき偶然整理券がついてきて、何かと思ったらサイン会の整理券で、ラッキーと思って病院帰りにその二巻にサインをしていただいて、そのときセンセイに「ここでほんとうにいいんですか」と尋ねられたのでどうしてだろうと帰宅してからよくよく見てみたら、サインが逆さまにしてあることに気がついた。つまり、本が逆さまだと注意していただいたのにそのことに私はまったく気づかなかった…とかいう、少々恥ずかしい思い出に浸ってしまいました(苦笑)。
 これから通院時にはどこで新刊を探せばよいのでしょう。わざわざ新○まで行ってるのに、本も買えないのは虚しいが、東口や南口に行く体力はないし。

 現在は、リリアン・J・ブラウン『猫は流れ星を見る』[Amazon][bk-1]を読んでおります。読みながら思ったのですが、この「シャム猫ココ」シリーズもふくめて、翻訳物コージー派ミステリのシリーズものはけっこうファンタジーかもしれない。というのも、先日『魔法のほうき』を読んだからだけど。
 このシリーズは、アメリカの「北も北、どこからも四百マイル北にあるムース郡」が舞台。古き良き時代の雰囲気を残した情緒ある土地柄の描写がかなりたくさん。食べ物の描写がどっさり。登場人物たちはほとんど壮年なのでみなあまり境遇が変化せず、毎回おなじようなやりとりがくり返されて、いつもおなじような質の笑いが楽しめる。起きる事件は殺人だけど、生々しい感情も悲惨な死体の描写もなしで、後腐れなく解決する。読み手は「ムース郡」に出かけていって、おなじみの顔ぶれとおなじみの風景を眺め、ちょっとしたサスペンスを味わうことができる、というわけ。
 似たような感じで好きだったのは、さらにおとぎ話めいているけどシャーロット・マクラウドの「シャンディ教授」シリーズかな。時代ミステリのピーターズ「修道士カドフェル」シリーズなどはその最たるものかと。

 そういえば、海外の女性作家の書くミステリシリーズには、舞台となる土地に密着したものが多い(日本人のミステリ作家はほとんど読んでないのでわかりません)。パレツキーの「V.I.ウォーショースキー」シリーズのシカゴとか、グラフトンの「キンジー・ミルホーン」シリーズの…あれはカリフォルニアか。ナンシー・ピカードの「ジェニー・ケイン」シリーズは…どこだっけ?
 どれも日本人の私からすると立派な異世界ファンタジーですな。概して翻訳物は描写が細かいので想像がしやすい。読んでいる途中は、事件の解決よりも家主のおじいさんの焼くパンや、飼い犬の散歩のことが気になったりするのです。ええ、私は謎解きはいたしませんです、だいたいにおいて。
 一時は「女性探偵もの」を片端から読破してましたが、コージー派以外だと後味が悪くなる可能性があるので、最近はあんまり読んでません。フィクションを読んでまでマイナスの感情を受け取りたくない。要は、気力が落ちているのですが。だけど、コージー派でもあまりにも甘ったるいものは好きじゃないし。ミステリそのものを近頃読んでないのはそのせいか。

体調下降気味 2003.5.11(日)

 出歩いた疲れが抜けないのか、はたまた大気内の湿度上昇に反応しているのか、体調がすぐれません。
 やっぱり、六週間前の検査結果をもとに薬を減らすのは無謀だと思うので、まだ減らさない。

谷瑞恵魔女の結婚 熱き血の宝石(ジェンマ)(集英社コバルト文庫.2003.318p.540円+税)[Amazon][bk-1]読了。中世によみがえった古代ケルトの巫女と陰険魔術師のロマンティック・ファンタジー。シリーズ八冊目。『魔女の結婚 終わらない恋の輪舞』のつづき。

 雪深い街に潜伏していたエレインとマティアスの一行は、《流星車輪》の力を欲する聖ヨセフ修道会の追っ手を逃れようとする途中で、見知らぬロマの女性に助けられた。ソニアと名乗る彼女は、かれらをランケという貴族に引き渡す。ランケはドルイドとしてのマティアスの助力を望んでいたが、それはかれが《流星車輪》の封印文字の刻まれた大蛇の血の結晶とされる赤い宝石を持っていたからだった。宝石の封印文字は欠けていたため、そのままでは《流星車輪》のちからをふるうことはできない。だが、《流星車輪》の正統な使い手を示すとも思われる呪具の出現に、エレインは動揺する。

