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2001年10月前半のdiary

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2001.10.1 すでに十年以上/『太陽の黄金 雨の銀 夢の岸辺』
2001.10.2 日進月歩
2001.10.3 /『天使の燭台 神の闇 夢の岸辺』
2001.10.4 舞台は横浜へ/『現実の地平 夢の空 夢の岸辺』
2001.10.5 /『ちょー恋とはどんなものかしら』
2001.10.6 脱力〜
2001.10.8 /『竜飼いの紋章 ドラゴンファーム1』
2001.10.9 /『月の人魚姫』
2001.10.10 子鬼
2001.10.11 子鬼2
2001.10.12 時間が止まってる?
2001.10.13 /『ウィーン薔薇の騎士物語5 幸福の未亡人』
2001.10.14 くやしい
くやしい 2001.10.14(日)

 今頃になって、寝冷え風邪をひいた模様。
 どうして夜具を蹴飛ばして寝るのかなあ>自分。もう、そんなに暑くもないと思うんだけど。
 目覚めたら喉と鼻がおかしくなっていて、非常に不快。こんな事態をひきおこした自分に対して腹が立つ(苦笑)。

 京極夏彦『百器徒然袋―雨』[Amazon][bk-1]をようやく読み出した。すんごく面白い(たのしい)けど、邪魔が頻々と入るのが悲しい。最初の一編を読んだところで一日終了。

 2001.10.13(土)

 高野史緒ウィーン薔薇の騎士物語5 幸福の未亡人(中央公論新社C・NOVELS Fantasia.2001.204p.900円+税)[Amazon][bk-1]読了。世紀末の世界情勢を背景にしたウィーンを舞台に、恋と陰謀を絡めて少年の成長を描いてきた「どたばた」気味のシリーズの最終巻。

 ポンテヴェドロ王国はバルカン半島にある小さな国だという。カフェでそこの書記官であるダニーロという青年と妙な出会いをしたフランツは、大使館で催される夜会でのジルバーマン楽団の演奏を依頼する手紙を手渡される。ポンテヴェドロの財政をゆるがすほどの遺産を相続した若き未亡人が、喪が明けてウィーンにやってくる。ポンテヴェドロ大使館がひらく舞踏会とは、ハンナ・グラヴァリ夫人のためのものだった。

 四巻を読んだのが四月の初めで、いまはもうシーズンが終わっている。月日の経つのは早いものですねえ。
 元ネタはオペレッタ『メリー・ウィドウ』だと作者あとがきにあります。浅学な私はそれだけでなんとなく「お勉強した」気分になってしまうのですが、こういうのって学ぶものじゃなくて、楽しむものですよね。反省。そういえば大昔に電子オルガンで「メリー・ウィドウ・ワルツ」なるものを弾いたことがあるような気がします(笑)。

 シリーズのなかで一番ドタバタ度が高いのではなかろうか、と思います。なにかを尋ねられるたびにフランツが「そんなこと、僕に聞いたってしょうがないじゃないですか」といちいち応えるところなんか、コメディードラマというより、コメディーマンガのノリじゃないかと。
 あいかわらず、キャラクターと地の文が馴染んでいない気がするんですけど、こういうところは楽しかった。
 すれ違う男女の掛け合いが、たった一夜でさまざまな展開を見せ、想いが成就するところまでたどりつけるのは、やはり元ネタがあるからでしょうか。アレクシスはかわいそうだけど、ハンナもダニーロみたいな意地っ張りでひねくれてる、プライド高い男と結婚すると、苦労するんじゃないかと思うんだけどなー。
 あと、クリスタが強引なまでの行動力でまわりをひっぱりまわしますが、たぶん、母親ゆずりなんでしょうね。ジルバーマン楽団を切り回している女性陣たちを読んでみたかったなと思います。

時間が止まってる? 2001.10.12(金)

