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2001年5月前半のdiary

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2001.5.1 五月の希望
2001.5.2 寒いですねえ/『サトクリフ・オリジナル アーサー王と円卓の騎士』
2001.5.3 続・寒いですねえ
2001.5.4 こしあんは好きだが/『ラストリーフの伝説』
2001.5.5 NEW iBook
2001.5.6 一仕事
2001.5.7 「よい天気」の条件って/『ボーン・コレクター』
2001.5.8 /『満月少年+太陽少女(ムーンボーイ・ファイアガール)』
2001.5.9 湿気キライ
2001.5.10 ちょっとだけ
2001.5.11 にわかパソコン相談員
2001.5.12 /『黒祠の島』
2001.5.13 /『遠い約束』
2001.5.14 通院日
2001.5.15 紡錘形/『リバティ・ランドの鐘』
紡錘形 2001.5.15(火)

 といっても、どんな形なのかすぐ思い浮かべられる人はあんまりいないような気がしますが、いま、私の右手の指、二、三本はそんなかたちに膨れあがっています。もちろん、痛いです。原因は持病です。
 そんなわけで、とうぶん素っ気ない文章になるかと思いますので、あらかじめ謝っておきますね。ごめんなさーい。

 秋山完リバティ・ランドの鐘(ソノラマ文庫.1996.292p.520円+税)読了。「SFメルヘン」。

 宇宙に浮かぶ巨大なテーマパーク、リバティ・ランド。八百万体のアニマトロイドと三人の人間によって運営されている遊園地は、惑星チェスナットの衛星軌道で営業中に星間戦争に巻き込まれてしまった。
 敵は悪名高い正体不明の軍事組織ナパージ。リバティ・ランドはナパージの進路を予想して、行き先を決定したはずだった。しかし、軍事力皆無のチェスナットを標的と定めたナパージは、なぜかリバティ・ランドに矛先を向けた。人間とアニマトロイドは、避難し遅れた観光客を守るために決死の覚悟で防衛戦に当たるが…。

 人間ならぬものに愛をお持ちの方におすすめの一冊。
 これですませてしまいたい。が、あまりにも不親切なのでもう少し。
 けなげなロボットに涙したい方に…最初とほとんどかわらんな…。
 遊園地の民生ロボットと、ナパージの軍事ロボットの戦いは、遊園地の備品を使用して展開されるため、真剣、かつ、科学的にもかかわらず、どこかユーモラスでまぬけです。
 人間の死者はほとんどでないかわり、しかし、ロボットたちはどんどん破壊されていきます。人間を守って。そして人間たちは心を痛めるのですが、その感情がロボットにはダイレクトには伝わっていかない。けなげな非人間ものって、このあたりのギャップが涙をそそるのですよね。

通院日 2001.5.14(月)

 いつもの通院の、三倍くらい疲れました。
 もとから体調が悪かったせいもあるし、暑かったせいもあるし、そのためにそこいらじゅうで冷房が使用されていたせいもある。
 痛みを訴えたら、医者は薬を増やしてくれた。私の顔はよほど苦痛に満ちていたのだろうか。
 行き帰りとも、電車の中ではうつらうつらしていて、本などまったく読めませんでした。
 さっさと帰りたかったのですが、駅前のスーパーで母+姪と待ち合わせていたため、帰宅は遅れに遅れた。屋上遊園地で遊んでるんだもん…。

 2001.5.13(日)

 光原百合遠い約束(創元推理文庫.2001.284p.560円+税)読了。ミステリ研に所属する女子大生のキャンパスライフと、幼いころの伯父との約束がもたらす、心温まるミステリー。と書いたものの、なにか違うような…。

