2005年6月のdiary
■2005.6.9 /『時の彼方の王冠 デイルマーク王国史4』
■2005.6.12 暑い〜/『砂漠を駆けぬける女 女騎士・アランナ3』
■2005.6.19 疲労困憊とはこういうことか/『カレワラ物語 フィンランドの国民叙事詩』/『半熟騎士の行進曲 スクラップド・プリンセス4』
■2005.6.26 /『東方綺譚』
■2005.6.27 /『彩雲国物語 漆黒の月の宴』
雪乃紗衣『彩雲国物語 漆黒の月の宴』(角川ビーンズ文庫.2005.252p.476円+税)[Amazon][bk-1]読了。立派な官吏をめざすしっかりものの女の子とくせ者揃いの臣下たちの、中華風異世界ファンタジーシリーズ第五巻。『彩雲国物語 想いは遙かなる茶都へ』のつづき。
茶州州牧を拝命した秀麗たちの州都までの旅は、新州牧の赴任を阻止しようとする茶家の妨害で困難つづきだった。離散の後、ふたたび集結した一行は、封鎖されていた州都にむりやり押し入ることに。しかし、王の信頼のあかしである花を茶家の次男朔洵にうばわれた秀麗は、このままでは赴任式に出席することができない。朔洵の自分に対する異様な執着に不安を覚えつつ、秀麗は茶家の本陣へと乗り込んでゆく。
テンポよくするすると読める、楽しいお話。コミカルな描写に笑いつつ、秀麗のけなげなつよさを堪能するシリーズです。
読んでいて思うのは、ストーリーのはしょりかた……構成が上手だなあということ。物語の進行に必要な要所要所は押さえつつ、余分なシーンはいっさいなしで、話全体がとってもスリムなのです。ぎりぎりのところまで削ってあるのにダイジェストみたいな印象は与えず、増えてゆく登場人物全員を過不足なしにきれいに配置している。あとになって「あの人たちの出番がなかったけど、どうしていたのかなあ」と思うことはあるけれど、読んでいるときにはそういう疑問を抱かせない。焦点をきっちり絞り込んで、そのために必要なことがらを無理なく提示しているという感じです。
そして読み手の意識をそらさない。さらさらと流れるような文章なのに、ぐいぐいとひきこまれていく。なので、あっという間に読める分量なのに、もっと長い話だったような気がしてしまうんですね。読み終えたあと、かならずもう一度読み返してしまうのは、そのせいかもしれない。ぐわーっと没入してしまうので、もう一度冷静に状況を確かめたくなるようなかんじです。
というわけで、今回の「あのひとはいま」の筆頭は王様です。このまま秀麗との関係に変化はないのでしょうか。藍家のふしぎな次男坊もたいへん気になります。
あと、ムダ毛論議からのシリアス展開には笑ってしまいました。こういうとぼけたところもこの話の魅力のひとつかしら、と思います。
マルグリッド・ユルスナール(多田智満子訳)『東方綺譚』(白水社白水Uブックス.1984.163p.790円+税
Marguerite Yourcenar "NOVELLES ORIENTALES",1938)[Amazon][bk-1]読了。ヨーロッパから見て東方風味の短編集。九編を収録。
ずいぶん前に購入した本。蔵書整理で発掘されました。たしか、マルセル・シュウォッブ『少年十字軍』[Amazon][bk-1]を読んで、翻訳者さんの文章が好みだったので買ってみたんじゃないだろうか。読めなかったのは、たんに時間がなかったためと思われます(1998年、スポーツニュースのはしごでそれは忙しかった半年でした(笑))。
ユルスナールは『黒の過程』[Amazon]も読みましたが、こちらのほうが短編ということもあり、よりとっつきやすかった気がします。いずれも理知的で、深い精神性を感じる端正な文章と内容が魅力的な小説です。わたしの頭ではついて行けないところもかなりあり、読むのに背伸びが必要なんですが、こういう雰囲気もまた好きなのです。どんなところがどんなふうに好きかを解説することは無理っぽいけど。