 友人が一時帰国したのを機に、高校時代の友人たちと会食。
 夕方から外出するのは久しぶりなので、妙な気分。このところの天候激変で、着ていくものを考えるのが面倒。さらに朝からいまひとつ調子が悪いと思っていたら、どうりで…。
 食事は美味しかったし、おしゃべりも楽しかったけど、限界スレスレで帰宅。私のせいでみんなの思惑よりはやく散会したような感じになり、気がひけました。体力、つけなくちゃ。はー。

 ずーっと前に借りたままだったマンガを「一、二冊もってきてね」といわれて、掘り出したら、借りたままなのは「一、二冊」どころではなく、十冊以上なのをあらためて認識して、やばいじゃーんと思った。その中身が川原泉『メイプル戦記』2、3巻とか、ひかわきょうこ『彼方から』の6巻だったりするのが、流れた年月を物語っている…。とりあえず、やまざき貴子『っポイ!』7、8巻をお返してきました。すみません、残りもそのうち返します(汗)。いや、私も貸したままなんですけど。ここだけ時間が滞っているかのようだ…。

 を購入。

子鬼2 2001.10.11(木)

 図書館に行く。雨の翌日だったので予感はしてましたが、とても暑かった。たしかこの間もこのパターンだったような。

 ひきつづき、姪とバトルをくり返す。
 『ニャッキ!』はとうとう強奪されました。もう取り返す気力もない。
 それから、とうとう被害者、もとい被害本が発生。本棚の手頃な高さにあった文庫本が、知らないうちに餌食になっていた。背表紙が小口からビリビリに(泣)。大原まり子『未来視たち』(ハヤカワ文庫JA、品切)でした。
 きつく叱ったら、涙を浮かべて上目遣いにみつめてくるので、思わずかわいそうになって手心を加えたことを、三十分後に後悔した。三歳児ってやつは。

子鬼 2001.10.10(水)

 ものすごい雨降りなので、お出かけは延期。
 しかし、一日、姪と一緒だったので、あんまり楽ではなかった。
 自分用に買った『ニャッキ!』の絵本を見つけられて、争奪戦を繰り広げたり、↓の本も、あやうく、カバーをむしり取られるところだったり、はー、三歳児のすることには気が抜けません(汗)。
 手の届かないところに置こうにも、そもそもそんなところはどこにも見あたらない。目をつけたものを手にするためには、いかなる労力をも惜しまないのが子どもなのでした。自分よりはるかに大きな椅子を、一生懸命に運んできて、よじのぼって、手が届いたときの顔ときたら。

 e−hon経由で注文していた、エリザベス・エンライト『ひかりの国のタッシンダ』[Amazon][bk-1]がようやく到着。
 注文してから本屋に来るまでにかかったのは六日だったのですが、「配達」のオプションが実行されるまでにそれから一週間かかりました。タダだから、いーけど。

 2001.10.9(火)

 榎木洋子月の人魚姫(角川ビーンズ文庫.2001.190p.419円+税)[Amazon][bk-1]読了。遠未来SFファンタジー。

 イルは十七歳。惑星セブン・シーの「海の民」を統べる海王の七人いる子どもの末っ子である。ある日、嵐見物に出かけたイルは、難破した「陸の民」の船から投げだされた若い男を救助した。周りのものの扱いからすると、どうやら重要人物らしかったが、イルは関心も示さずにまだいる遭難者を救助にいった。エアリオル様と呼ばれているのちに直接礼を言いたいとやってきた男は、突然イルの手をつかんだ。「あなたに結婚を申し込みます。どうか私の妻になってください!」

 という派手なシーンから始まる話なのですが。なんか地味というか、こぢんまりとしているというか。舞台装置に比べて登場人物の魅力に欠けるかなー。それとは矛盾するようだけど、背景をもう少し書き込んだ方がよかったんじゃないかと。物語をまとめるためにイルとエアリオルに焦点を当ててみたけど、それがすべてを中途半端にしてしまった、というような感じがするのですよね。エアリオルの「顔」がなんかはっきりしないし。

