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2002年5月後半のdiary

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2002.5.17 /『同情できない四面楚歌? フルメタル・パニック!』
2002.5.19 /『退魔師はがけっぷち。 月と闇の戦記1』
2002.5.20 押入の中から/『三国志 九の巻 軍市の星』
2002.5.21 /『シガレット・ヴァルキリー』
2002.5.23 メンテナンスと工事/『剣客商売』
2002.5.24 わくわく/
2002.5.26 /『異次元創世記 赤竜の書』『真世の王 上 黒竜の書』『真世の王 下 白竜の書』
2002.5.29 着実に悪化
2002.5.31 ワールドカップ開幕/『剣客商売 辻斬り』
ワールドカップ開幕 2002.5.31(金)

 微熱のせいなのか、たんに気温が上昇しているためなのか、イヤーな汗をかきつつ、体調はいまだ本調子になりません。
 タダの映画券、つかえないまま五月が終わる。もっと前に行っておけばよかったと思ってももう駄目です。あーもったいない。
 一足先に開設二周年を迎えた別サイトのために、臨時ページをつくったりしていたので、パソコンの電源が入れっぱなし。これも室温上昇に貢献している。パソコンの前にいると暑いです。

 フランス、負けてしまいましたね。判官贔屓の私はセネガルを応援しておりましたが、それも途中まで。必死の攻撃実らず、肩を落としてフィールドを去る選手たち。このつぎ、フランスを応援してしまいそう。

 池波正太郎剣客商売 辻斬り(新潮社.1973.250p.1068円+税)読了。(文庫版[Amazon][bk-1])『剣客商売』のつづき。シリーズ二冊目。

 図書館に文庫版がなかったのでさらに古いソフトカバー版を借りてきました。平成元年発行の28刷。かなりくたびれてます。
 一話完結形式の連作で、それまでの展開を受けながら話が進んでいくので、出た順番に読むのがいいでしょう。文庫版には巻数表示があるのですが、ソフトカバーにはありません。不親切。しかし、このソフトカバー版は現在も流通しているのだろうか。

 ひとつひとつの感想は書けそうもないので、全体についての印象を。
 小兵ながらかつては相当使える剣客として知られていた秋山小兵衛。世間の裏も表も知りつくし、現在は隠居の身。還暦を迎えて二十歳の後添いをもらい、かろやかな老後を送っている。
 小兵衛の息子で二十五歳の大治郎は、父親と正反対の大柄でごつい体つき。剣術修行に打ち込みつづける朴念仁。道場を開いているが、鍛錬の厳しさに入門者がいない状態が長くつづいた。父親を尊敬しているが、人生を楽しむ態度にはかなり面食らっている。
 道楽者と朴念仁。正反対の親子ですが、どちらも腕が立つという設定で、チャンバラシーンは楽しいです。が、人を簡単に殺し、それについての感慨はあまり語られないので、そのあたりにひっかかることはあります。日本刀は切れ味がいいので、鼻がそげたり腕がとんだりと傷がえらく痛そうなんですけど、そんな描写もないですし。
 親子にかつての師匠や仇やなにやらが絡む剣術関係の話と、老中田沼意次の周辺に起きる事件の話とがさまざまな趣向で展開。田沼意次関係は、田沼の隠し子である佐々木三冬を通じてもたらされることが多いのですが、私はこの美貌の女武芸者が好きです。彼女がでてこないと少々がっかりいたしますね。

着実に悪化 2002.5.29(水)

 頭に酸素がまわらない。現在一番つらいのはこの点だと思われます。
 先週から喉がヘンだーと思っていたのですが、喉のヘンな部分は日増しに広がってゆき、そのうちヘンなのは喉だけでは収まらなくなり、鼻に拡大。現在鼻づまりで酸欠状態のため、つねにぼんやーりとしています。霞がかかり、思考は空回り気味。そしてだるい。
 だから風邪の症状が始まった日を三日前だとか四日前だとか勘違いしていたのですが、考えてみると始めの症状は『真世の王』を読む以前に自覚してました。そうとう頭がイカレているらしいです。
 そんな状態なので、このところ集中力も欠いていて、読書も進まない。
 池波正太郎『剣客商売2 辻斬り』[Amazon][bk-1]を読んだのが唯一なのですが、短編集をとびとびに読んでいて、終えたときには内容をほとんど忘れているのだから参ります。
 これでは感想が書けません。どうしましょう。