この本の中では冒頭の、中国を舞台にした「老絵師の行方」がいちばん幻想小説に近いかな。この話の描写はほんとうに好きだなと思いました。ストーリーテリングはすこしいびつに感じたけど「源氏の君の最後の恋」も印象的でした。かなり皮肉が効いてました。『死者の乳』は牡丹灯籠みたいでこわかったー。……ことほどさように、感覚的にしか文章を読めないわたしです。情けなや……。
以上、最近購入。
あまりにも疲れすぎたので、なんにもする気が起きません。
頭がぼーっとしていて知らないうちに時間が経っているのに、眠ろうとしても眠れない……。
とりあえず、二日前に書いてあった感想をあげておきます。
キルスティ・マキネン(荒牧和子訳)『カレワラ物語 フィンランドの国民叙事詩』(春風社.2005.211p.1800円+税
Kirsti Mäkinen "KALEVALA",2002)[Amazon][bk-1]読了。
フィンランドの国民的叙事詩カレワラを、「一貫した物語を構成する部分を主体として簡潔な文体で」散文とし、「フィンランドの子供のための」という副題付きで刊行された本の日本語訳。
私の、「英雄叙事詩」という言葉に抱いていたイメージは、読み始めたとたんに木っ端微塵に砕かれました(笑。カレワラの名前と叙事詩であることは知っていましたが、読むのは初めてだったのですよ。この叙事詩、創世神話からして筋を通したり重厚さを演出しようという意気込みがまったくなくて、なんだかなーなのですが、読み終えてみても昔話のおとぼけバージョンみたいな味わいだったなあという。悲壮感とか使命感とか運命とかとはあんまりかんけいのない、のほほんとした雰囲気の叙事詩でしたね。……読んだのは詩の形態ではなかったわけですが。
暗い終末感漂う荒々しいものを想像していると肩すかしを食いますが、私はこんな雰囲気の伝説があってもよいのではないかと思います。なんかおまぬけな登場人物(どうみても英雄に思えない)に親しみがあって、楽しかったです。
それに、女性がもうたいへんな存在感で、みごとなまでにつよいんです。とくに母親。ポホヨラの「怖ろしい老婆」ロウヒなんてすばらしいですよ。その反対に父親の影はとっても薄い。事件そのものを動かしているのは女性である、みたいなかんじですよ。もしかしてフィンランドの人って、ものすごいリアリスト?
まだ、それほどイメージが浸透していないから、脳裏に描ける映像はぼんやりとしているんですが、これまで読んできた叙事詩とはかなり感触が違いました。ギリシア神話なんかも冷静に読むとヘタレなんだけど、表面をとりつくろってる。こんなに欠点ばかりを素直に前面に押し出した英雄叙事詩があったとは……。ちょっと感動しました。
実はなかには悲劇もあるんですが……。このクッレルヴォの話は、オペラやらクラシック音楽やらの題材になっているらしく、名前くらいは私も聞いたことがあったりしますが、しかし、あまりにも状況が理不尽すぎて、かえって滑稽と感じてしまう私は感受性に問題ありということだろうか。
あと、おもしろかったのはこの世界の魔法ですね。
歌をうたうことがイコール魔法をかけることらしいのですが、そのためには対象の来歴を知らなければならない。それがどんなものであるかをきちんと理解しないと、術はかからないんですよ。というわけで、術をかけるときにはそのものがどんな風に生まれていまの姿になったのかをぜんぶ歌わなければならないらしい。人間でも物でもそう。このあたりの理屈はものすごく腑に落ちるなあと思ったのですが、しかし、そうすると魔法を使うにはたいへんな時間がかかりそうです。時間がのんびりと流れる時代には、それでもいいのか。非日常の魔法自体が娯楽だったのかもしれません。
いままで北欧神話とケルト神話と記紀くらいしかちゃんと読んでこなかったんで(ほかのは挫折したインド神話とかネイティブアメリカンの物語とか)、かなり新鮮に読めました。惜しむらくは、創世神話がほんのぽっちりとしか書かれていないことで、神様自身はまったく出てこないことです。これだけでは世界の仕組みははっきりとはわからないです。フィンランド人には自明のことなんでしょうけどね。