 著者の作品ではこれ以前に『時計を忘れて森へいこう』という森が大きな存在感をもった話を読んでいますが、この本は、カバー絵の印象が強いせいか、ふつうの学園ミステリーという感じでした。
 ミステリ好きのこだわりが随所に感じられます。が、私にとっては主役の吉野桜子とその伯父さんとの交流と、ミステリ研の三人の先輩たちの三者三様の個性がおもしろかった。この三人はわりと類型的なキャラクターな感じなのですが、そのあたりも『時計…』とくらべると雰囲気が薄れた気がする原因なのかもしれない。
 挿画のあたえる影響というのも、少なくないようです。出てくるたびにイメージが薄っぺらくなっていくようで。個人的にこの漫画家の絵が好きではない、ということもあるかもしれないが。

 もうミステリーに飽きた、といいつつ結局また借りてしまったミステリー。書架を眺めて借りる本を選ぶと、いつのまにかこうなっている。つまり、世の中にはファンタジーよりもミステリーのほうが絶対量が多いのだということなのでしょう。
 ファンタジーを読みたい気分でミステリーを読んだら、自分がどうしてミステリーを読んでいるのかが何となくわかりました。要するに代替物です。異世界ものの代替物なのですよ。翻訳ミステリーが多いのは、舞台が外国だと自然と雰囲気がちがうからです。だから日本のものだとより雰囲気の濃厚なものを選びがち。舞台となった世界が取り替えのきかないくらいに、それこそ目の前に情景がひらけてくるくらいのものが好みなのです。
 ミステリーにたいしてなんて失礼な、とは思いますが、そういう読み方しかできないので仕方ないですね。

 2001.5.12(土)

 小野不由美黒祠の島(祥伝社NON NOVEL.2001.348p.886円+税)読了。孤立した島で起こる因習にからんだ殺人事件。

 調査員の式部は、パートナーとして仕事をしてきたノンフィクション作家葛木志保から、郷里に帰るが三日経っても戻らなければ、部屋を始末してくれといわれて鍵を預かった。
 それまで、自分の過去をまったくといっていいほど語らなかった葛木に、やっかいごとがあるのだろうかと思いはしたが事情を聞くことはできない。
 はたして、葛木は三日後にも姿を現さず、式部は葛木の部屋を訪れた。そこに葛木の過去を示すものはなにもなかった。自分に鍵を預けたことは、「探してほしい」という意味なのだと式部は思う。かれは尋ね歩いた末に「夜叉島」という名にゆきあたった。地図には別の名で記されている島。葛木はその名を口にしたときに子細ありげだったという。式部は、九州北部に浮かぶその島へと、葛木の足どりを求めてやってきた。

 明治の社格制度に統合されず迷信として弾圧された神をまつる神社、黒祠。黒祠を守りつづけたひとびとの住む島で繰り広げられる、暗ーいミステリ小説。雰囲気はほとんどホラーです。
 あんまり現実離れした世界が展開されるので、その異様さはつたわってくるのだけど、どうもリアルな感じはしません。住人の精神世界が異世界のものなんですよね。そのありようをきちんと理解させてくれるところは、並の筆力ではないなと思いますが。
 式部のところでアルバイトをしている(?)東輝のキャラクターをもうすこし読みたかったです。

にわかパソコン相談員 2001.5.11(金)

 最近、友人ふたりが相次いで自宅にパソコンを導入。ひとりは超ビギナーで、ひとりは派遣社員の仕事でいちおう使用経験はあるものの基本的な知識にかなりの欠落のある、いわゆる普通のひとびとです。
 そのふたりがほぼ同時期にPostPetユーザーになったのは、べつに私の差し金ではないのですが、とりあえずペットメールを送る相手として選ばれたのは「暇な」人間として認識されているからなんでしょうね、私。
 モモクマを飼い殺ししていた私にとって訪問してくれるペットが増えるのは歓迎すべきことではあるのですが、しかしだ、しかし。