 性別未分化の子どもというイルの設定から私が思い浮かべてしまうのは、萩尾望都の名作『11人いる!』[Amazon][bk-1]のフロルベリチェリ・フロルです。活きのよい、どちらかというと男の子みたいで、単細胞で、男に憧れていて、宇宙に憧れている。というところも似ているような。美形だし。私が持っているのは大昔に出た定価290円(!)の文庫版なんですが、今は続編の「東の地平 西の永遠」と「スペース ストリート」を併せて新装版で出ているんですねー。「スペース ストリート」、好きだったんだよなー。これはお買い得だ。
 あと、体を海に適合させて海底に住んでいるというのは、山田ミネコの『西の22』。悲恋物語でしたね。こちらはメディアファクトリーの文庫には入っていないのかな。みつからなかった。
 なんか、すごく古いマンガの話に逸れてしまいました(苦笑)。すみません。

 2001.10.8(月)

 久美沙織竜飼いの紋章 ドラゴンファーム1(ハヤカワ文庫JA.2001.388p.680円+税)[Amazon][bk-1]読了。困窮するドラゴン牧場の跡取り息子が奮闘する、生活感と飛翔感が絶妙のハーモニーを奏でる、異世界牧場ファンタジー。三部作の第一巻。倒産したプランニングハウスから出ていた『ドラゴンファームはいつもにぎやか』が改題されたもの。

 竜たちを育てるデュレント牧場の一番の下っ端フュンフは、由緒正しいデュレント・ペンドラゴンの血筋を引く当主マテウスの、五番目のこどもにして跡取り息子である。フュンフは牧場を愛している。「世界で一番かしこい竜」シッポは、フュンフのたいせつな相棒だ。きょうも朝から眠気をふりはらって牧場仕事にいそしんでいると、発情期を迎えた竜が竜囲いの柵を突破して逃げだした。逃走するアーシテンカを追って、いけすかない隣人の敷地に入り込んだフュンフは、上品な牝竜に無理矢理迫ろうとしているアーシテンカと、それをなんとか食い止めようと鞭をふりまわして奮闘する少女を発見する。大きな黒い瞳が印象的な美少女ディーディーは隣人ベンジョフリン氏の客だった。

 再読です。
 気分が落ち込んでしかたないので、慰めてもらおうと思って(笑)。

 私は魔法の気配の濃密な、全編幻想風味という話も好きなのですが、自給自足とか手作りとか、開拓民や農場生活のこまごまとした話も好きで、両極端かなーと思うこともあるのですが、リアリティーある日常にうまく幻想がはまってくれると、かなり嬉しいものになるようです。
 フュンフの牧童生活はまさにワイルダーの『農場の少年』だよなー。現実にはいないはずの竜と、その牧場が、きれいごとも汚れごともひっくるめて、まさにそこにあるように愛情込めて描かれていて、貧乏、田舎ものと蔑まれようともフュンフたちが自分の生活、生き方に自信を持っていることがとても納得できます。
 ああ、ふかふかのシッポの背中にさわりたーい。
 それでもって、この本はちゃんと飛翔しているのです。こんな書き方で伝わるかどうか、わかりませんけど。

 児童向けの本には、べつにファンタジーではないのに味わいが似ているというか、あの雰囲気をたたえたものがありますが、子どもの日々というのはある意味、魔法の日々だからなのかなとふと思ったり。

 ほのぼのして書き忘れそうになりましたが、登場人物たちもとても魅力的。フュンフの家族や牧場のひとたち、さらに竜たち(名前が楽しい)もそれぞれみんな個性的ですが、なんといってもディーディーこと、ダーリン・ダイヤモンド・アズリアン嬢、十三歳(!)と、おばあちゃんことアイネス・デュレント・ペンドラゴン殿下のふたりでしょう。無敵の女性たちですね(笑)。

 それにしても気になる「三つの試練」。

 プランニングハウスで出たときには、吉野朔実の挿画に「きれいすぎる…」と思ったものですが、どうやらあのフュンフやディーディーがしっかりと刷り込まれていたようで、作家の変わったカバーにちょっとさみしさを感じてしまいます。ハヤカワで出し直しということで、ターゲットを考えるとこの選択は合っているとは思いますけどね。

脱力〜 2001.10.6(土)