榊一郎『半熟騎士の行進曲 スクラップド・プリンセス4』(富士見ファンタジア文庫.2000.303p.520円+税)[Amazon][bk-1]読了。異世界ファンタジーシリーズ「スクラップド・プリンセス」の四冊目。『異端者達に捧ぐ鎮魂歌 スクラップド・プリンセス3』のつづき。
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生まれる前に世界を滅ぼすと預言された〈廃棄王女〉である十五歳のパシフィカは、血の繋がらない双子の兄と姉とともに逃避行の旅をつづけていた。後ろ暗さから治安の悪い裏道をえらざるをえない彼らは、今日もまた馬車を盗賊たちに囲まれる。そこに現れたのが白馬に乗ったレオポルド・スコルプス。正義感に燃える少年貴族は、頼まれもしないのにパシフィカたちを救うべく盗賊の前に立ちはだかり、あっけなく意識を失った。幼い頃に命を救われた騎士を捜すレオは、パシフィカに一目惚れ。護衛を買って出た彼と一行はしばらく一緒に旅をすることになるが――。
ひさしぶりに続きを読みました。安定した話運びで、予想外のことはないかわり破綻もなく、連続アニメのように気楽に楽しめます。私はやっぱりラクウェルが好きだなあ……。なんかほのぼのするし(?)。
梅雨に入ってから蒸し暑い日々が続いてます。
今日の最高気温は30度ちかくだったらしいですが、湿度もずっと高いままなので、体力なしの軟弱人間であるわたしは、もう音を上げはじめています。
だって、毎晩寝冷えして喉が痛いのよー。薄着をするとそのままで冷えてしまうし、予防してちょっと厚めにするとはいでしまう。どうしたらいいんだと試行錯誤してますが、条件は日々変化して、いっこうにベストな選択ができないっ。
パソコンを使ってると部屋がどんどん暑くなっていくのもかなしいのです(苦。
装具ですれる手には汗疹ができはじめてるし……。夏なんて大嫌いだ〜。
タモラ・ピアス(本間裕子訳)『砂漠を駆けぬける女 女騎士・アランナ3』(PHP研究所.2004.355p.1500円+税
Tamora Pierce "THE WOMAN WHO RIDES LIKE A MAN",1986)[Amazon][bk-1]読了。異世界ファンタジー「女騎士・アランナ」シリーズ第三作。『女神に守られて 女騎士・アランナ2』のつづき。
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念願の騎士となったアランナだったが、王都にとどまることはできず、かねてから宣言していた冒険の旅に出た。そこで砂漠の民バジール族とであったアランナはかれらのシャーマンと対立し、身の証を立てる必要に迫られる。
うーーーん。今回はあんまり楽しくなかったです。私は王都で困難と立ち向かう話を読みたかった模様。まあ、王都にとどまったら王子とのドロドロ話にならないわけにはいかないし、それを書くにはこのシリーズのあっさり味では無理かもしれない。しかし、砂漠の民バジール族の造形は想像の範囲内だし、シャーマンとの対立や部族の女たちとの葛藤も、あんまり簡単に解決しているような気がして、ついに途中をすっ飛ばして読んでしまいました。ディテールが不足しているので、異文化との出会いが新鮮な驚きにならないんですね。剣も魔法もできるヒロインというのも、欲張りすぎな気が。兄ちゃんが転落してゆく話をメインにしてくれたほうが、面白かったのではないかという気持ちがぬぐえないまま、最終巻はいま手元にあるんですが食指が動かない……読まないかもしれません。
毎回思うのですが、シリーズタイトルの「女騎士・アランナ」の中点をいれるのが面倒で。入れなきゃいけなかったのでしょうか、この中点。
ダイアナ・ウィン・ジョーンズ(三辺律子訳)『時の彼方の王冠 デイルマーク王国史4』(創元推理文庫.2005.487p.980円+税
Diana Wynne Jones "THE CROWN OF DALEMARK",1993)[Amazon][bk-1]読了。異世界ファンタジー「デイルマーク王国史」の第四巻にして完結編。『呪文の織り手 デイルマーク王国史3』のつづき?