 お願いだから、メールソフトの設定をしたら、はじめに自分に送ってテストしてみましょうね。
 他人にテストメールを送ったら、送れたかどうかの判別がつかないでしょうが。
 ペットメールを受け取ったほうは、まさか、まだメールを受け取れるようになっていないなんて、思わないじゃないですか。ペットメールには、ペットメールをお返ししなくちゃと送ったメールに帰ってきた返事「まだ、ポストペットでメールが受け取れません」には、ひっくり返りました。
 受け取れないなら、出すなー(>_<)
 ま、そんなことは相手へのメールには書かないし、書けないけれど、PostPetとほかのメーラーとを同一アカウントで使い分ける方法などを、二日間に二度も書くはめに陥って(ふたりともやらかしてくれたおかげで)、手が痛くなってしまいました(T.T)。メールに「わからない」と書いてあれば、「それはね」の説明を期待されているのだと、解釈するしかなくてさ…。

 先日、プロバイダと契約して接続設定とメール設定をしてやった妹の、「メールチェックの仕方がわからない」にも、ボーゼンとしましたよ。つまりはソフトの使い方からして理解していなかったので、接続するところからひととおり、自分でやらせてみるべきだったと深く後悔しましたが。はっ。Outlookのデフォルトの「HTMLメール」を「テキスト」に変えてくるの、忘れてた…。

 こういう、インターネットの基本的な知識とか、メールソフトの設定の意味とか、メールのマナーとか、「深く考えないし、知ろうとも思わない+知りたいことは自分で調べたりせず、まず他人に尋ねる+知りたいとは思うけど、調べる時間がない=でも、インターネットはしたい」ユーザーがたくさんいるようになったという現実が、ITが普及しつつある証拠なんだろうけど(^_^;)。

 でも、個人的にはけっこうつらい。他人にわかるように説明文を書くのって、時間がかかるんだ。しかも、聞いてくる相手はみんなWinユーザー。私だって、Win関係じゃビギナーだ。「初心者にはまわりでみんなが使っているWindowsがおすすめ」などというけれど、Macユーザーに相談するつもりならMacを買いなさい。なんで私にばかり聞いてくるの(それはあんたが暇そうだから)。ぐちぐち。

 How Toメールを書いてると本が読めないんだよ…かなしい。

ちょっとだけ 2001.5.10(木)

 小野不由美『黒祠の島』を、ほんのちょっとだけ読んだ。ほんとにちょっとだけ。日記もちょっとだけ(^_^;)

湿気キライ 2001.5.9(水)

 雨が降った昨日から湿度がぐんぐん上昇。それにつれて体の調子はどんどん低下。
 きょうは雨が止んだので、先週休んだこともあるし、図書館へ本の返却へ出かけましたが、すこしあるくと汗ばむ蒸し暑さに、気の早いところでは冷房を入れはじめていて。あー、イヤな季節になってきたなあ…と悲しい気分に襲われました。
 本を物色し、予約カードに記入しようとしたら、自分の名前がうまく書けない。やっぱり調子が悪いんだよ、と納得しながら、しかし必要にかられて繁華街まで出かける。

 エリザベス・ヘイドン『ラプソディ―血脈の子― 上』(ハヤカワ文庫FT)を購入。
 最近、図書館に予約本がなかなか来ないせいでミステリばかり読んでいたので、ファンタジーを読みたいと思いながら覗いた本屋で、下巻のみ平積みになったこの本を発見。
 「なんで上はないの? 回収でもされたのだろうか」と、いい加減なことを思いながらつぎに覗いた本屋でもやはり上が見あたらず、三軒目にようやく上下そろって置いてあるのをみつけて、「上」だけを購入しました。こういうノリだとついこうなってしまうのだな。もう少し吟味してからお金を出そうと思っていたのに、希少価値に弱いというか(^_^;)

 それから目的のクリームを求めに遠征。最寄り駅でも頼まれものを買うために寄り道をして、空腹にめまいを感じながら帰宅しました。雨は降らなかったけど、ずーっとどんより曇ったまま。湿気た雨の匂いがただよう外出でした。いままさに錆びようとしている鉄のにおいみたいのが鼻について、なんか疲れた。