 尾崎亜美デビュー25周年記念ライブの再放送も、あると思いこんでいたビデオテープのストックがなくて録画できなかったし。そもそも、塗装工事のためにBSアンテナを取り外しているので、人に頼まなければならなかったのも忘れていたし(だから『十二国記』も見られなかった)。
 今週は間抜けな一週間になりそうです。

 2002.5.26(日)

 妹尾ゆふ子異次元創世記 赤竜の書(角川スニーカー文庫.1995.263p.500円+税)読了。言葉により創造された世界を描く異世界ファンタジーのプロローグ。

 東涯群の東ノ村。竜使ジュルチの孫であるジェンは、祖父の元で竜使になるための教えを受けていた。ほかの子どものすることを何一つさせてもらえずに、もうどこにも存在しないといわれている竜のために費やす時間が、ジェンにはもどかしくてならない。友人のウルバンだけが、心のよりどころだ。北ノ村で起きた盗みを裁きに巡使がやってくると知ったその夜、ジェンはウルバンの大切な馬が死ぬ忌み夢を見る。その馬は魔物に襲われ、骨だけになっていた。

 『真世の王』を購入する前に、もっと早く読もうと思いつつ、返却するべき本を先にしたので結局通して読むことになりました。再読。やっぱりほとんど覚えてなかったので、読むことにして正解でした。本を背負って歩いているところしか記憶にないんだもの…(汗)。

 現時点で全部読み終えてしまったので、一冊だけの感想は書きにくいのですが、とにかく、全体からするとほぼプロローグ部分。基本的にはジェンがおのれの定めにいやおうなく向き合うまで。少年と祖父、父親との確執。間違ったことが嫌いなウルバンとの友情。出だしは成長物語のおもむき。世界をつくった言葉でしるされている〈本〉。不思議な美形〈物語り師〉イーファルと訳有りの盗人フィアラスが重要な役割を果たしてます。死者の魂を鎮める〈墓森人〉の少女が呼ぶジェンの名前が次作を暗示しているようです。

 妹尾ゆふ子真世の王 上 黒竜の書(エニックスEX NOVELS.2002.360p.950円+税)[Amazon][bk-1]、
妹尾ゆふ子真世の王 下 白竜の書(エニックスEX NOVELS.2002.352p.950円+税)[Amazon][bk-1]読了。世界の歪みからうまれた悪夢の王との戦いを描く、言葉の響きが印象的な異世界ファンタジー。『異次元創世記 赤竜の書』の続編。

 東方月白領の領都は魔物の大群に取り囲まれ、絶望的な状況になっていた。一兵卒として日の出前の攻撃に参加していたウルバンは、混乱の中で恐慌に陥った馬をなだめて救った。それは月白領の領王ソグヤムの騎馬だった。結果的に領王の恩人となったウルバンは、「古い言葉」の発音を買われて取り立てられた。この世界は〈銀の声持つ人〉が竜の力をひきだしてもちいた言葉によってつくられている。言葉は世界をあらわし、絶対にいつわりを語ることはない。〈本〉に記されているのは、その真実しかあらわさない古い言葉なのだ。ソグヤムは魔物の首魁、悪夢の王に対抗するために古い言葉の効用を試していた。古い言葉で現実を書き換えてしまえば、それこそが真実となるのではないか。ソグヤムの試みの前に、赤い竜が巨大な姿を現した。

 二日間、堪能いたしました。本屋で平積みになっている本の表紙(金田榮路さんのイラストが美しいです)を見つけただけでうれしくなって、帰りの電車でもうちびちび読みはじめてしまいました。プロローグと冒頭の戦闘シーンの迫力をひしひしと感じてから、帰宅後にあらためて『異次元創世記 赤竜の書』から読み出したという(苦笑)。

