2002年12月後半のdiary
■2002.12.20 力尽きそう…/『アイオーン』
■2002.12.23 おまけに暴飲暴食するし/『剣客商売 狂乱』
■2002.12.24 クリスマス・イヴ/『海賊王の帰還 暁の天使たち3』
■2002.12.26 蒸しタオル/
■2002.12.27 ようやく年賀状/『魔女も恋をする 海外ロマンチックSF傑作選1』
■2002.12.29 2002年のあれこれ/
2002年もあと少しで終わりです。11月あたりから妙にせわしなくて、時間に加速がついて飛び去っ
ていくような気分になってます。こうして知らないうちにどんどん歳を重ねていくのですね。
この企画もついこの間去年のことを書いたような気がしていたのに…。
体力レベル低下
どうにもこうにも、体力の低下を思い知らされる一年でした。夏の暑さを忘れんがために精を出していた作業で病状が悪化したのは、自業自得なのでしょうか。薬を増やしたせいで副作用は出る。手足の痺れや頸の痛みが増して、視力は低下。乳腺付近にまで異状が出たので、マンモグラフィーを撮ることになったり。そのうえ、すこしは体力をつけようと散歩を始めたら、いきなり冬になって風邪をひくという巡りあわせの悪さ。胃が荒れてきたため胃薬を飲むようになり、食欲だけは落ちませんでしたが…ますます体脂肪が増えてきた。最悪に不健康な一年でした。2003年は体力増進につとめよう。風邪をひかないようにして。
読書関連
体力の低下にともない気力も低下し、読書意欲も激減しました。今年読んだ本はいまのところ148冊。ベスト用にひろいあげてみたらけっこう粒は揃っていたのかなと思いましたが、とにかく読めなかったという気分に満ち満ちております。読めないので、あんまり買わなかった。「いつか読みたい本」リストばかりが増えていった一年でした。2003年は心を入れかえたいです。まずはお薦めいただいた「積読本」から攻めてみたい。
有料サーバー
ネット関連で今年最大の出来事は、有料サーバーを借りたこと。それに付随するサイト引っ越しです。
インターネットの無料サービス関連はどこも厳しいらしく、いろいろなサービス会社が統合化されたり有料化されたり制限が増えたりしてました。そういう状況のなかでは致し方のないことかもしれませんけど、表示される広告の量がどんどん増えていくのにめげました。サポート体勢もいっこうによくならないばかりか、むしろ縮小されてしまったので、潮時かと。
分不相応な気もしたのですが、上記の理由で無料サーバーはどこも制限が厳しく、最終的にはサーバー代一ヶ月五百円分くらいなら節約しましょうということに。たぶん、去年よりは格段に減った図書購入費で賄えるのではなかろうか。
ということで引っ越しを敢行したのだけど、どうせやるなら一気にと根をつめたせいで病状が悪化したのを後悔しています。頭に血が上っていたのね…。
お絵かき掲示板にハマる
お絵かき掲示板に絵を描き散らした一年でした。
CGサイトでもないのに自分のとこにひとつわざわざ設置しました。時間のとれるときはほぼ一日一枚描きつづけました。暇なときには共催の板に遠征して描いてました。ログがどんどん流れていくので恥はかきすてといわんばかりに描きつづけました。中高生時代に戻ったようで、楽しかった〜。おえかきでお知り合いが増えたのも楽しかったです。
おんなじビデオを何十回も見た
見たのは、甥(一歳児)のお気に入りビデオ『おかあさんといっしょファミリーコンサート 森のカーニバル』[Amazon]。うちにやってくるたび、ふんふんと鼻を鳴らしてビデオを取りにゆき、うーうーとうなりながら私に手渡してくれるので、断るわけにもいかず、なし崩しに再生しつづけていたらばこんなことに。多いと週に五回くらい見ることもあって、何度も聴かされた歌もすっかり覚え、鼻歌に出てくるほどになりました。幼児って飽きることを知らないのですね。私のいまのところ最後のハマリものアニメ版『赤ずきんチャチャ』だって、こんなに見つづけたことはないぞ〜。後になるに従い、「どうしてこれは『ロード・オブ・ザ・リング』[Amazon]じゃないのだろう」と心の中で泣きました。うちにはDVDプレイヤーがないから、買っても見られないんだけども。
横浜ベイスターズ最悪の一年
これが個人的トピックスに入るかどうかは微妙なところではありますが(笑)。
春先から連敗街道まっしぐらで一度たりとも浮上できずに終わった、底なし沼を這いつづけたようなどんより暗いシーズンでした。