 2001.5.8(火)

 若木未生満月少年+太陽少女(ムーンボーイ・ファイアガール)(集英社コバルト文庫.2001.204p.419円+税)読了。少女漫画テイストの恋愛小説。

 語り手の異なる四つの短編が収録されています。「グラスハート」系の雰囲気を期待して購入した一冊。
 読み始めてすぐにめまいがした。そのめまいは語り手のキャラクターに由来するものだったので、つぎの短編にうつったらどうやらまともになった。「グラスハート」の痛みを伴った青春、みたいな真摯な雰囲気はないけれど、気楽に読めるラブストーリーだったと思う。ちょっと文章に翻弄されて、冷静に判断できないんだけれど。この力の抜けた文章…考えてみたら、著者のあとがき文体そのまま、だ。

 中学の時からの仲のよい四人組を、それぞれの視点のそれぞれの恋愛から描いていくのって、氷室冴子の『なぎさボーイ』や『多恵子ガール』みたいな感じだなーと思っていたのですが、最後の短編で出てきたヒロミの家庭の事情には…こんなちっちゃいはなしでこんな大きなネタをつかうのって、あり?…いきなりすぽーんと大ファールを打たれたような妙な気持ちが。このへんが時代の差なのでしょうか。
 ちらりとシリアスも盛り込みつつ、あくまで前向きなあかるさのある短編集でした。いくえみ綾のイラストのせいか、かつての『別冊マーガレット』って感じがした。(私、いくえみ綾の作品は読んだことないんですが)

 ところで管手美千穂、通称キャンディ(男)の名前を見たときから、私の頭の中では「スーパー・カミオカンデ」という名前がうかんでは消え、うかんでは消えしているのだが、これってなんの名前だったっけ…?

「よい天気」の条件って 2001.5.7(月)

 天気予報では「よく晴れます」ということだったが、実際、晴れてはいるのだが、なんなのでしょう、この強い風は。季節の変わり目だから?
 いつも思うんだけど、どんなに風がつよくても晴れていれば「いい天気」なのでしょうか。
 私としては、風が弱ければ曇っていてもオーケーなんだけど。むしろ紫外線が弱まりそうなので嬉しいくらいだ。傘を持ち歩くのは嫌いなので、雨降りは好きじゃないけど。

 天気の「よい」「わるい」の基準ってなんなんでしょうね。過去からの積み重ねにより築きあげられてきた共通認識というと、農作業に向いた日とそうでない日、とかかなあ?

 ジェフリー・ディーヴァー(池田真紀子訳)ボーン・コレクター(文芸春秋.1999.472p.1857円+税 Jeffry Deaver "THE BONE COLLECTOR",1997)読了。ニューヨークを舞台に起きた連続誘拐事件と立ち向かう「安楽椅子探偵」とニューヨーク市警のチームを描く、サスペンスミステリ。

 元ニューヨーク市警科学捜査本部長であり、「世界最高の犯罪学者」と呼ばれたリンカーン・ライムは、職務中の事故により頸椎を損傷、四肢の不自由な障害者となり、積極的に死を望むようになっていた。
 その彼の元に、かつての同僚ロセッティが部下とともに久しぶりに訪れた。国連平和会議の開催で世界中の注目を集めているニューヨークで、地中に埋められ手首から先だけがのぞいた男性の遺体が発見された。被害者はどうやら、夕べ空港からタクシーに乗ったまま行方のわからない、男女のふたり連れのひとりであるらしい。女性のすがたは以前行方不明だ。この不可解な事件の捜査に、ライムに加わって欲しいというのが、かれらの要求だった。