 物語は世界に始めから組み込まれていた滅びを、さらに加速する悪夢の王と、滅びの前でとどまろうとする人間たちとの戦いを背景にして、世界を創造して去っていった〈銀の声持つ人〉の最後のひとりイーファルに見いだされた竜使ジェンと、その幼なじみのウルバン、そして北方漆黒領の領王家最後の生き残りで感覚を封じられたエスタシア姫の三人を軸に語られていきます。

 『赤竜の書』ではまだ曖昧にしか提示されていなかった世界の成り立ちと仕組みを、説明というよりは、身にせまる力強い真実として描き出す文章が圧巻。竜使ジェンや、薄幸の姫君エスタシアが、基本の五音によって魔を祓うシーンは、古い言葉の力をあらわす響きが、銀のさざ波のようにひろがってゆく様が見えるようです(私の頭の中では勝手に声が響いてました)。

 登場人物の描き方にも芯の通ったつよさがあって、異世界に生きるひとびとの真摯さと命の輝きがとても貴いものにおもえます。竜使として生きることで人から遠ざかっていくジェンの苦悩。おのれの無力さに歯がみするウルバン。よりたつ基盤を持たないエスタシアの不安定な心。
 エスタシアの切れ切れな記憶のなかで、くりかえしよみがえる「立て、エスタシア」の言葉にはさまざまな想いがこめられていて、とても印象に残ります。

 主人公格の三人だけでなく、そのほかの人たちにもたしかな存在感があってそれぞれに魅力的。『赤竜の書』に出てきたフィアラスも登場しますし、女戦士シェラザや、エスタシアに複雑な感情を抱いている〈王の剣士〉剣士長のゾータン。とくに月白領王ソグヤムとその従兄弟で親衛兵長のクルヤーグはお気に入りです。あくまでストイックに展開される物語の中で、この主従のやりとりにはほっとさせてもらいました。

 力作です。ノベルスで上下二冊、二段組の分厚い本ですが、ボリュームに見合うだけの密度と質をもったスケールの大きい物語でした。しばらく本を読まなくていいやと思ってしまった(笑)。

わくわく 2002.5.24(金)

 朝起きたら、喉が痛かった。
 まずいです。このところ周囲で季節はずれに猛威をふるっている風邪にやられてしまったか。熱が上がって、喉が痛み、咳が長期間つづくらしい。いくつも症例を見ているので注意していたのに。心なし、からだもだるいし。
 しかし、これ以上延滞するわけにも行かないし、なにより、今日は目的があったので出かけました。
 そして目的だけ果たして、帰宅。案の定、体調わるくてあちこちのベンチにへたり込みながらの行程でした。疲れました。

 では。これから妹尾ゆふ子『真世の王 上』[Amazon][bk-1]、『真世の王 下』[Amazon][bk-1]を読みます。

メンテナンスと工事 2002.5.23(木)

 トクトクサーバーが5:00〜23:00まで緊急メンテナンス。基本的にメールチェックは朝しかしない私。夕方なんとなくチェックしてみなかったら、おそらくなにも知らずにメンテナンス時間を迎えていたに違いありません。
 しかし、ページにお知らせを入れる暇もなく、今度はフレッツのほうが停止。午前九時過ぎからルーターには繋がるけど、ネットには繋がらない状態が延々と。これは工事かもしれない。いや、たぶん工事でしょう。
 ようやく開通したのは午後六時過ぎ。それからプロバイダやフレッツのおしらせを、いまさらながらに見てまわりましたが。これかなーと思う記事はあったものの、それはどうみてもこんな長時間の工事の予定ではなくて、なんか気持ちが悪いまま。メール情報配信のためのアドレス登録をしていないのがまずかったのかとも思ったのですが、緊急の場合はフレッツ・スウェアを見るようにと書いてあるし。なんだかわからないけど、とりあえず今は繋がっているから、まあいいか。

 池波正太郎剣客商売(新潮文庫.1985.334p.476円+税)[Amazon][bk-1]読了。田沼意次が老中をつとめる時代を舞台に、秋山小兵衛、秋山大治郎の対照的な親子剣客の活躍を描く、時代劇短編連作シリーズの一冊め。