いつもは暗い現実からいっとき別世界へと逃避するはずのスポーツニュースが、実生活と同等かさらに暗い時間と化し、五月くらいから(三月の終わりに始まったというのに…)スポーツニュースを見ないで過ごすことになりました。1998年にすべてのテレビ局のスポーツニュースを制覇した(私がです・笑)ときから、わずか四年での転落劇。いえ、中継された試合はほとんど見てたんですよ、一縷の望みを繋いでというより、目新しい選手がたくさん見られるからという理由だったのですが。一軍の試合中継を見ないで、シーレックスの中継をみてた時もあったっけ(だって、滅多にやらないし)。それにほら、一度だけスタジアムに行ったときに勝ち試合も見たし。ペナントとは無縁のファンライフが戻ってきた感じでしたわ(笑)。
2003年は連敗してもいいから、連勝もして欲しいです(たしか、ほとんど連勝してないんですよ、今シーズンは)。吉見投手と古木選手に期待しています。もちろん、山下新監督にも。
この一年はこんな感じでした。なんといっても非常にトシを感じた一年だったと、しみじみ思います。
「積読本を減らそう投票」は、年内いっぱい開催中。
火、水、木、金と、四日かかって三パターンの年賀状を完成させました。
年を重ねるにしたがって手作り度が下がっていき、今年も直筆は添え書きのみ。すべて手書きなら添え書きは省いてもそれなりの感触がありますが、ほとんどパソコン印刷となると一筆添えなければ心苦しいもの。しかし、プリンタできれいに印字したあとで、汚い字を入れるのは辛いんですよね〜。何年も会っていない友人や親戚になにを書けばいいのかも、いつも悩むところです。今年はそれに、大手術をした親戚に書き送る言葉にも苦しみました。この場合は、一文でまとめるのが難しくて。
添え書きを書いていると、自分の手で文章を書くのは久しぶりだなと感じます。
パソコンを使うようになってからは、ほとんど字を書く機会がありません。私の場合、図書館に行ったときに予約図書の申し込みカードを書く以外のことはしてない気がする。自分の名前と住所、本の題名と出版社名しか書いてないので、自分の字でつづられる文章を見るのがふしぎです。と同時に、どんどん下手になっていってるのもよくわかる。かなしい、やっぱり書きたくない、と思いながら年賀状はできあがっていくのでありました。私の年賀状を受け取る皆様(ほとんど見てないけど)、スミマセン。
きょうは、昨日までとくらべると楽でした。パソコンにはりついていた時間はそれほど変わらないのにと思ったら、子守りをしなくてよかったためでした。仕事よりも疲れる子守り…。
「積読本を減らそう投票」は、ひきつづき開催中。
風見潤・編『魔女も恋をする 海外ロマンチックSF傑作選1』(集英社コバルト文庫.1980.214p.240円)読了。
二十二年前に刊行されたSF・ファンタジーのアンソロジー。先日、行きつけサイトの掲示板で話題になった「昔読んで好きだったけど、題名を忘れてしまった話」を探した末に行き着いたのが、この本に収録されているトマス・バーネット・スワン「ユニコーンの谷」。探していたのは私ではないのですが、発見したのが私だったので、これはもう読むしかないと、図書館で予約借りだししてきました。じつはこの本はまだ「コバルト文庫」ではなくて、「集英社文庫コバルトシリーズ」なのですが、同じシリーズではあるので統一します。
収録作品は五編。
- ロイ・ハッチンズ(風見潤訳)「魔女も恋をする」
舞台はアメリカの片田舎。都会帰りの青年に恋をした魔女のせいで村じゅうが大迷惑をこうむる話。 - トマス・バーネット・スワン(風見潤訳)「ユニコーンの谷」
舞台は中世イングランド。農奴の少年と領主のひとり息子との友情と、マンドレイク族への復讐の物語。 - マーガレット・セント・クレア(風見潤訳)「光、天より墜ち」
遠未来。地球人の支配する惑星での、地球人の男と異星人である“鳥人”の女との恋の話。 - ジョン・ブラナー(酒匂真理子訳)「完全なる富者」
自分の存在を完全に隠してしまえる財力を持った女性が、望みを叶えるためにひとりの科学者の発明を援助する話(といってしまっていいのか?)。 - J.T.マッキントッシュ(福島正実訳)「第十ラウンド」
精神だけの時間遡行が可能となった時代。ひとりの女性への愛を叶えるために幾度も遡行をくり返した男の話。
昔の本なので、内容もけっこう古い感じでしたが、目当てのスワンの短編はよかったです。『薔薇の荘園』収録の「薔薇の荘園」の前日譚にあたる話で、『SFマガジン』に「忍びよる樹」として掲載されたものの改訳版。「薔薇の荘園」でよくわからなかったところがこれを読んで納得できた気がする。マンドレイク族との関係とか。
ところで、巻末広告のラインナップが非常に懐かしかったです。昔のいわゆる「少女小説」な感じのアオリ文で、今見るとものすごく古めかしくて笑える。