 おもしろかったです。
 犯人が故意にあるいは無意識に残した手がかりを調査、分析して、つぎの犯行場所をつきとめるべく全力を尽くす捜査チーム。いろいろな最新の科学捜査の方法や、経験から導きだされる情報を明晰な頭脳がひとつの事実に結びつけていくところは、へええ、と思わされます。
 「そのまま放置すると確実に死に至る」状況で残される被害者を救うために、捜査には時間との戦いの側面も与えられているので、緊迫感がとぎれません。
 その中心にいるのが、自分では首から上と左手薬指しか動かすことのできないリンカーン・ライムと、かれに反発しながらも手足となって鑑識活動をする美貌の警邏課巡査アメリア・サックス。彼の絶望と、彼女の過去がしだいにストーリーに絡みあっていくあたり、これだけの複数の出来事を描いた上でさらに、という感じです。
 それだけ錯綜したさまざまな情報が乱れ飛んで、本もとても分厚いので気がつかなかったんですが、「金曜の夜から月曜の夜」までの、四日間の出来事であったことを、読み終えてから気づきました。だからみんな家に帰って寝ないのかー。
 いやー、読んでいるあいだ錆びついた頭をいつも以上に働かせていたのか、読み終えたとたんに眠くなっちゃいました。

 ところで、この話、デンゼル・ワシントン主演で映画化されています。じつは、去年見ているのですね。あのとき見ながらいろいろと腑に落ちないところがあったのだけど、うーん、映画のほうはかなりストーリーの骨子を書き換えておりますねえ。脇役や複数の事件を統合するのはまだしも、犯人とその動機がぜんぜんちがうような気がするぞ。記憶があいまいなのであまり断言する自信はないんだけどねー。

一仕事 2001.5.6(日)

 黄金週間最後の日は、午後から妹の家でインターネットの設定をしてきました。
 妹がパソコンを買ったのは去年の十二月。じつに五ヶ月近く、目的を達しないままほうっておいたことになります。原因は暇がないことにつきる。プロバイダ選定の一助にと買って渡した雑誌も、ろくに目を通していない模様。
 とりあえず、メールに重点を置いて調べて、NTTコミュニケーション系列のものがいいのではとアドバイスしておいたら、プライベートブランドがほぼおなじ条件でアドレスに好きな球団の名前が入って嬉しいというので、電話させて、サインアップ用のCD-ROMを送ってもらった。ここまでが二月中の出来事。
 三月中は出産したのでそれどころじゃない騒ぎ。四月は生活が軌道に乗るどころか、ストレスからぶち切れ寸前にまで陥り、すこしコワイ感じになってきて、これはなにかで発散させなければと案じられる状態になってしまったので、とりあえず滞っていたプロバイダ契約を済ませてやろうということに。
 なに、CD-ROMがあるんだから、楽勝さ、とかるーく出かけていった私。それはとんでもない思い違いだった。

 まず、パソコンがあるところが問題。専用の場所がないのはともかく、押入から出してきて、半透明の衣装ケースの上に載せて、縮こまってやるのはどうかと思う。座布団を敷いてはいるけど、腰が痛くなった。台が低すぎるんだ。

 それから、姪。これがほんとうにうるさいし、邪魔。膝の上にかってに乗り込んできて、キーボードを触りまくろうとするのを撃退するのに神経すり減らしました。入力フォームが出ているときに妙な文字を入力されてはかなわないので、そこのところは妹に任せて私は姪のお守りに専念することに。サインアップより、こっちのほうが疲れた。