 あーはははは(乾いた笑い)。
 ヤクルトファンのみなさま、おめでとうございます。
 私の予想は当たりました。しかも悪い方へ。ワイルドピッチで勝ち越し点を献上。見事に今季のヤクルト戦のパターンを踏襲し、優勝に花を添えてくれましたね<横浜ベイスターズ。
 三点リードしていたときには、阪神三連戦の再現なるかと、ちょっとばかりの期待もしたんですけど、主砲に同点ホームランを浴びた時点で勝負は決まっていましたね。はー。
 熾烈なAクラス争いの相手、広島も負けたのがとりあえずのなぐさめ。
 しかし、竹下投手はだいじょうぶでしょうか。新人なのに酷使されて、来季がとても心配です。

 2001.10.5(金)

 野梨原花南ちょー恋とはどんなものかしら(集英社コバルト文庫.1998.204p.400円+税)[Amazon][bk-1]読了。ファンタジーコメディー「ちょー」シリーズの五冊目は短編集。

「ちょー美しい姫君」
 ラボトローム王国のアラン王子のもとに押しかけ婚約者としてやってきた、レフーラ王国のオリヴィア王女。絶世の美女でありながら「美は力なり」を信条とする鼻持ちならない彼女を撃退するため、ダイヤモンドはアランの婚約者を名乗って相対する。三編のなかで、この話がいちばん面白かったです。ダイヤモンドとオリヴィアの対決シーンが楽しい。

「ちょー恋とはどんなものかしら」
 前巻『ちょー夏の夜の夢』の後日譚。三つ子のひとり、サファイヤが、倒れて頭を打った拍子に解かれてしまった封印の中身に憑依され、オパールを口説きはじめる。どたばたコメディー。ちょっと散漫。

「冬の祈り、秋の憧れ」
 のちにトードリア女王となるリブロ・ゼロネームと、ライー、少女と少年の日の出会いの物語。シリアスでハードなお話。ではあるものの、のちのリブロの所行を納得するまでには至らなかった。ジオラルドがぼんくらな理由を描いてくれるとよかったかも。

舞台は横浜へ 2001.10.4(木)

 このところ夜遅くまでラジオで野球観戦(?)をしているため、生活リズムが狂ってきています。心境としては、「ちょっとー、はやく決めてよー!」でしょうか。私はヤクルトファンではありません。なのにどうしてM1から足踏みをつづけるチームを応援しているのかというと、「横浜スタジアムで胴上げして欲しくない」一心からでした。

 そりゃ、簡単に優勝を決められるのもつまらないし、苦しんだ後のほうが喜びは増すよと、しばらくは弱小チームの応援をしたりして、腰が定まらなかったのも悪かったかと思うけど、まさかこんなにM1状態をひっぱりつづけるとは思わないじゃないか。
 延長十回裏、二死満塁で四番打者、という絶好のサヨナラ&優勝へのチャンスを、なぜ逸するのだー。けっきょく引き分けに終わって、またもマジックが減らないときた日には、そんな権利もないのに「バカモノ〜」とうめき声を上げてしまいました。

 これで、横浜スタジアムでの胴上げはほぼ決まりですね(泣)。
 阪神みたいに粘れればいいけど、今季ヤクルトとの相性は最悪に近いから、まず、無理でしょう。悪夢のような拙攻や珍なエラーで、優勝へのアシストをするのだけはやめてね<横浜ベイスターズ。

 妹尾ゆふ子現実の地平 夢の空 夢の岸辺(講談社X文庫ホワイトハート.1994.234p.437円+税)読了。夢ファンタジー「夢の岸辺」の完結編。『天使の燭台 神の闇 夢の岸辺』のつづき。

 水谷徹は黒縁眼鏡、三つ編みの委員長、周囲からはかならず「あの」と形容される小泉に、いつのまにかぞっこんになっていた。夢で一緒に冒険をし、そこで幾度となく意思表示はしたのだが、現実の世界ではまだそれらしき行動に移れずにいる。小泉がそんなかれをどう感じているのか、皆目見当がつかない。
 告白できないままに三年になってしまった徹は、進路のために小泉とクラスが分かれたことにショックを受ける。しかも、小泉と一緒の時間が持てるとなった委員長に、小泉はならなかったという。転校生が自分から立候補して、すんなり決まってしまったというのだ。佐藤千鶴という名の転校生は、ほんとうに小泉と一緒に見たあの夢の「佐藤ちづる」と同じ人物なのだろうか。