 いまさら読書シリーズ(?)第二弾。最近時代物を読みたくなりまして、なにから手を着けてよいものか選択に迷ったので、いきつけのサイト管理人さんがおふたりも愛読書だとおっしゃっているのを拝見し、それではと借りてみました。時代物はあまり読んでもいませんが、時代劇ドラマにも親しんでいるわけではないので、どんなに有名な話であろうと私は初心者だと言い切れます。これだって、恥ずかしいことに「けんきゃくしょうばい」だと思っていましたし。

 時代物はふるめかしい日本語でふるめかしく書いてあるものだと思っていたので、用語を[]でくくってあるところとか、伝聞までも台詞として独立させて記述しているところとか、けっこう目から鱗が落ちました。ふーん、こんなふうに書いてもいいのか、と。<>はよく見るけど、[]はあんまり見たことなかったし。たしかに使われてる言葉は新しくはないんですが、古めかしくもないですね。わざわざ埃を被せて訳している翻訳ファンタジーのほうがよほど古い感じがします。

 話はするする読めて楽しかったです。登場人物の魅力的な個性が少ない言葉でくっきりとたちあがってくるのはさすが、展開もスピーディー。数少ない時代物経験がすこしよみがえりました。ほんのすこしね。大川とか、ああ、聞いたことあるなあとそんな感じ。
 気になったのは、話に必然性がなかったり、事件をさらりとながして決着なしで終わりになったりするところがあって、すこし落ちつかない気持ちがしたところ。なんというか、話がきっちりと組まれているのではなく、流れにまかせて進行しているという感じ。あと、盛りあがったところで、いきなり場面転換されて、落着した後の回想になってしまったり。もしかすると、時代物のお約束なのかもしれませんけど、なにぶん素人なので、違和感がありました。たぶん、つづきが気になるように書いているのだとは思うけど。

 2002.5.21(火)

 吉川良太郎シガレット・ヴァルキリー(徳間デュアル文庫.2002.186p.505円+税)[Amazon][bk-1]読了。近未来の暗黒街を舞台に職業的犯罪者シモーヌの活躍を描く、「SFノワール」。

 「ヴァルキリー」の悪名をとるシモーヌは、依頼があればなんでも受ける職業的犯罪者。しかし、子どもだけは殺さないと決めている。非合法活動請負会社〈テウターテス・ギルド〉からまわされてきた仕事は、地中海に浮かぶ人工島〈パサージュ・ド・リラダン〉で行われる取引を襲撃し、居合わせた人間をすべて抹殺した後、品物を奪取すること。しかし、絶対の自信を持って放った必殺のナイフの一撃は、あろうことか、自分の肩への衝撃となってあらわれる。ひとりの逃走を許し、仕事を遂行できなかったシモーヌの手元に残されたのは、取り引きされていたスーツケースだった。
 ブリュッセル出身の大実業家が、故郷でかつて繁栄を誇ったパサージュ・ド・ロワを模してつくったという風変わりな人工島で繰り広げられる、無敵の暗殺者との戦いの結末は。

 第二回日本SF新人賞受賞作『ペロー・ザ・キャット全仕事』と物語世界は共通。ただし、舞台はフランスではなく、地中海に浮かぶ人工島〈パサージュ・ド・リラダン〉。
 人間の遺伝子情報をもとにつくられる人造人間(レーヴ)。人権を認められないレーヴの大量生産で合法化したマフィアのドン、ゲオルク・マンシュタイン。レーヴとマンシュタインにまつわる闘争がスマートに描かれています。個性的な登場人物も楽しく読めました。アクションシーンもかっこよかったし。

押入の中から 2002.5.20(月)