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南デイルマークの少年ミットは、聖なる島々を経て、現在は北デイルマークのアベラス女伯爵の保護下にあった。北の生活に自由を思い描いていたミットにとって、ここ数ヶ月は幻滅の日々だった。北も結局は人間の国であり、なんの下心もなく人を歓迎することはないのだ。女伯爵とハナート伯爵は元ホーランドのテロリストであるミットに、〈唯一の者〉の娘を名乗りデイルマーク統一王位の継承を求める、クレディンデイルのノレスを暗殺せよと命じた。ノレスが真実〈唯一の者〉の娘である可能性はほとんどなく、騒乱の元となるだけだというのである。ミットは拒絶するが、ともに逃げてきたホーランド伯爵の孫たちの安全をちらつかされて、否応なしに旅立つことになる。
いっぽう、現代のデイルマークでは、タンノレス宮殿博物館の館長を務める父親の元を訪ねていた十三歳の少女メイウェンが、助手のウェンドによって二百年前の過去――アミル大王即位直前の時代に送り込まれてしまう。
『デイルマーク王国史』の掉尾を飾る一冊。
これまでの三冊はそれぞれ独立した話でしたが、その三冊のすべての続編とでもいうような、登場人物総出演の総決算のものがたりです。二巻のミットたちだけではなく、一巻のモリルやへステファン、三巻のひとびと(!)も出てきます。
シリーズ的に言うと、一巻と二巻が補完関係にある同時代の話で、三巻はその源流をたどる先史時代の話。最後にすべてを受けてのデイルマーク統一前夜と現代が混じる第四巻なんですね。
というわけで、三→一・二→四と読むと、時系列的にわかりやすいかもしれないです。登場人物が過去の出来事にさりげなく言及していたりするし。そのところもしかと確認したいと思っていたので、感想を書くのが遅れてしまいました。しかし、結果的には読み返す時間はとれず……。
そんなわけで、三つの話がそれぞれべつに語っていた歴史や世界がかさなりあって、最終的には壮大な世界が背景にあらわれてくるのですが、実際の物語の雰囲気的にはあまり荘厳にならなりません。おおおお、と思うところはたくさんあるのに、必ず日常と地続きというか、あんまり状況に溺れない。ときどきは溺れて欲しいなあと感じるところもあるのですが、そういうところがジョーンズらしいところなのでしょうか。すこし突き放したかんじで、登場人物たちを美化しないのが日常描写に向いているのだと思います。
しかし、こういう書き方って、深刻ぶって話を進めるよりずっと神経をつかうと思うんですよね。感情表現がストレートじゃない登場人物を複数絡めながら、笑いを交えつつ、刻々と変化する状況をきちんと伝えていかなければならないわけだから。しかも、この話は三作分の伏線を収束しているわけで。まったくもって、すごいです。しかも、話的に解決しているだけじゃなくて、重要シーンの情景描写がとても印象的。このシリーズ、最初からこういう風にまとめるつもりで書いていたのだろうか。それとも、書いていく内にふくらんだのでしょうか。いずれにしろ、かなりの力業だなあと感心いたしました。
残念なのは、物語の終わりでふっと話がとぎれて、大団円を思う存分満喫させてくれなかったところですね。これまでの三冊はいずれもつづきがあるということで、いろんな想像をかきたてられましたが、シリーズの終わりならばもうすこし愛想があってもいいんじゃないかと思ったり。作風なので、仕方ないのかな。余韻を楽しみたかった私は、巻末用語集を堪能いたしました。
個人的には、ミットの乗用馬コンテス関係のエピソードがお気に入りです。あと、用語集を読んでものすごく期待していた魔術師マラードには……脱力しました(苦笑。
……はっ。
と気づいたら、もう六月になってました。
五月の最終週はひじょうにせわしなくて、通院二回を立て続けにこなしたのち、最後に小学校の運動会がやってきて、どーっと体調を崩しました。
そういえば、タダ券消費に映画館にも行ったのですが、もうろうとしていたらしく内容があまり思い出せない……。
ダイアナ・ウィン・ジョーンズ(三辺律子訳)『呪文の織り手 デイルマーク王国史3』(創元推理文庫.2004.347p.780円+税
Diana Wynne Jones "THE SPELLCOATS",1979)[Amazon][bk-1]読了。異世界ファンタジー「デイルマーク王国史」の第三巻。『聖なる島々へ デイルマーク王国史2』のつづき?