 三冊目にして舞台が現実にシフト。
 今回は、戻ってきた現実と向かいあって生きていくための試練の話(そうか?)。
 夢は出てくるけど、それは徹の夢であって、小泉も共有しているのかどうかはからない。ここらへんは、他人を理解することのむずかしさを暗示しているような気がします。とにかく、徹は小泉の言動の理由がわからず、右往左往するばかり。どうやら夢と現実の区別がつかない不安定な状態にいるようなのに、説明しないし助けも求めない、ただ拒絶をくりかえす。
 でも、徹君は好きだという気持ちをエネルギーにして、けしてあきらめないので少しずつ前進して行きます。ここまで拒絶されたら相当傷つくはずだし、それって自尊心の強い青少年にはけっこうきついことだと思うんだけど、ほんとに懐の広い青少年です。
 佐藤千鶴ちゃんが「けっこう許せないのであった」という気持ちは、わかるなー。小泉は小泉でもがき苦しんでいるんだけど、それは辛くて厳しいことなんだけど、でも彼女は幸せです。自分のことをこんなに考えてくれるヒトがそばにいるんだもん。

 全三巻、ひといきに読むなんて私としてはとてもめずらしいことをしましたが、この本はそれが正解だった気がします。夢という不定形の舞台を、あやふやでぼんやりとして、でも、細部は鮮やかに、ほんとに夢らしく描いた作品だなと思いました。
 一巻だけで止めたらダメですね(笑)。

 2001.10.3(水)

 妹尾ゆふ子天使の燭台 神の闇 夢の岸辺(講談社X文庫ホワイトハート.1994.226p.437円+税)読了。夢ファンタジー連作「夢の岸辺」シリーズの二作目。『太陽の黄金 雨の銀 夢の岸辺』のつづき。
 見た目、紛らわしいのでつけくわえておきますが、シリーズタイトルが「夢の岸辺」で、書名は「天使の燭台 神の闇」です。

 夢での冒険をともにしてから、水谷徹は小泉の、カレ、のような存在になっていた。だが、現実にはそのことに関する意思表示など、一度もされたことがないし、したこともない。あれは、現実だったのだろうか。いや、本当にあったことだったのか。時間が経つにつれて夢の記憶は薄れ、小泉には釈然としないもやもやとしたものばかりが蓄積されていく。「どうせ、あれは夢だったんだから」そう、思いきろうとしていた小泉が目覚めると、青く透きとおった昼でも夜でもない空の下、冷たくも濡れもしない水の中にいた。どこかで見たことがある。しかし、一度も見たことのない夢のなかだった。

 前の巻がほぼ水谷徹の視点で進んだのに対して、この巻の視点人物は小泉(あのー、パーソナルネームは?(^_^))。自分という人物が好きになれない、認められない、許したくない小泉の、自己肯定を実現するお話だとおもう。身も蓋もなくいってしまえば。

 でも、私にとってはこちらのほうがとっつきやすかった、というか入り込みやすかったです。主人公が女であるということよりも、小泉が把握している不愉快な自分の属性、というやつが、みょうに自分と被るので(^_^;)。 いや、小泉みたいに頭がいいわけではないけど。かわいいことはしたくないけど、かわいくない自分が嫌いだという矛盾した心理、よくわかる(苦笑)。私もひねくれものなので。
 だからでしょうか、脈絡のない(けれどうつくしい)夢としか捉えられなかった『太陽の〜』に比べ、出てくる風景に深みが感じられ、水の透明感や巻き貝の色彩などが、こころなし、鮮やかになったような気がしました。すべて私の主観で、ですが。

 そして、めでたく、次巻も手に入りました。つづき、読みます。

日進月歩 2001.10.2(火)