 あとは、プロバイダに関係すること。最初調べたときになかった「コンテンツサービス」なるものが新たにはじまっていて、基本料金200円だったものが500円に跳ね上がっていた。妹は「コンテンツサービスなんて、見る暇あるのか?」と懐疑的だったけど、せっかく払うのならばやはり「コンテンツサービス」にも登録せねばというので、プロバイダ契約が終わった後にすぐにしようとしたら、なぜか画面が切り替わらない。なんどやっても繋がらない。
 ので、いちど接続を切ってから、接続設定を契約したものに変更し、それからもう一度接続してやりなおす。
 接続設定は「インターネット接続アシスタント」をつかえば簡単にできるのですが、この契約には「メールモードならば使い放題」という項目が含まれるため、「メールモード」の接続設定というものもつくらなければならない。これって、一見お得そうでけっこう面倒なサービスだ。本当に「メールのみ」使用の人ならばいいかもしらんけど、メールチェックのついでにちょっと見てみよう的な接続の仕方ができないわけだから。

 「コンテンツサービス」登録をすませたあとは、メールソフトの設定とテスト、ポストペットの設定とテストと進めて、いちおうのことがすんだのは二時間後。
 姪に邪魔されながらやったので、途中「タイムアップになりました。ブラウザを一度終了させてからはじめからやり直してください」なんて表示に出くわして非常に落胆したり、妹がコンテンツサービスのユーザー名とパスワードを入力するところに、接続IDとパスワードを入力して先に進めなくなったりと、様々なアクシデントに見舞われながらも、なんとか終了。

 ものすごく疲れたので、さっさと帰ろうと思っていたのに、姪が「いっしょにいくのー」と泣きわめくので、しかたなくちび連れで帰宅。もう充分相手をしたと思ったのに…。半日つきあうと身も心もボロボロだ。

 しかも、夜は南極のようにお寒いゲームを見せてもらっちゃったし。ゴールデンウィークの締めくくりにがっくりとなりました。あーあ。

 ジェフリー・ディーヴァー『ボーン・コレクター』を読む。

NEW iBook 2001.5.5(土)

 しばらくぼんやりしていたらしい。メールマガジンもダウンロードするだけでちゃんと読んでいなかったのですが、きょう、しばらくぶりにMac関係のニュースを送ってくれるメルマガのインデックスをみたら、あら、いつのまのにやらiBookのあらたな機種がデビューしていたのですねえ。

 さっそくアップルのサイトを見に行きました。
 デザインはノートの液晶画面で見てもよくわからないのですが、真っ白でスリムというかちいさい感じ。実物を見てみたいなー。2.2キログラムという重さ(かるさ)が魅力です。うーん。こんなに変わってしまうなんて。他のメーカーの新機種とは「新」の意味が少し違うようですよね、この会社の場合。妹が地団駄踏みそう。
 私もついこの間iMacを買ったばかりでなければ、「PowerBookはもうじき壊れそうだから」と理屈(事実かもしれないが)をこねて購入を考えたいくらいです。なんといっても、軽さが魅力。先代iBookは重さがネックになって、泣く泣くPowerBookに変更したんだもんねー。なんだかだんだん悔しくなってきたぞ。

こしあんは好きだが 2001.5.4(金)

 高校時代の友人と昼食をご一緒する。
 前回は雪の舞う中で、今回は冷たい雨の中かと心配されましたが、晴れてよかった。
 中華料理店の「レディース飲茶セット」。デザートがあんこばかり二種類で頼まなきゃよかった…と後悔した。甘すぎる。

 秋山完ラストリーフの伝説(ソノラマ文庫.1995.270p.485円+税)読了。「リリカルSFファンタジー」。

 太陽から降り注ぐ致死紫外光のために、日中の人間活動が著しく阻害される惑星ラストリーフ。
 致死紫外光の下で唯一生き残り、惑星上を覆うハルシオンの草原の上で、人間たちは視力をなくした羊たちを育てて生計を立てている。たいして儲かる暮らしではないがひとびとは善良で穏やかな生活を営んでいる。ラストリーフは帝国の植民地の中でも安全なところといわれていた。
 羊飼いであり、ボランティアで地区のレスキューを請け負っているアイルは、ハルシオンの草原を朝へ向かって歩いていく少女を発見する。通報の通り、彼女は地誌紫外光を避けるゴーグルはおろか、まともな服すら身につけてはいなかった。外気の冷たさに凍えそうな娘は、しかし、アイルの手を拒む。それがアイルと、フェンの出会いだった。