・Amazonでサーチ>>「デイルマーク王国史」既刊
ひとびとがいまだ文字を持たない時代。〈川〉を神とあがめる〈川の国〉で、タナクィたち五人のきょうだいはよそ者として疎まれていた。野蛮な異教徒(ヒーザン)たちが〈川の国〉へと侵攻し、国王は対抗するために男たちを徴兵した。タナクィの父親と長男のガルも戦に加わったが、戦況はかんばしくない。つらい日々の続くなか、変わり果てて正気を失ったガルが帰還した。連れ帰ったおじによると、ガルは〈川〉にまじないをかけている魔術師にとらわれておかしくなり、父親は戦死したという。村人にすべての元凶として追われたタナクィたちは、ガルのうわごとのような言葉をしるべに氾濫する〈川〉の流れに舟を出した。
先史時代のデイルマークを舞台に、機織りの少女タナクィたち五人きょうだいの受難の日々をえがく「デイルマーク王国史」の第三巻。
少女視点の日常的な語り口にもかかわらず、物語がひそかにぐんぐんと神話性を高めてゆくのが不思議な感覚のお話でした。ジョーンズの話は、あれよあれよという間にとんでもないことが起きてることが多いのですが、今回はそのとんでもなさのスケールが桁外れ。なにも考えずにぼんやり読んでいると、でてきたのが不死の神様とは思えないさりげなさです。というか、私には神である〈不死なる者〉と人間の境目がわからなかった。神と人とがはっきりと断絶していない、神話伝説の世界が舞台なのだと、ようやく気づいたときには話はもう終盤でした。鈍すぎな私(汗。
それともうひとつ、話のほとんどで、タナクィたちが身も蓋もないきょうだい喧嘩をしているのも、日常レベルから離れない原因だと思うのです。きょうだいってほんとうにくだらないことで喧嘩するんだよなー。でも、かれらは散々罵りあいながらも決裂することはなく、しっかりと協力し合って困難を乗り越えてゆくのでした。そのあいだも喧嘩はしてるんですが(汗。
というわけで、私はこの話を神話伝説ではなくて、きょうだいによる冒険物語として読みました。かれらの苦難と成長の果てに壮大な神話が姿をあらわしてゆく展開には、おおおと驚嘆です。タナクィが織りつづけるローブや、ちいさな土間の人形から、魔法がとても身近で特別なものではない時代の雰囲気がよくつたわってくるお話でした。そうか、これが神話の時代の雰囲気なんだなあ。喧嘩はどうかと思うけど(笑。
そして、巻末の用語集。これを読むのがたいへん楽しかったです。この巻のその後が垣間見えるばかりでなく、第四巻にそなえてのこれまでのおさらいにもなるので、読んでいないかたはぜひ目を通してみてください。