 ひさ〜しぶりに仕事。
 ひさ〜しぶりにPowerMac7600/120に触ったら、そのノロマさ加減にびっくり。
 とくに長文を入力した後、スペースキーを押してから漢字に変換されるまでの、なんともいえない待ち時間に調子を狂わされまする。
 これでも購入当時はその速さに感涙していたものだったのだが…。しかも、当時と同じソフトしか入れていないはずなのだが…。クロックアップだのに手を出せるほどスキルがあるわけではないので、当時のままのスペックでそのまま使いつづけておりますし、このまま使うしかないんだろうなと思います。
 しかし、ハードディスクがカリカリ音を立て始めたのが心配ですな。壊れたときのことは、あまり考えないようにしている。

すでに十年以上 2001.10.1(月)

 雨降りで、あんまり行きたくはなかったですが、予約してあるので病院へ。
 傘の重さに毎度ながら閉口。もっと軽い傘を買えばいいんですが、たまにしか使わないのと、これだと思えるような傘に出会わないので、不平を言いながらおんなじのを使いつづけている。

を購入。(「セトの神民」と入力しようとしたら「瀬戸の臣民」と出てきて、ひとりでウケました。笑)

 妹尾ゆふ子太陽の黄金 雨の銀 夢の岸辺(講談社X文庫ホワイトハート.1993.224p.437円+税)。どうやら誰かの夢であるらしい異世界で、普通の高校生が否応なしに巻き込まれるふしぎな冒険物語。

 ごく普通の男子高校生であるはずの水谷徹は、ある日めざめてみると自分がセーラー服を着、頭にはピンクのリボンをつけ、なおかつ長めの金髪になっていることに気づいて、呆然とする。しかも、かれがいるところといえば、どう見ても日本とは思えない、草原のただ中だ。
 途方に暮れているとうす汚い布きれを肩からかけた女が声をかけてきた。彼女は徹の姿を思い切り笑った後で、自分は同じクラスの小泉だと名乗る。ひとつの高校に通っていることが不思議なほどの秀才で、眼鏡で三つ編みで委員長の彼女は、どうやら魔女の姿になっているようだった。

 というわけで、「三冊目がちゃんとあるといいなあ」の「夢の岸辺」シリーズ一冊目です。
 1993年に出て、いまは図書館か古書店を探しましょう、という本です。私のデータだけの読了記録には、1993年10月23日に読んだことになっている。そして、つづきは…読んでません(汗)。
 つづきを読もうと思い立ってから家の中を探したのですが、どうしても見つからないのでこれも借りてきました。しかし…予想はしていたけど、まったく覚えていないのですよねー、内容を。いつになったら覚えのあるシーンに出くわすかと、ある意味期待して読みすすめていたところ、「これは!」ようやくと思ったのは、218ページめのことでした。つまり、ラストシーン(泣)。それでも思い出しただけでもよしとは言えまいか(言えないだろう)。

 ふしぎな話です。夢のなかであるという世界設定から来るのでしょうが、法則があるようなないような、変幻自在のメルヘンな空間から抜け出すことが一応目的の冒険譚。
 で、ものすごく遠回しの恋愛もの。
 描写であらわされる世界の質感が、夢にしては手触りが確か。出てくるモノはなにかの象徴としてのものなのかもしれない。が、そういう心理学めいたことは、申し訳ないけど私にはわかりませんです。それより、これだけ揺さぶられているのにどこまでいっても普通の感覚を押し通してしまう徹が、けっこう不思議。夢のなかって自分の存在が希薄だから、のみ込まれてしまうこともありうると思うのですよね。でも、それをしたらストーリーは成り立たないかも。
 どちらかというとストーリーより、そのシーンを作者がどう描いているかのほうに関心が向いてしまいました。夢の物語としては堪能した、という感じ。ラストなんか、思いっきり思わせぶりなんだけど、私はことの真相にはあまり興味が持てなくて、だから、二冊目に繋がらなかったのだなー。読み終えてから気づいたというのは、その辺でした。

 でも、今回はすでに借り出してあるので、ちゃんと読みます。


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