 最近、ライトノベル系の本を予約しても手元になかなか届かないので、少し前に出た本ならばと思いついて予約してみたのがこの本。予想は当たって、次の週には準備されてきました。

 著者の作品を読むのは『ペリペティアの福音 下 聖還編』以来でこれが二作目。作品世界についてはあいまいな印象しか持っておりません。

 羊飼いたちの住む草原の惑星――というはじまりで、連想したのはコードウェイナー・スミスの『ノーストリリア』。SF的な理解はともかく、雰囲気的に印象に残っている作品だったのでしょう。でなければ別の作品を読んでいるときに思い出したりしないので。
 しかし、こちらの本はもっと…なんというかとにかく「リリカルSFファンタジー」なのですね。武器の描写や惑星の環境などの設定のこまかさのわりに、舞台がぼんやりとしておとぎ話風なのです。生活感がないというのかな。登場人物もおとぎ話風に類型的。ストーリーも寓話的。とってつけたようなハッピーエンディングがなければ、理解できるかなという感じだったのですが。一冊目のぎこちなさなのでしょうか。

 私がこの話でずっとひっかかっていたのは、フェンの特殊能力に関することです。彼女がどうやってその能力を実現しているのか、その記述があいまいなので、納得できなかったのです。これがファンタジーならそういうことにはこだわらないのですが、ほかの設定が行き届いているのに話の根幹が空洞なのがとても気になって。そのせいでさいごまで話に集中できなかった。不幸な読み方をしてしまいました。

続・寒いですねえ 2001.5.3(木)

 昨日よりも体感温度は低いような気がする中、甥の初節句のお祝いに行って来ました。
 雨は降るし、風も冷たいし、ビデオカメラなんかも運ばにゃならないし、デジカメはもっていくのを忘れるし、朝から美容院に行ったために髪の毛のくずがやたらとあちこちに落ちるし、妹の家は寒いし、姻戚関係との社交(?)に気疲れするし、バッテリーは途中で切れちゃうし、夕方帰宅したときはなんだか疲労の海に半分浸かっているような気分。
 天候以外は自分のせいなんですけどね。昨日ちゃんと準備しておけばよかったのです。バッテリーもデジカメも美容院もさ。

 しかし、寒いですね。ついこの間まで「初夏の陽気」とかいってたのがウソのよう。桜の咲く前の気温だとか。ストーブが欲しいです。この気温で神宮はナイター…。家で見ているだけで寒いのに。
 明日も出かける予定があるのだけど、もうすこし温かくなってくれることを切に願います。

寒いですねえ 2001.5.2(水)

 おまけに北東気流の影響か、曇ってとても暗い。
 夕べの夜更かしもあって、なんだかしゃっきりしない一日でした。まぶたがもったりとしている気がする。世間はゴールデンウィークのただ中だというのに、私はあくびばかりして終わってしまいそうです。

 ローズマリ・サトクリフ(山本史郎訳)サトクリフ・オリジナル アーサー王と円卓の騎士(原書房.2001.222p.1800円+税 Rosemary Sutcliff "THE SWORD AND THE CIRCLE by Rosemary Sutcliff",1981)読了。
 イギリスの歴史小説家サトクリフによる、アーサー王伝説の再話。