なかでは豊田有恒・編『ロマンチックSF傑作選』(日本人作家のアンソロジー集でした。残念ながら手元に残ってないので内容不明)というのを読んだ記憶があるのですが、「ロマンチック」というのがどういうものなのか全然理解できなかったなーという思い出が。そして、このたびの短編集でもやっぱり釈然としない感覚がつきまとうのは、私にはロマンチックが理解できないということなのでありましょうか。うーむ(汗。
昨日は仕事の合間に美容院と郵便局へ行き、なぜかめまいを起こして帰宅しました。吐き気などはないのですが、目の焦点があわずにくらくらして、ふらふらしてしまうのです。毎日パソコン画面ばかり見ていたのがまずかったのでしょうか。眼精疲労をひしひしと感じる毎日だし。
少しでも症状を軽減できないものかと、蒸しタオルをあててみたら、腫れぼったくておもたい感じがずいぶん少なくなりました。それに、まぶたの上だけじゃなくて顔全体にのせると…うーん、気持ちいいです。血液の循環がよくなっている気分。タオルが冷えきる前にはがすと、なにやらすっきりいたしました。爽快。しかし、年相応に肌の衰えていることを考慮に入れなかったため、水分が失われて、かさかさに。美容のための蒸しタオルをオイルマッサージのあとにするのは、そのせいなのですね(今頃知った)。
その夜は、ついでにブルーベリーの錠剤を飲んで寝ました。朝起きたらめまいは消えてました。よかった〜。
そんなわけで、日記も読書も滞りがち。年内に先週読んだ分(というか、今週はぜんぜん読んでません。借りた本と積読本をぺらぺら眺めてるだけ)くらいは感想を上げておきたいと思うのですが……。そのまえに年賀状をなんとかしないと。
「積読本を減らそう投票」は、ひきつづき開催中。メリングの新刊『光をはこぶ娘』[Amazon][bk-1]を買いたい。買ってリストに加えたい。どうしてe-honにはないのですか。注文できなかった、しくしく。
ですね、世間的には。我が家はそんなもんどこ吹く風で一日を過ごしました。
仕事は、いうならば校正刷りを依頼者に手渡したので、修正個所があがってくるまでは待機状態。
その間にようやく年賀状制作に取りかかり、ノルマの三パターンのうち、ふたつのレイアウトを適当に済ませました。明日、依頼者に見せて修正をしよう。自分のはその後からです。
恩田陸『ロミオとロミオは永遠に』[Amazon][bk-1]をぺらぺらめくりはじめました。
「積読本を減らそう投票」は、ひきつづき開催中。
茅田砂胡『海賊王の帰還 暁の天使たち3』(中央公論新社C・NOVELS Fantasia.2002.214p.900円+税)[Amazon][bk-1]読了。『神々の憂鬱 暁の天使たち2』のつづき。
前巻でとんでもないことが予告されていたようでしたが、そのために出たらすぐ読まなくちゃならないような気分に陥ったにもかかわらず、どうしてだったのか、すっかり忘れ果てていたワタクシ。あらためて題名を見れば内容は自ずとあきらか。これを忘れてしまえる自分がかなり不思議でありました。今回なぜだか発売後ヒト月も経たずに借りられたので、結果的には「すぐに読んだ」ことにはなったのですが。
それにしても、じれったいのが続いてます。つづきを読むことへの欲求はかなり高いレベルで維持されているのですが、どうしてこんなに手応えがないんだろう。「暁の天使たち」がそろって、「海賊王」が復活して、「眠り姫」が眠りから目覚めたら、どうなるのでしょうか。なんだか、どういう話を読んでいるのか、判然としないんですよね。なのにおもしろいのだから、困るような困らないような。とにかく不思議な話です。
うー、わん! と叫びたくなるほど忙しないです。
ずれ込む仕事に年末恒例行事が被ってきて、目がまわりそう。なのに寒さのせいであちらこちらで風邪ひきが増えて困ります。予定を立ててもチビたちに端から壊される毎日…。
ストレスがたまったおかげで、間に合わせですがクリスマス企画が日の目を見ました。副産物は寝不足とお肌の荒れでございます。
これからは三パターンの年賀状作りと、木曜日までの仕事に全力投球することに致します。
「積読本を減らそう投票」は、ひきつづき開催中。
池波正太郎『剣客商売 狂乱』(新潮社.1977.264p.1300円+税)(文庫版[Amazon][bk-1])読了。連作短編シリーズ八冊目。六編収録。『剣客商売 隠れ蓑』のつづき。
もう、いつ読んだものか忘れました(大汗)。
だんだんパターンに馴染んできて、次の展開が読めるようになって参りました。そのなかで「狐雨」はちょっと変わってて、昔話風。「仁三郎の顔」は、大立ち回りが始まる直前で、緊迫感を高めたまま、事件の最後を読者に予感をさせて終わるのがなんかかっこいいなと思ったり。
三冬さんの出番が減ってゆくのが寂しいなー。
仕事しております。とうに仕上げていなければならなかった分を、尻に火がついてやり始めた(私がではなく、依頼者が)という案配で、今やっているのは八月の分。日付が眩しい…。この間のは二月だったけどね!