 どうやら、エレインとマティアスとも、ようやく素直に自分の心に向き合いはじめたような一冊でした。
 えんえんとふたりが自問自答しているのがけっこううっとおしい。それにしては、ちゃんとストーリーは展開しているのだけど。
 聖ヨセフ修道会から抜け出すために、一時ステファンとの仲を偽ることになったエレインの無邪気さに、ステファンとミシェルが困惑するシーンは楽しかった。結局あんまりうまく事を運べなかったけど、マティアスに対等とみなされたことが嬉しかったりするステファンが、かわいい。

 井辻朱美魔法のほうき ファンタジーの癒し(廣済堂出版.2003.247p.1600円)[Amazon][bk-1]読了。ファンタジーがどうやって心を癒しているのかを、場所・時間・魔法を例にとってときあかす、解説書。

 とりあえず、自分が病気になってからさらにファンタジーを好むようになった理由が、わかったような。場所が主張する物語が好きな理由も、これだったのか、とか。漠然と知っていたことを言葉にされたような感覚。でも、それほど目から鱗というわけにはいかなかったけど。
 一番印象深かったのは、問題に別の名前をつけたり、しまいこんだり、というやり方。妹が手に負えない子どもに一時的にヘンな名前をつけて呼んでいるのも、もしかするとファンタジー的だったのか。

一年の半分は夏 2003.5.8(木)

 木曜に変更されて初めての通院。血液検査の結果が良好なので、薬を一種類減らすことに。しかし、その検査、六週間前にやったものなのだが。装具を持っていったら、だいぶ劣化しているので作り直すことになった。来週も来て、と言われ、嫌だとは言えず。でも嫌だ。

 非常に蒸し暑くて風も強く、窓を開けるわけにもいかないので仕方ないのですが、とうとう冷房の季節がやってきたかと思うとけっこうショック。
 もう、私が人間でいられる期間は終わった。

 サラ・ブライトマン『ハレム』[Amazon]を購入。

栗本薫夢魔の王子 グイン・サーガ89(ハヤカワ文庫JA.2003.318p.540円+税)[Amazon][bk-1]読了。異世界大河ロマン。『星の葬送 グイン・サーガ88』のつづき。

 グインの出番が多くて嬉しい。最近ずいぶんおしゃべりになったきたものの、まだほかの人と比べると話を引き締めてくれるので。マリウスの語ることは、そのとき本人がどれほど真剣であっても、あんまり信用できない気がする。

ゴールデンウィーク 2003.5.5(月)

 飛び石のため世間的にももりあがらなかったようですが、我が家はいつにも増してしけた黄金週間でした。
 妹の連れあいがサービス業だからまったくゴールデンな休みじゃないうえ、妹が風邪をひいて熱を出し、甥姪の世話がやたらにまわってきた。疲れました。もう私は若くない…。

 唯一の収穫は、短編ひとつ、仕上がったことか。

今野緒雪マリア様が見てる 子羊たちの休暇(集英社コバルト文庫.2003.212p.438円+税)[Amazon][bk-1]読了。由緒正しいお嬢様学校でくりひろげられる、少女たちの物語。シリーズ十二冊目。『マリア様がみてる パラソルをさして』のつづき。

 夏休み、紅薔薇さま(ロサ・キネンシス)小笠原祥子様の別荘におよばれすることになった祐巳ちゃんの、感情がジェットコースターなみに浮き沈みする一週間。いつもの学園生活とは違ったおもむき。
 「弟の」祐麒くんがとてもかっこよく育っていて、うーんうらやましいぞ。うちにも弟が若干一名いるはずなのに(苦笑)。

迷子になりそう 2003.5.2(金)

 昨日、野球中継中のCM時間にチャンネルを変えていたら、偶然『月刊ASUKA』のCMを見、『シープホーン村』のコミックスが出たことを忘れていたのに気づかされた。
 というわけで、図書館帰りに本屋へ寄り、いまだ改装中の店内を右往左往しながらコミックス売場を探索。以前と売場の場所が全然違うので、新刊なのに見つけるのに一苦労した。ついでにすでに発売されていたのに見逃していた本をけっこう発見したので、まあいいか。懐は寂しくなったけど。マンガをこれだけまとめて買うのは久しぶり。

 以下、購入。


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