 購入したまま、二ヶ月積んであった本。つぎもそのつぎも、もう出てる…。この本を読んでから決めようと思っていたのに(^_^;)。

 アーサー王伝説とは、ローマ帝国の支配が去った後に現れた、伝説上のローマ・ブリテン人の王と、彼の宮廷の騎士たちについての様々な伝説をまとめたもの…といってもよいのでしょうか。元々はアイルランドやフランスの伝説であったものも、偉大なアーサー王の物語にすり寄るように統合されて、伝説群としてひとかたまりに扱われるようになったもののようです。
 この本は、もっともはじめにまとめられたものであるサー・トマス・マロリー『アーサー王の死』をもとに、それぞれのエピソードについてはジェフリー・オヴ・モンマス『英国史』や、源流であるとおぼしいそれぞれの伝説にも目を配った上で、作者自身の解釈を盛り込み、まとめあげたものだと、作者のあとがきに記してあります。

 私自身はマロリーの本はちくま文庫版を持ってはいますが、全部読んだことはなく、ほとんど知識といっていいほどの蓄積は持っていません。
 いままでにアーサー王伝説に関係した読んだ本の中で、一番印象に残っているのは、ブラッドリーの「アヴァロンの霧」でしょうか。あとはホワイトの『永遠の王』も読んだのですが、こちらはそれほど印象に残っていない。
 そういう人間がこの本を読むと、基本に忠実な物語であるように思えます。
 妖姫モルガンに対する視線の厳しさが、そう感じる主な原因かもしれないけど。「アヴァロンの霧」をモーゲンに感情移入しながら読んだ身としては、こちらのほうが「基本」なのだとわかっていても、ただの「邪な魔女」としか描かれないモルガンは興ざめなのでした。

 とはいえ、サトクリフの作品はさすがに読み応えがありまして、モルガンがらみでないエピソードは、堪能できました。いつもならもっとひとりの人物に焦点を当てて描かれるところがはしょられ気味で、群像劇であるが故のすこし物足りなさを感じはしますが。
 なかでは「台所の騎士ボーマン」が好き。気の強いリネット姫が少女漫画っぽくて(苦笑)。
 トリスタンとイズーの話は、すでに一冊の本として上梓されているせいか、わりと記述がすくなめでした。途中までしか書かれないのかと思ったら、あっというまに結末がなだれ込んできてびっくりした。(そういえば『フィン・マックールのいさおし』って、もう出たのでしょうか)
 それと、アーサーは、やはり高潔なイメージが縛るのか個性を発揮できません。個性的なアーサー王は、すでにアーサー王ではないのかも。象徴としての存在って、ちょっと哀しい。

 狭いブリテンの中、すこし馬で行ったところにまるで知らない王の治める知らない国がぽんと出てくるあたりが、「伝説」だなーと思います。王のいる宮廷の外は、すべて異界という雰囲気。ウェールズへ行くときにセヴァーン川を渡ったとかいうリアルな記述も時々あるので、よけいに不思議な気持ちがします。

 不思議といえば、登場人物の名前が入れ替わって記述してあるところが複数あって、しばし混乱しました。誤植だと思うんだけど…。それと訳文ですが、ときどき言葉遣いにうーむ…と感じるところがあって、集中が妨げられました。普段翻訳ファンタジーではお目にかからない雰囲気の文章であることは確か。ひとにより受ける印象は違うと思いますが、私が求める格調高さと、この本のめざす古式ゆかしさは方向が違う気がする。

 とりあえず、つぎの『アーサー王と聖杯の物語』も読もうと決めました。買うかどうかは、決めていませんが。

五月の希望 2001.5.1(火)

 四月後半の日記を別ファイルにする。この半月は読書量ががた落ちでしたね。体調と気力がともに低迷気味で、意欲がかなり薄れていた気がいたします。節約なんて考えたのがいけなかったのでしょうか。
 読んだ本もあんまり収穫がなかったような…。あ、「十二国記」はべつですが。
 今月はもうすこし明るい気分で送りたいものです。なにか新しいおもしろい本を読みたい。

 ローズマリ・サトクリフ『サトクリフ・オリジナル アーサー王と円卓の騎士』を読み始める。
 が、ナイター中継が長引いて、ちっとも進まない。どうしたんだ河原、別人のように素晴らしいぞ(苦笑)。


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