それだけならばまだいいのですが、同時に子守りまでするのですか(T.T)
昨日は図書館へ行って来ました。たくさん予約本が到着していて心の中で悲鳴。貸出期間六週間で読み切れるのだろうか…。せっかく薦めていただいた本は、絶対に読みたいし。
さらに、今市子『百鬼夜行抄 10』[Amazon][bk-1]を買いにいった本屋で、サトクリフ『闇の女王にささげる歌』[Amazon][bk-1]も思わず購入。
「積読本を減らそう投票」ひきつづき開催中。リストにサトクリフ『闇の女王にささげる歌』を追加いたしました。
高野史緒『アイオーン』(早川書房.2002.390p.1900円+税)[Amazon][bk-1]読了。中世を舞台にした歴史改変SF。
『SFマガジン』誌上に掲載されたものに書き下ろし二編を加えた、連作短編集。
中世南フランスに存在していたキリスト教異端のカタリ派が、メジャーな存在だったらどうなるか、というところから出発したという世界の話です。
中世そのものの雰囲気はかわらないのに、起こっていることがかなり変化していて、歴史に詳しいヒトが読めばそういうところがもっと楽しめるのでは…と思います。私が個人的に気に入ったのは、十字軍が頼まれもしないのにビザンツ帝国に勝手に築いた、フランク人の王国の話「栄光はことごとく乙女シオンを去り」でした。あと、ログレスのアーサー王の話「太古の王、過去の王にして未来の王」は、アーサーの描かれ方にびっくり。こんなんでどうやったらモードレッドが生まれるのと思ったら、そうくるのですね。
端正な文章でくりひろげられる奇想天外な物語を堪能いたしました。
真実を希求する科学信奉者アルフォンスの旅が途中ではしょられてしまったのが残念。最後に出てきたかれが、中国やジパングのことを過去形で語るのがもったいなかった。
あと、アルフォンスの出自なんかはどんなものなのだろう、と思います。自分がみとめられる真実と出会わない限り満足できない探求者は、どんな教義が世間でまかり通っていても異端としてしか存在できないものなのかなあとか。そういう人物はどうやって育ってきたのかなあとか。
じっくり読めたのはいいけど、感想がいまいち駆け足。すみません。
なんだか非常に疲れています。仕事にいちいち訂正が入るのも(しかも終えたところにばかり)嫌なんだけれど、イライラはやっぱりPMSだったらしく、今度は腹痛と腰痛が襲ってきた。仕事場が暗いから、目が疲れるし。滅多に行かないのでほったらかしにしていましたが、来年こそは手元照明をなんとかしなければ。このまま視力は下がる一方です。
年末の忙しさとは関係ないところでせわしないのが、悲しい。
矢崎存美『ぶたぶたの休日』(徳間デュアル文庫.2001.254p.590円+税)[Amazon][bk-1]読了。
これは先週の木曜日に読んだ本…。
「おとうさんの休日」を合間合間にはさんだ、オムニバス短編集です。
「おとうさん」というのはぶたぶたのことです。途中、ぶたぶたとスーパーで水の取り合いを演じた主婦の人にやたらウケてしまいました。
単身赴任の夫の挙動に不審を感じた女性の話「評判のいい定食屋」が、なんかかわいくて好き。
占い師だったり板前だったり刑事だったり、ぶたぶたの職遍歴はどういう具合になっているのだろうと、ときどき不思議ですが、つぎには何をしているのだろうと考えるのも楽しかったり。
深刻な心理劇になりそうなところ、ぶたぶたの登場でほぐれていくのにほっとさせられます。
最近、「ぶたぶた」シリーズを図書館へ返しに行くと、次の巻がカウンター前の書架に待ちかまえたように置いてあるので、いそいそと借り出してしまう私でした。