 発見しました。妹尾ゆふ子著『異次元創世記 赤竜の書』(角川スニーカー文庫・絶版)。押入の本棚にありましたよー。今週金曜日、続編の『真世の王 上 黒竜の書』[Amazon][bk-1]、『真世の王 下 白竜の書』[Amazon][bk-1](エニックスEX novels)が発売になるはずなので、ずっと「どこにしまったっけ」と記憶を探っていたのですが、意外に取り出しやすいところにありました。しかも、大陸書房版『風人の唄』のとなりです。なぜ気づかない(カバー掛けたままだったから)。いやー、古い本はきちんと整理してあったんですよね。本棚に余裕のあったころ購入したものは。
 せっかく見つけたので、新刊といっしょに読みたいなと思います。でもその前に借りた本を読まなくては延滞です(汗)。

 北方謙三三国志 九の巻 軍市の星(角川春樹事務所.1998.302p.1600円+税)(文庫版[Amazon][bk-1])読了。

 最後のシーンが胸にせまります。いきなり書いてもなんのことだかわかりませんね。このシリーズもだんだん終盤にさしかかってきたということなのかな。なにしろ、もとになる知識がないので勝手なことを想像していますが。当初あんまり活躍していなかった関羽の出番がだいぶ増えたなと思っていたら、これの伏線だったのか…。ということは趙雲が活躍しだしたらそういうことになるのかも。なんかこれからは身構えて読んでしまいそうです。おもしろかったけどー。

 2002.5.19(日)

 森岡浩之退魔師はがけっぷち。 月と闇の戦記1(角川スニーカー文庫.2001.238p.457円+税)[Amazon][bk-1]読了。「星界」シリーズで人気の著者の、現代日本を舞台にした「ネオジャポネスク伝奇アクション」の開幕編。

 菊名隆生、職業退魔師。現在の所持金、1782円也。ようやく手に入れた仕事で不動産屋の「出る」せいで店子がいつかない持ちアパートに転がり込んだ隆生は、そこでのんびり暮らしている変な兄妹と出会う。伊勢滋也、伊勢楓、そして二人のペットとおぼしきツユネブリという名のウサギ。妙な既視感が隆生を襲う。ふたりとも霊が見える体質のようなのに、どうしてこんなにのんきに暮らしていられるのだろう?

 『ザ・スニーカー』誌に連載されたものの文庫化。まだ、はじまったばかりで海のものとも山のものとも知れない感じです。
 以前おなじ角川から出た『月と炎の戦記』[Amazon][bk-1]の続編であるらしいですが、たしかあれは古事記の時代が舞台で、やる気のない神さまと嫌味たらたらの従者(ウサギ)が出てくる話だった(けっこうおもしろかった)と記憶しております。時代が一気に下ってしまったのか。
 「伝奇アクション」のアクション部分が始まってから、状況がわからないままにストーリーが進んでいくようになり、いったいどうなってるのというところでちょんぎれてしまったので、かなり不満な後味でした。次巻に期待。

 2002.5.17(金)

 賀東招二同情できない四面楚歌? フルメタル・パニック!(富士見ファンタジア文庫.2000.274p.480円+税)[Amazon][bk-1]読了。「激動の学園ミリタリーコメディー」、「フルメタル・パニック!」シリーズ短編集の四冊目。

 陣代高校生徒会長をつとめる林水敦信の意外な過去があきらかになる「追憶のイノセント」前後編がシリアスだった分、この巻はこれまでとすこし趣が変化していました。
 巻末書き下ろしの「エンゲージ、シックス、セブン」は、〈トゥアハー・デ・ダナン〉の特別対応班(SRT)のマオ、クルツ、宗介の最初の出会いを描いたもの。
 一番楽しかったのは、巻頭の「磯の香りのクックロビン」。「ダイクウマリュウキングガイ特別捜索本部」本部長に就任した宗介率いる生徒会役員たちの捜索を横目に、希少種の貝をつぼ焼きにして食べてしまったかなめが焦りまくるところがおかしくて。
 このところ図書館へ行くと立てつづけにつぎが借りられるので「一週間に一冊読んでいたらすぐに追いついてしまう。嬉しいけどもったいない…」なんて思っていたら、つぎの予約は三ヶ月待ちだと言い渡されました。いざそうなるとがっかりです。新刊の発売も伸びているようだから、ちょうどいいのかもしれませんが。


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